ちゃちゃ・ざ・わぁるど

日記と言うよりは”自分の中身”の記録です。
両親の闘病・介護顛末記、やめられないマンガのお話、創作小説などなど。

少年ジャンプな日々~ぬらりひょんの孫

2010年08月13日 10時00分00秒 | コミック・アニメ
ついにアニメ化されました!この7月からの新番組で、ようやくスタート。
待ってたんですよ~・・・読み切り掲載されたときから!!

と、本題に入る前に・・・

週刊少年ジャンプに連載するのはかなり大変なことなんだそうです。
新人漫画家の皆さんは今も昔と変わらず投稿や持込でデビューされます。
原稿を編集の方に見てもらって、指導して貰って、コンテスト等に応募して・・・

これで入賞してもすぐとはいかず、
連載候補の漫画が出来たところでまず月刊誌に読みきりが載ります。
それで評判がよければ週刊に再度描きなおして読みきりが載ります。
そこでまた評価が高ければようやく連載開始です。
しかし、どれほどの人気が出るかはやってみないとわからないので、
単行本2巻分、3巻分あるいは7~10巻分等何パターンかの
ストーリー展開をあらかじめ考えておいてからスタートするそうです。
人気がでなければ即打ち切りもしょっちゅうあるのがジャンプの厳しいところ。
それを乗り越えて安定した連載を勝ち取るのは至難のワザ。
更に人気が出れば今度はCDブック化されてここで初めて声がつきます。
それから「ジャンプフェスタ」という、少年ジャンプの連載漫画やキャラを紹介する
イベントがあるのですが、そこでアニメ化されればテレビアニメ化はやっとそこに・・。

長い長い道のりを越えて、ジャンプ漫画はテレビアニメになるのです。

そして今回のお題「ぬらりひょんの孫(略称ぬら孫)」晴れてアニメ化されました~。

私が初めて「ぬら孫」を読んだのは2007年秋の週刊掲載の読み切り。
「金未来杯(ゴールデンフューチャーカップ)」という
新人漫画家のコンベンションでのエントリー第1弾作品として掲載された時でした。
このときは七人の作家、7本の作品で争われ、私は全部読みましたが
これがダントツでよかった! これ、絶対優勝すると思いましたよ。
案の定優勝して、その後満を持して連載スタート、CDになりジャンフェスアニメになり、
昨今の妖怪ブームにも乗って、大人気好評連載中であります。
(ちなみに月間の読み切り掲載は2006年春の「赤マルジャンプ」誌上。
連載開始までに2年、アニメ化に更に2年かかっているのですねえ・・・。)

作者は椎橋 寛(しいばし ひろし)先生。
とにかく絵がウマイ! ペンだけでなく筆もお使いのようですが
その使い方が抜群にうまいのです。

百聞は一見にしかず。例によって試し読み。

それで、このマンガで何が特徴的なのかというと、まずは主人公の設定。
キャラクター設定でその作品の7割は決まるというのがちゃちゃめの勝手な持論ですが、
「ぬら孫」の主人公・奴良(ぬら)リクオは人間と妖怪のハーフ・・ではなくクォーターです。
じいちゃんがホンモノの妖怪・ぬらりひょんで、お父さんがハーフ。
つまりリクオはぬらりひょんの孫なワケです。

ぬらりひょんのクォーター→ぬらりクォータ→ぬらりクオ→奴良リクオなんだそうで。
人間となにかのハーフというのは他作品でもよくある設定ですが、
・・・たとえば、かの水木しげる大先生のあのねずみ男も確か半妖ですよね??
ただ、ねずみ男はそのために妖怪からは半人前扱いされていますが・・・。
最近の作品におけるハーフは親の能力半減というよりは
両方の親の能力を継いでいるので親より優れているという設定が多いみたいです。
孫 悟飯しかりトランクスしかりですね~。
(知ってる人にしかわからへんな・・・ドラゴンボールですが)
で、リクオのお父さんはハーフゆえにものすごく強かったみたいです。
では、リクオは・・・?

このマンガの重要なポイントは絶対ここにあると私は踏んでいるのですが、
リクオは4分の3人間で、妖怪の血は4分の1しかない。
だからリクオは基本的に1日の4分の1の時間・・・というか夜の間
あるいは闇に閉ざされている間しか妖怪でいられません。
このマンガの世界では、妖怪によっては人間の姿に自由に化けることができます。
リクオも明るい昼間は普通の少年の姿でしかいられませんが、
夜(あるいは闇)になれば人間でも妖怪でも、どちらの姿にもなれるようです。
そしてひとたび妖怪になれば、性格も変わるし凄い能力を発揮することも出来ます。
しかし逆に昼間、明るいところではどんなピンチに陥っても
妖怪の特殊能力を使うことが出来ません。


また、この作品は妖怪ものであると同時に任侠ものでもあります。
関東一円の妖怪の世界をすべる総大将、それが祖父のぬらりひょん。

その三代目を襲名し百鬼夜行の主となることを目指すリクオは、現在若頭です。
任侠妖怪奴良組一家は弱い妖怪たちの味方であり、
妖怪としては異端ともいえる人間界との共存も目指しています。
それが気に入らない他の地方の妖怪一派と抗争を繰り広げるという
古いヤクザ映画路線を地で行くような展開がまた見ものです。
もちろん人間たちも深くかかわってきます。
なにしろリクオは4分の3人間ですから。
普通に学校にも通っているし友達や人間の仲間もたくさんいます。
天敵だけど仲間ともいえる陰陽師一族も登場して話に厚みが加わっています。
・・・陰陽師といえばやはり安倍晴明・・・??
もちろん登場します・・・すごく意外な設定で。


ともかくも、リクオをハーフではなくクォーターにした作者の意図はどこにあるのか?
人間であることにウエイトを置いた意味がどう出てくるのか。

妖怪の姿のリクオ・・・夜リクオは確かにカッコイイ。
見た目も超美麗、ガンガン強気で押してくるしオトコマエで強い。
対して人間のリクオ・・・昼リクオは小柄なお人よしのメガネ少年で
人の面倒はよく見るし親切だし誰かの役に立つことをモットーとする
限りなく”良い奴”で、その分気弱で人畜無害に見えます。


でも、この作品の重要な鍵を握っているのはやはりこの昼リクオだと私は思うのですわ。

かつても似たような――表の顔と裏の顔、スーパー強気の実際強い人格と
気が弱くて優しくて泣き虫な一見弱い人格の両方を併せ持つキャラクターがいまして・・
・・お分かりの方にはすぐわかりますね、遊戯王の武藤遊戯です、
これも本当に強いのは、闇遊戯にガチ勝負で勝てるのは・・・実際勝てたのは
表遊戯、一見弱く見える方の遊戯だけでした。
(高橋和希先生作「遊☆戯☆王」)

まだまだ連載中なのでこの先の展開は楽しみなのですが・・・
頼むのは今アニメ化されていますが、原作どおりにやってほしいということ!!
よくあるんですよね~、キャラクターシステムと言って
原作のキャラ設定だけいただいてオリジナルストーリーでアニメ作っちゃうというの。
まあ、オリジナルストーリーでも面白いのもありますけどさ、
だいたいは原作の面白さには程遠い出来になるんよネェ・・・。

前述の「魔人探偵脳噛ネウロ」もキャラシステムだったし・・・。
まあ、あれはまだ面白い方だったと思いますが・・・(個人の感想です)

とにかく、今原作も大きな話のクライマックスに差し掛かっています。
これ、ぜひアニメで見たいんですけど、スタジオディーンさん!ひとつよろしく~。

こちらアニメの公式HPだす。
コメント
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