(第217話)
一ヶ月ほど前に“父の13回忌をするから”と、姉妹からの連絡を受けたので、私の子供や孫にも出席の調整がしてあった。
札幌の娘には遠方から来る事もなかろうと、今頃になって一応電話だけしたが留守。再度連絡する事を留守電に伝言した。
ところが夜8時に妹から電話が入った「ごめ~ん!法事の事なんだけど勘違いして1年早かったから13回忌は来年になるので今年は中止」との事。
とんだ大間違いに苦笑しながら電話を切った。
早速札幌の娘にも連絡をしようと電話の子機を持って番号を探し当てたところで二階の夫が階段の上から大声で叫んでいた。
「明日の朝は俺がご飯を作るから8時ごろでいい?」とか言っている。
度々ご飯を作ってくれる訳ではない。話はこうなのだ。
朝から晩まで客人みたいな顔をして、ゴルフや旅行以外は何もしない夫の行動には日頃から不満だった。
私も元気な時は家事一切の他に猫達の世話と夫の関係事に振り回されている。
ところがここ数日体調が悪くて猫の世話だけで精一杯。
自分のご飯どころではなく横になっていた。
だが待っていてもご飯は全然でてこない。
仕方なく「バナナとカステラを買ってきて欲しい」と頼んだが、文句をタラタラ・・ブツブツ言いながら買いに行った。
そんな姿を見たら良くなる病気も悪くなりそうで“病気になる度に殺されそう”な気もしてきた。
日頃から我慢をしていたので、少し元気になりかけた朝、外出寸前の夫に早口でベラベラと言ってやった!
「毎日ご飯を作ってあげてるのに、私が具合が悪いと食物も与えない様な人には今後は貴方のご飯なんか作りませんからね!
年賀状だって毎年私が貴方の分まで全部作っていたんだから、今年から勝手に自分でやってよね!」と。
そりゃあ 外で多少活躍していたかもしれないけれど、毎日運転手さんと秘書課の皆さんに支えられて行動していていた夫は一人では何もできない事が良く判った。
パソコンだって、携帯だって、ファックス、ビデオ、カメラ、リムジンバス、飛行機のとり方から空港への行き方まで全部私が教えているなんて、いい加減にしてもらいたい。
第一、私が知らなかったらどうなってるの?
こんなに手のかかる人に張り付かれてはを私の身がもたない!
との・・・妻の反抗事件の直後だから、急にご飯を作る気になったらしい。
ベラベラと強気に主張してリビングに戻ってきたら、どこかで「もしもし、もしも~し・・・」と小さな声が続いて聞こえる。
・・・??・・・テレビは止めてあるし・・・何処からの声?
まさか・・・さっきから右手に持っていた電話の子機を耳に当ててみたら・・・。
「お母さ~ん!大方の内容は解かったけど~・・」と受話器の向こうから娘の声。
「え?え?ヤダ~、私は札幌に電話をかけた受話器を持ったままで、お父さんとしゃべってたの?」
二人で大爆笑となった。
娘は「電話に出たらお母さんの声が遠くで聞こえるので又猫が電話をかけてきたのかと思った」との事。
10年ほど前、電話のワンタッチボタンに猫が乗って札幌や仙台に電話をかけ、相手がでるとニャ~と鳴く事件が何回かあった。
さて「年賀状、作らない宣言」をされた夫は印刷屋さんに頼むであろうと予想していたのだが、“年賀状作成の本”を買てきて「自分でやらないと覚えないからな!」といいながら自分で作る事にしたらしい。時折私に「ちょっと教えて~」と来るが現在のところはやや控え目。
私だって文句を言いながらも画像はちゃんと探してあるし、印刷屋さんに注文しても間に合う時間を考えて突き放しているこの親切さ。
長い間、尽くし過ぎたので、これからは少しずつ自立して貰わなくては・・!
三日坊主の人だから何日続くかは期待薄ではある。
一ヶ月ほど前に“父の13回忌をするから”と、姉妹からの連絡を受けたので、私の子供や孫にも出席の調整がしてあった。
札幌の娘には遠方から来る事もなかろうと、今頃になって一応電話だけしたが留守。再度連絡する事を留守電に伝言した。
ところが夜8時に妹から電話が入った「ごめ~ん!法事の事なんだけど勘違いして1年早かったから13回忌は来年になるので今年は中止」との事。
とんだ大間違いに苦笑しながら電話を切った。
早速札幌の娘にも連絡をしようと電話の子機を持って番号を探し当てたところで二階の夫が階段の上から大声で叫んでいた。
「明日の朝は俺がご飯を作るから8時ごろでいい?」とか言っている。
度々ご飯を作ってくれる訳ではない。話はこうなのだ。
朝から晩まで客人みたいな顔をして、ゴルフや旅行以外は何もしない夫の行動には日頃から不満だった。
私も元気な時は家事一切の他に猫達の世話と夫の関係事に振り回されている。
ところがここ数日体調が悪くて猫の世話だけで精一杯。
自分のご飯どころではなく横になっていた。
だが待っていてもご飯は全然でてこない。
仕方なく「バナナとカステラを買ってきて欲しい」と頼んだが、文句をタラタラ・・ブツブツ言いながら買いに行った。
そんな姿を見たら良くなる病気も悪くなりそうで“病気になる度に殺されそう”な気もしてきた。
日頃から我慢をしていたので、少し元気になりかけた朝、外出寸前の夫に早口でベラベラと言ってやった!
「毎日ご飯を作ってあげてるのに、私が具合が悪いと食物も与えない様な人には今後は貴方のご飯なんか作りませんからね!
年賀状だって毎年私が貴方の分まで全部作っていたんだから、今年から勝手に自分でやってよね!」と。
そりゃあ 外で多少活躍していたかもしれないけれど、毎日運転手さんと秘書課の皆さんに支えられて行動していていた夫は一人では何もできない事が良く判った。
パソコンだって、携帯だって、ファックス、ビデオ、カメラ、リムジンバス、飛行機のとり方から空港への行き方まで全部私が教えているなんて、いい加減にしてもらいたい。
第一、私が知らなかったらどうなってるの?
こんなに手のかかる人に張り付かれてはを私の身がもたない!
との・・・妻の反抗事件の直後だから、急にご飯を作る気になったらしい。
ベラベラと強気に主張してリビングに戻ってきたら、どこかで「もしもし、もしも~し・・・」と小さな声が続いて聞こえる。
・・・??・・・テレビは止めてあるし・・・何処からの声?
まさか・・・さっきから右手に持っていた電話の子機を耳に当ててみたら・・・。
「お母さ~ん!大方の内容は解かったけど~・・」と受話器の向こうから娘の声。
「え?え?ヤダ~、私は札幌に電話をかけた受話器を持ったままで、お父さんとしゃべってたの?」
二人で大爆笑となった。
娘は「電話に出たらお母さんの声が遠くで聞こえるので又猫が電話をかけてきたのかと思った」との事。
10年ほど前、電話のワンタッチボタンに猫が乗って札幌や仙台に電話をかけ、相手がでるとニャ~と鳴く事件が何回かあった。
さて「年賀状、作らない宣言」をされた夫は印刷屋さんに頼むであろうと予想していたのだが、“年賀状作成の本”を買てきて「自分でやらないと覚えないからな!」といいながら自分で作る事にしたらしい。時折私に「ちょっと教えて~」と来るが現在のところはやや控え目。
私だって文句を言いながらも画像はちゃんと探してあるし、印刷屋さんに注文しても間に合う時間を考えて突き放しているこの親切さ。
長い間、尽くし過ぎたので、これからは少しずつ自立して貰わなくては・・!
三日坊主の人だから何日続くかは期待薄ではある。