犬猫奮戦記

困っているのに笑っちゃう!









  

四つ子猫、揃って満14歳

2010-06-22 | 犬猫奮戦記
(第231話)
5月1日で4匹の猫達は揃って満14歳になった。
人間の年齢でいえば72歳ぐらいらしい。
獣医さんに「全員揃って15年目というのは凄い事」と誉められはしたが、決して順風満帆な歳月ではなかった。
猫は器用だから余計な事ばかりして大怪我も多く、何よりも母猫を含めて5匹という多勢では犬より遥かに手も掛かかって通院も大変だった。
昔の事であるが、音に驚いて飛び出したマップが事故に遭って膝の靭帯を4本も切ってしまい人工靭帯を入れる大手術をした事もあったし、足の怪我にギブスをされていたサムが勝手に頑張ってギブスを外してしまった事もあった。
又、初孫の始めての来訪にぬか喜びしていた隙にサムが家から脱出した事に気付かず、寒中に締め出して行方不明が長引いて不安が続いた。
毎日毎日探し歩いても何処にもいない・・途方にくれて絶望しかけていた4ヵ月後にチラシ広告にサムの情報が載った。
やっと再会できたサムの姿はガリガリに痩せて全身傷だらけ、恐怖に怯えた顔からは苦悩の生活が滲み出ていた。
しっかり抱きしめた腕の中でゴロゴロ泣きじゃくるサムの気持ちを感じながら私の目からは大粒の涙がボロボロと溢れて止まらなかった。
サムとの再会には、善意の人々のリレーの結晶があった事を忘れる事は出来ない。

猫達との出会いを通して、浴びせられた罵声に泣いた日々や支えて下さった方々への感謝など、日頃は見え難い人間の本質に触れながら“この子達を守る事”に徹してきた。

同じ親から同時に生まれた4匹なのに知能も性格も全く違うのも面白い発見だった。
猫達のせいで私の自由は大きく奪われてはきたが、あと何年生きていられるのかと思う時、いなくなった寂しさを今は想像し難いのである。

数日前、主人の帰宅時に玄関に立った私に猫達がゾロゾロ付いてきた。
「ホラ、俺が帰って来たってちゃんと猫は迎えにくるんだよ」と自慢気な主人。
ところが私が玄関を離れた途端に又ゾロゾロと私に付いてきて玄関は空っぽ。
「アレ~・・オイオイなんだよ~」
「あのね、猫は会社の部下と違って立場上ゴマをすったりはしないのよ。正直なの」と私。
日頃の私の鬱憤を猫がちゃんと晴らしてくれるのだから可笑しくなる。強い味方だ!
相手を気遣って我慢する犬の可愛さとは別に猫の気まぐれも結構可笑しくて可愛いいものである。

なんとか幸せに過してきた我が家の猫達とは別に、今日も痩せて元気のなさそうな猫が車庫を横切った時、私の胸は又痛くなる・・・。
可哀相で食べ物を与えたい気持ちは山ほどありながら去勢していない雄である事も解かっている。今から又保護できる年齢ではない・・・。
15年前に主人が野良猫ミーちゃんに餌を与えた事から私の人生が狂ってしまったのだから・・。
犬猫7匹を保護してきた我が家はもう限界。
どうか、不幸なノラちゃん達にごはんと心の安らぎが与えられますようにと祈らずにはいられません。
下の写真は自分の子でもないのに可愛がっている雄猫と子猫です。
素直な感情を持つ心を人間も動物に見習いたいですね。
       
          ボクの娘です