米国の圧力で野田内閣が原発ゼロ方針撤回
( 陽光堂主人の読書日記)より
野田内閣は19日、将来の全発電に占める原子力発電の比率について
「2030年代に原発稼働ゼロ」との目標を掲げた革新的エネルギー・環境戦略の
閣議決定を事実上、見送りました。原発推進方針は揺るがないので、
いずれなし崩し的に再稼働されるだろうと思っていましたが、
ゼロ方針は早くも撤回されました。
財界などの反発を受けたからだと言われていますが、
実際には米国が撤回を命じたようです。
東京新聞は、本日付記事で顛末を暴露しています。
東京新聞(中日新聞)は、中々頑張っています。
(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012092290070744.html)
原発ゼロ「変更余地残せ」 閣議決定回避 米が要求
野田内閣が「二〇三〇年代に原発稼働ゼロ」を目指す戦略の閣議決定の是非を判断する直前、米政府側が閣議決定を見送るよう要求していたことが二十一日、政府内部への取材で分かった。
米高官は日本側による事前説明の場で「法律にしたり、閣議決定して政策をしばり、見直せなくなることを懸念する」と述べ、将来の内閣を含めて日本が原発稼働ゼロの戦略を変える余地を残すよう求めていた。
政府は「革新的エネルギー・環境(エネ環)戦略」の決定が大詰めを迎えた九月初め以降、在米日本大使館や、訪米した大串博志内閣府政務官、長島昭久首相補佐官らが戦略の内容説明を米側に繰り返した。
十四日の会談で、米高官の国家安全保障会議(NSC)のフロマン補佐官はエネ環戦略を閣議決定することを「懸念する」と表明。
この時点では、大串氏は「エネ戦略は閣議決定したい」と説明したという。
さらに米側は「二〇三〇年代」という期限を設けた目標も問題視した。
米民主党政権に強い影響力があるシンクタンク、新米国安全保障センター(CNAS)のクローニン上級顧問は十三日、「具体的な行程もなく、目標時期を示す政策は危うい」と指摘した。
これに対して、長島氏は「目標の時期なしで原発を再稼働した場合、国民は政府が原発推進に突き進むと受け止めてしまう」との趣旨で、ゼロ目標を入れた内閣の立場を伝えていた。
また交渉で米側は、核技術の衰退による安全保障上の懸念なども表明したという。
エネ環戦略は十四日に決めたが、野田内閣は米側の意向をくみ取り、「エネ環政策は、柔軟性を持って不断の検証と見直しを行いながら遂行する」という短い一文だけを閣議決定。
「原発稼働ゼロ」を明記した戦略そのものの閣議決定は見送った。
大串、長島両氏は帰国後、官邸で野田佳彦首相に訪米内容を報告している。
政府関係者は「事前に米側に報告して『原発稼働ゼロ』決定への理解を求めようとしたが、米側は日本が原発や核燃サイクルから撤退し、安全保障上の協力関係が薄れることを恐れ、閣議決定の回避を要請したのではないか」と指摘している。
◆「判断変えてない」大串政務官
原発ゼロをめぐる米国との協議について、大串博志内閣府政務官は二十一日、
本紙の取材に対し「個別のやりとりの内容は申し上げられないが、米側からはさまざまな論点、課題の指摘があった。
米側からの指摘で日本政府が判断を変えたということはない」と話した。
◆骨抜き背景に米圧力
<解説> 「原発ゼロ」を求める多数の国民の声を無視し、日本政府が米国側の「原発ゼロ政策の固定化につながる閣議決定は回避せよ」との要求を受け、結果的に圧力に屈していた実態が明らかになった。
「原発ゼロ」を掲げた新戦略を事実上、骨抜きにした野田内閣の判断は、国民を巻き込んだこれまでの議論を踏みにじる行為で到底、許されるものではない。
意見交換の中で米側は、日本の主権を尊重すると説明しながらも、米側の要求の根拠として「日本の核技術の衰退は、米国の原子力産業にも悪影響を与える」「再処理施設を稼働し続けたまま原発ゼロになるなら、プルトニウムが日本国内に蓄積され、軍事転用が可能な状況を生んでしまう」などと指摘。
再三、米側の「国益」に反すると強調したという。
当初は、「原発稼働ゼロ」を求める国内世論を米側に説明していた野田内閣。
しかし、米側は「政策をしばることなく、選挙で選ばれた人がいつでも政策を変えられる可能性を残すように」と揺さぶりを続けた。
放射能汚染の影響により現在でも十六万人の避難民が故郷に戻れず、風評被害は農業や漁業を衰退させた。
多くの国民の切実な思いを置き去りに、閣議での決定という極めて重い判断を見送った理由について、政府は説明責任を果たす義務がある。
(望月衣塑子)
マイケル・フロマン補佐官
パトリック・クローニン上級顧問
米国が内政干渉するのはいつものことですが、ここで重要なのは原発問題=安全保障問題となっていることです。
圧力をかけたフロマンとクローニンは共に、安全保障関係の人間です。
米側は要求の根拠として、「日本の核技術の衰退は、米国の原子力産業にも悪影響を与える」「再処理施設を稼働し続けたまま原発ゼロになるなら、プルトニウムが日本国内に蓄積され、軍事転用が可能な状況を生んでしまう」などと述べて、これは米側の「国益」に反すると強調しています。
この意味をよく考える必要があります。
米国は、軍事転用が可能なプルトニウムが蓄積されることを懸念していますが、それが本音なら、日本が脱原発に転換するのは大歓迎のはずです。
生成されたプルトニウムをIAEAに管理させ、場合によっては自国へ引き取ればよいのですから。
米国の真意は、「日本の核技術の衰退は、米国の原子力産業にも悪影響を与える」としている方にあります。
つまり米国は、核戦略の一翼を日本に担わせているのです。
福島第一原発4号機では、兵器用プルトニウムの生産がなされていたという疑惑が生じていますが(世界の真実の姿を求めて!)、原発にはこうした隠された秘密が存在しているのです。
我国が米国の核戦略に組み込まれているとしたら、原発を止めるわけには行きません。
野田内閣の政務官らが訪米して原発ゼロ方針を本気で説得しようとしていたのなら、この内閣は核を巡る日米間の秘密協定を知らなかったことになります。
一部の官僚は知っているはずですが、教えなかったのでしょうか?
いずれにしろ、原発に関する意見聴取会などを開いたところで、最初から結論は決まっていたのです。
何も知らない政府の人間が「原発ゼロ」などというバカなことを言い出したので、米国が原発維持を命じたのです。
野田内閣のやっていることは全てこの調子で、消費増税も原発推進もオスプレイ配備も、皆国民の大半が反対する施策ですが、そうした声を無視して強引に事を進めています。
米国様のご命令ですから、否も応もありません。
ただ実行するのみで、逆らえば松下金融大臣のように殺されてしまいます。
(松下大臣の死は、政権に対する無言の圧力になったはずです)
反原発デモが毎週金曜日に行われていますが、アメポチの官邸に圧力をかけても無駄なので、虎ノ門の米国大使館へ押しかけた方が話が早いかも知れません。
( 陽光堂主人の読書日記)より
野田内閣は19日、将来の全発電に占める原子力発電の比率について
「2030年代に原発稼働ゼロ」との目標を掲げた革新的エネルギー・環境戦略の
閣議決定を事実上、見送りました。原発推進方針は揺るがないので、
いずれなし崩し的に再稼働されるだろうと思っていましたが、
ゼロ方針は早くも撤回されました。
財界などの反発を受けたからだと言われていますが、
実際には米国が撤回を命じたようです。
東京新聞は、本日付記事で顛末を暴露しています。
東京新聞(中日新聞)は、中々頑張っています。
(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012092290070744.html)
原発ゼロ「変更余地残せ」 閣議決定回避 米が要求
野田内閣が「二〇三〇年代に原発稼働ゼロ」を目指す戦略の閣議決定の是非を判断する直前、米政府側が閣議決定を見送るよう要求していたことが二十一日、政府内部への取材で分かった。
米高官は日本側による事前説明の場で「法律にしたり、閣議決定して政策をしばり、見直せなくなることを懸念する」と述べ、将来の内閣を含めて日本が原発稼働ゼロの戦略を変える余地を残すよう求めていた。
政府は「革新的エネルギー・環境(エネ環)戦略」の決定が大詰めを迎えた九月初め以降、在米日本大使館や、訪米した大串博志内閣府政務官、長島昭久首相補佐官らが戦略の内容説明を米側に繰り返した。
十四日の会談で、米高官の国家安全保障会議(NSC)のフロマン補佐官はエネ環戦略を閣議決定することを「懸念する」と表明。
この時点では、大串氏は「エネ戦略は閣議決定したい」と説明したという。
さらに米側は「二〇三〇年代」という期限を設けた目標も問題視した。
米民主党政権に強い影響力があるシンクタンク、新米国安全保障センター(CNAS)のクローニン上級顧問は十三日、「具体的な行程もなく、目標時期を示す政策は危うい」と指摘した。
これに対して、長島氏は「目標の時期なしで原発を再稼働した場合、国民は政府が原発推進に突き進むと受け止めてしまう」との趣旨で、ゼロ目標を入れた内閣の立場を伝えていた。
また交渉で米側は、核技術の衰退による安全保障上の懸念なども表明したという。
エネ環戦略は十四日に決めたが、野田内閣は米側の意向をくみ取り、「エネ環政策は、柔軟性を持って不断の検証と見直しを行いながら遂行する」という短い一文だけを閣議決定。
「原発稼働ゼロ」を明記した戦略そのものの閣議決定は見送った。
大串、長島両氏は帰国後、官邸で野田佳彦首相に訪米内容を報告している。
政府関係者は「事前に米側に報告して『原発稼働ゼロ』決定への理解を求めようとしたが、米側は日本が原発や核燃サイクルから撤退し、安全保障上の協力関係が薄れることを恐れ、閣議決定の回避を要請したのではないか」と指摘している。
◆「判断変えてない」大串政務官
原発ゼロをめぐる米国との協議について、大串博志内閣府政務官は二十一日、
本紙の取材に対し「個別のやりとりの内容は申し上げられないが、米側からはさまざまな論点、課題の指摘があった。
米側からの指摘で日本政府が判断を変えたということはない」と話した。
◆骨抜き背景に米圧力
<解説> 「原発ゼロ」を求める多数の国民の声を無視し、日本政府が米国側の「原発ゼロ政策の固定化につながる閣議決定は回避せよ」との要求を受け、結果的に圧力に屈していた実態が明らかになった。
「原発ゼロ」を掲げた新戦略を事実上、骨抜きにした野田内閣の判断は、国民を巻き込んだこれまでの議論を踏みにじる行為で到底、許されるものではない。
意見交換の中で米側は、日本の主権を尊重すると説明しながらも、米側の要求の根拠として「日本の核技術の衰退は、米国の原子力産業にも悪影響を与える」「再処理施設を稼働し続けたまま原発ゼロになるなら、プルトニウムが日本国内に蓄積され、軍事転用が可能な状況を生んでしまう」などと指摘。
再三、米側の「国益」に反すると強調したという。
当初は、「原発稼働ゼロ」を求める国内世論を米側に説明していた野田内閣。
しかし、米側は「政策をしばることなく、選挙で選ばれた人がいつでも政策を変えられる可能性を残すように」と揺さぶりを続けた。
放射能汚染の影響により現在でも十六万人の避難民が故郷に戻れず、風評被害は農業や漁業を衰退させた。
多くの国民の切実な思いを置き去りに、閣議での決定という極めて重い判断を見送った理由について、政府は説明責任を果たす義務がある。
(望月衣塑子)
マイケル・フロマン補佐官
パトリック・クローニン上級顧問
米国が内政干渉するのはいつものことですが、ここで重要なのは原発問題=安全保障問題となっていることです。
圧力をかけたフロマンとクローニンは共に、安全保障関係の人間です。
米側は要求の根拠として、「日本の核技術の衰退は、米国の原子力産業にも悪影響を与える」「再処理施設を稼働し続けたまま原発ゼロになるなら、プルトニウムが日本国内に蓄積され、軍事転用が可能な状況を生んでしまう」などと述べて、これは米側の「国益」に反すると強調しています。
この意味をよく考える必要があります。
米国は、軍事転用が可能なプルトニウムが蓄積されることを懸念していますが、それが本音なら、日本が脱原発に転換するのは大歓迎のはずです。
生成されたプルトニウムをIAEAに管理させ、場合によっては自国へ引き取ればよいのですから。
米国の真意は、「日本の核技術の衰退は、米国の原子力産業にも悪影響を与える」としている方にあります。
つまり米国は、核戦略の一翼を日本に担わせているのです。
福島第一原発4号機では、兵器用プルトニウムの生産がなされていたという疑惑が生じていますが(世界の真実の姿を求めて!)、原発にはこうした隠された秘密が存在しているのです。
我国が米国の核戦略に組み込まれているとしたら、原発を止めるわけには行きません。
野田内閣の政務官らが訪米して原発ゼロ方針を本気で説得しようとしていたのなら、この内閣は核を巡る日米間の秘密協定を知らなかったことになります。
一部の官僚は知っているはずですが、教えなかったのでしょうか?
いずれにしろ、原発に関する意見聴取会などを開いたところで、最初から結論は決まっていたのです。
何も知らない政府の人間が「原発ゼロ」などというバカなことを言い出したので、米国が原発維持を命じたのです。
野田内閣のやっていることは全てこの調子で、消費増税も原発推進もオスプレイ配備も、皆国民の大半が反対する施策ですが、そうした声を無視して強引に事を進めています。
米国様のご命令ですから、否も応もありません。
ただ実行するのみで、逆らえば松下金融大臣のように殺されてしまいます。
(松下大臣の死は、政権に対する無言の圧力になったはずです)
反原発デモが毎週金曜日に行われていますが、アメポチの官邸に圧力をかけても無駄なので、虎ノ門の米国大使館へ押しかけた方が話が早いかも知れません。
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