プリウスからアクアへ

（第259話）
左がプリウス、右がアクア

5年前、これが人生ラストの車になるであろうと予想して、永年乗り継いだ日産車から「最後の車は私の希望のプリウスにして欲しい」と夫に頼みこんで決めたのが写真左のTOYOTAプリウスだった。。
昔から大気の汚染への関心も強く、13年ほど前に太陽光発電を設置する時にも「お願いがある」と夫に頼んだ。「又始まったか！お前のは相談じゃなくていつも決断してから俺に言うんだよね～」との夫の言葉が耳元に残っている。
私の頭の中では〝相談”とは自分に無い知識を補えるだけの能力のある人の意見を聴きたい訳だから、大抵は専門家に相談することになる。
かつてのクラスメートであった夫より私の成績の方が良かったのだから、文系頭の夫に相談する内容ではない事が結構多い・・。
大きな買い物は念入りに良く調べてから口にする私だから、太陽光も〝入母屋造りの瓦の屋根に設置できるのか”“家を建て直す時の対応は”など、5年も考えての決断なので２０年も前からの発想だった。
信念を曲げたくない私と、大雑把で拘りのない夫との会話の結末はたいてい「勝手にしろ！」とのセリフが飛んできたら「やったね！サンキュー」という感じ。

プリウスは当時の人気車で予約してから8ヶ月目にやっと手に入ったお気に入りのハイブリッド車だ。運転手の技量が充電や放電としてリアルにモニターに見えるので運転を楽しめた。私にとってプリウスは結婚以前から数えて８台目の車であり運転歴も50年を過ぎた。大好きなプリウスを手放す事があろうとは全く予想しなかったのだが・・・。

車は私の身体の一部のような存在ではあった。便利ではあっても一歩間違えば他人様をあやめる危険な道具でもある。自分では気づかない老化による運転ミスが一度でもあってはならない事を考えながら、既に高速道路は運転しない、遠出もしないと決めている。
猫達もいる今は通院もあるし、重い買い物もある・・もうしばらく市内をチョロチョロする必要もある。色々考えた末にプリウスを小型化したようなTOYOTAのアクアに乗り換える事にした。ただし、プリウスを手放したくなくて札幌にいる娘の家で乗って貰える事が決まっての決断だ。プリウスは既に陸送して娘の所に届いて１ヶ月が過ぎた。
写真はアクアを引取りにTOYOTAに伺った折に２台の愛車を並べて撮影させて下さったスタッフの配慮があっての事。愛車との惜別に意気消沈気味の私をアクアが支えてくれている気がした。

この街に来て37年間、犬２匹と猫５匹（全員拾ったもの）を救おうと頑張った日々がいつの間にか楽しさに変わり、彼らが逆に今は私を支えている気がする。
だから車のナンバーは１１２８（ワンワン、にや～）に決めたのです。正式に届いたナンバーを見て更に感激！　3ナンバーから5ナンバーに代わったので、５３９（go thank you)が付いていました。
まるで彼らが「ママ、ありがとう！レッツゴー」と言っているようで嬉しくなりました。
アクアもハイブリッドなので今回も運転を楽しめそうですし、何よりも小回りが効いて運転し易く、燃費も３７km/litreとか。プリウスよりトランクが小さくなっただけで室内の広さは殆ど変わらない様で満足しています。
ちょっと高い買い物になりましたが猫達と私には丁度良い大きさです。
ただし、高齢を意識して車を替えたのですから、どんなに高い保険に加入していても他人様の命は償えない事を肝に銘じて安易に他人を同乗させることなく自分の年齢を忘れずに丁寧な運転に心がけようと一大決心をしたところです。
あと何年運転できるか判りませんが、無理をせずに自分の足で歩く事にも少しずつ慣れようと時間を見つけてはウォーキングに励む昨今となりました。