(第35話)10年程前、発明教室に入っていた。30~40代を中心にアイディアに富んだ友人が集まって勉強会の後、レストランで食事をしながら意見交換が恒例だった。ある日、唯一20代独身のお兄さんが私の隣の席にいた。注文したお食事を見て「美味しそうね」と言ったら「一つ取ってもいいですよ」という。「本当?ありがとう!」とエビフライを一つ頂いた。食べながら皆さんとの会話に花を咲かせている最中に前面の席の友人が目を丸くして私に何か目配せしている。??・・なんの事だろう?・・と、隣のお兄さんの顔を見たらポカンと口を開けてギョッとした顔でお皿を眺めているではないか。それもその筈、私は無意識の内にエビフライを食べ終えて、そのシッポを先ほど頂いた彼のお皿の上に返してしまったらしいのだ。話に夢中になって他の事が疎かになるのは私の悪い癖で、又ヘマをやってしまった・・。
その内ボケが出てドロボーでもしなければ良いけれど・・・チョット心配な昨今である。
その内ボケが出てドロボーでもしなければ良いけれど・・・チョット心配な昨今である。