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放射線リスクと小児CT検査: 医療従事者のための指針

2009-01-19 | 癌全般
 (米国立癌研究所(NCI)医療者の方々向け指針(全文)ですが、一般の保護者の方もご一読ください)
2008/5/5更新
有用な画像機器であるCTの小児への使用が急増している。最新のCTおよびその使用増加にともないCT撮影による小児の被曝が増える可能性があるため、小児へのCT使用は公衆衛生上の懸案事項である。 本概要は、特に小児におけるCTの意義と放射線量を最小限にする重要性について検討したものであり、以下の課題について取り組んでいる:

・診断ツールとしてのCT
・小児の被ばくへの特別な配慮
・小児のCTによる被ばくリスク:公衆衛生上の懸念
・小児のCTによる被ばくを最小限にするための迅速な対応

~~~略~~~

結論
CTは現在も小児診断の重要なツールだが、医療団体が小児に対する放射線量を最小限にしようと一致協力する事は大切である。 放射線専門医は、小児用にカスタマイズした撮影条件を使用する事で、合理的に達成しうる限り低く(ALARA)撮影することを絶えず考慮すべきである。小児にCTを実施する医師はすべて、個々の症例ごとにその使用を継続的に評価すべきである。慎重かつ最適に使用すれば、CTは小児と成人双方に対して最も有用な画像検査法の1つである。

1線量に関する最も一般的なパラメータはCTの線量値(CTDIw またはCTDIvol)と線積分線量(DLP)である。CTDIwは16 cm、32 cm径のアクリルファントムを用いアクリル10cmの密度領域に対する線量測定に基づく;CTDIvol はピッチに関連したX線源の連続回転によるCTスライス間のギャップやオーバーラップを考慮に入れている;線積分線量はCTDIvolにスキャン長を掛けたものである。変換係数(新生児、 1、 5、 10、15歳)により、DLPで本プロトコルの年齢依存性実効線量の概算を示す事ができる。 



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