仮病の夫

（第３話）我が家の旦那は自分勝手。家事は一切手伝わないのにゴルフにはセッセと行く。休日も殆ど家に居た事がない。たまに家にいても「腰が痛い」などと腰を曲げながら家事手伝いの拒否症状が出てテレビの前にドッカリと陣取っている。
夕方犬猫の食事時間になった。私は大きな声で言ってやった「みんなご飯ですよ～。仮病じゃない人いらっしゃ～い！」と。すると５匹の猫達と犬はゾロゾロと台所に集まってきた。仮病の方だけはニヤニヤしながらテレビに向かって聞こえない振りをしている。
内心爽やかになってきたゾ。どうだ！参ったか！
翌日、しゃんと腰を伸ばして出勤するではないか・・演技なんかして私に恥ずかしくないのかな～？　呆れちゃう～

不可能＋不可能＝可能

（第２話）夏になるとリビングが蒸し暑いので４枚の大きなガラス戸の左右の端を３ｃｍづつ開けて換気している。これなら猫は出られない。ある日帰宅してみると又ナッチャンが出たらしく、スキップをするように「ママ、お帰り」と何処からか走り寄ってきた。リビングのガラス戸全部を一気に右に押し寄せて、左端を６ｃｍに広げて出たのであった。その後、何度も全力を振り絞って挑戦している姿を見た。こちらも負けじと３ｃｍを２ｃｍに変更して、現在のところは私の勝ち。でも、可哀想なので４ｍ程の紐につないで庭で遊ばせている。が・・しかし、ここでも「オーイ、紐が木に引っ掛かかったゾー」「オーイ、今度は車のミラーに挟まったよー」と何度もお呼びが掛かかるので家事は中々進まない。それなのに悪戯坊主が静かになると心配で覗きにゆく私。可愛い寝顔でスヤスヤ・・・。毎日が知恵比べである。

天才捜査官のナッチャン

（第１話）我が家には母猫と4匹の子猫（といっても9歳）、それに犬のロビンがいます。子猫の中でもナッチャンは頭脳明晰。彼はどこから脱走しようかと試行錯誤の毎日。窓をあける程度は朝飯前。大きなガラス戸、網戸、ドア・・・どこでも簡単に開けてお出かけしちゃう・・・おまけに全員引き連れて・・。おかげで全室、全出入り口には厳重にロックが取り付けられたというのに、時々私が帰宅するやいなや「ママ、お帰り！」と道路や庭から嬉しそうに迎えに来るなんて・・・。さすが天才脱走犯、２階のベランダから軒下に飛び降りるのです。インターホンがなると「ハ～イ！」とばかりに跳びだしてくる客好き接待猫なんだから・・・誰に似たのかな～？？