F老人の気ままな島暮らし日記

尾道市生口島で気ままな島暮らしの日々。

多目的救難艦

2013年08月26日 20時37分05秒 | 日記・エッセイ・コラム

8月23日中国新聞の朝刊、トップに「多目的救難艦に508億円 防衛省概算要求総額2・9%増へ」という見出しで例年、8月末に提出される防衛省の概算要求についての記事(共同通信が加盟の地方紙に配信したもの)がありました。

「戦時と災害両面で使える多目的救難艦1隻の建造費508億円を明記」とありました。「病院船」を想像した人がたくさんおられたのではないでしょうか。病院船についてはまだ内閣府で検討中のはずだけどと思い、少し調べてみました。

海上自衛隊は潜水艦が何らかの理由で浮上できなくなった場合に、深海潜水艇で乗員を救出するため、潜水艦救難(母)艦を2隻保有しています。1隻が修理、検査中でも必ず他の1隻が使えるように、西の呉には潜水艦救難艦「ちはや」、東の横須賀に潜水艦救難母艦「ちよだ」を配備しています。(潜水艦救難艦には「お城」の名前を付けます。かって「ふしみ」という艦もいました。)

「ちよだ」です。中央に深海潜水艇が見えます。真下に四角い穴が開いており、そのまま海中に降ろされます。

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「ちよだ」は1985年(昭和60年)に就役、すでに艦齢28歳です。2014年度に予算化されたとしても建造に5年かかるとすると就役は2018年度、艦齢33歳になってしまいます。

と言うわけで、F老人の推察は、潜水艦救難母艦「ちよだ」の代替艦を建造し、潜水艦救難という単一目的ではなく、規模の大きい医療設備を備え、人員収容能力を大きくした災害にも対応できる「多目的」な救難艦とするのでしょう。「戦時と災害両面」の「多目的」ではなく、潜水艦救難と他の目的の「多目的」救難艦だと思います。もし、そうであれば、誤解を与える記事ですね。いずれにせよ、今週末にはわかるでしょう。