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「静かなる大恐慌」が描くアジア危機の恐怖

2012年10月31日 21時16分15秒 | Weblog
「静かなる大恐慌」が描くアジア危機の恐怖

(日刊ゲンダイ)より

中国市場は崩壊前夜

滋賀大准教授の柴山桂太氏が書いた「静かなる大恐慌」(集英社新書)という本が話題だ。

ざっくり、中身を紹介すると、世界は1930年代の世界恐慌よりも、はるかに厳しい状況にある。

それはグローバル化がもたらしたもので、米国のリーマン・ショックに端を発した危機はEUだけでなく、アジアにも伝(でん)播(ぱ)する。

今こそ、グローバル化の是非を論じるべきだというものだが、恐ろしいのは日本の政治家も企業関係者も、そうした認識が決定的に欠如していることだ。


今でも多くの企業が中国を筆頭にしたアジア市場の成長を信じ込んでいる。

というか、成長分野はここしかない、と出店や投資を続け、日中関係の悪化に慌てている。

しかし、これは自ら嵐に飛び込んでいくようなものだ。

グローバル化がもたらす世界恐慌の恐ろしさを理解すれば、中国やアジアに期待できないことはすぐわかるのだ。


柴山氏は著書でこう書く。

〈欧州での景気の落ち込みは、欧米への輸出を伸ばすことで急成長を遂げてきた中国などアジア諸国の実体経済にも影響を与えずにはおきません〉

〈欧州危機が深刻化していけば、東アジアの資産デフレはさらに悪化していくでしょう〉

〈世界経済は、大恐慌のあった20世紀前半にも似た乱気流に突入しようとしているのです〉

◆トンチンカンな補正予算でどうなるものか

柴山氏に改めて聞いた。

「日本人はアジアも危機を免れないのだということをいい加減に気づくべきです。

今後は潮が引くようにアジアへの投資は減っていきますよ。

その兆候はとっくに出ているんです。

中国、韓国、香港はもちろん、ベトナムやミャンマーも例外ではありません。

これがグローバル化の怖さなのに日本ではいまだにグローバル化信仰があり、それが失敗するリスクについて、きちんと議論されていない。

みんなが現実を見ていないのですよ」

野田政権は数千億円規模の補正予算でとってつけたような景気対策を打とうとしているが、トンチンカンもいいところだ。

「成長戦略とか言いますが、そんなことよりも今はダメージを最小限にすることを考えなくてはいけない。

台風が来るんですよ。

まずは戸締まりです。今は財政出動し、とにかく、景気の落ち込みを防ぐこと。

どの国も自国の産業を守ることに懸命です」

巧妙な米国やフランスは90年代以降、輸出依存度は横ばいで増えていない。

日本は輸出依存度がほぼ倍になった。

それだけ、世界恐慌の影響がモロに来る。

国家が総力を挙げて景気を守らないと、アジアに伝播した世界恐慌にあっさり、

のみ込まれることになる

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