“圧巻” 炮烙割 壬生狂言始まる
国の重要無形民俗文化財「壬生狂言」の春の公開が21日、京都市中京区の壬生寺で始まった。高さ約3メートルの舞台から約1100枚の素焼きの皿「炮烙(ほうらく)」を豪快に落とす人気の演目「炮烙割」では、観客席から拍手が送られた。
壬生狂言は、同寺の大念仏会(え)の奉納行事で、約700年前、僧の円覚(えんがく)が仏教を分かりやすく説くために始めた無言狂言。30番の演目がある。
「炮烙割」は、出店の順番を巡って太鼓売りと炮烙売りが争う内容で、人を出し抜くとしっぺ返しがあるという勧善懲悪、因果応報を説いている。毎年春に演じられるが、今年からは秋の公開でも上演される。
午後1時に開演し、「カンデンデン」の鉦と太鼓、笛のお囃子(はやし)に合わせて、面をつけた役者が無言の軽妙な動きで演じた。最後に、うずたかく積まれた炮烙を太鼓売りが落とすと、歓声が上がった。
29日まで、毎日5演目が上演される。日によって演目は異なるが、「炮烙割」は連日初番。最終日は夜の部もある。有料。
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