犬猫奮戦記

困っているのに笑っちゃう!









  

人畜美容師

2005-07-28 | 犬猫奮戦記
(第23話)髪の毛の伸びた人を見ると、なにやら自分の好き勝手に切りたくなる趣味が私にはあるらしい。昔は我が子だけでなく友人のお子さんの髪もカットした。主人などは「俺の頭は商品なんだから失敗したら会社に行けなくなる」と言うので、ビールを飲ませておだてながらやらせて貰ったりした。最近のもっぱらのお客(当然無料)は愛犬である。長毛種犬のロビンが暑そうにしているので久々に腕がなる。寝込んだところをおしりの方からチョキチョキ始めたら「何するんだよ~」と言いたげに振り返って落ち着かない様子。1時間ほどかけて、お腹も首もスッキリとカットしたとは言え、時々急に動いたり歯をむき出して「やめろよ~」と脅すから、虎刈りと言えばそれに近いかも。男の子だからモミアゲを格好よくしてあげようと真横にスパッと切りたいのにジットしていないから左右が不揃いになった。直せば直すほど短くなっちゃって・・ロビンが動いたから悪いんだからね~。

革靴事件

2005-07-28 | エピソード集
(第22話)古い話であるが夫が30代半ばのある日、勤務先から電話をしてきた。
「今朝、俺にどんな靴を出した?」と言うのである。「えっ?どういう意味?」と尋ねると、「お昼に寿司屋に行って畳に上がったんだよ。寿司を食べ終わって戻ったら、俺の靴が片方しかないんだ。良く探したら、片方だけ残っている靴があったんだけど、それは紐のない靴で、俺の履いているのは紐が付いている靴なんだよ。だけどヨクヨクみたら二つとも俺の靴なんだよな~」と。まさか、片方は紐靴で、もう片方は紐なし靴を履いて行ったなんて・・・急いで我が家の玄関を見ると玄関にもその片割れ同士が残っているのであった。左右の違う靴姿を想像しただけで笑いが止まらないのであるが、夜帰宅した主人は「今日は一日中笑い者にされたよ。誰かが靴の事を喋ったらしくて、会社の女の子達が次々俺の机の下の靴を覗きに来てはプーッなんて噴出して戻っていくんだから・・。往きの電車では平気で座っていられたけれど、自分で気付いてしまったら返り電車では足をよじって片方の靴を隠して座ってたんだ~」ですって。冷静になれば、タクシーで帰るか新しい靴を買ってしまえば良かったのに、多分靴屋さんに行くのも恥かしかったのでしょうね。当家の歴史に残る大事件の一つでした。

携帯電話

2005-07-21 | 笑える話
(第21話)2~3年前「夫婦で携帯電話を持つと便利なんだって」と提案したら「お前は俺をコントロールする気か?俺はいらないね」と言われた。気のない夫を無視して2個買ってみた。タイミング良く主人がゴルフの帰途、高速道路で車が動かなくなって携帯電話が活躍した。「ホラネ、役にたつでしょう?」と恩にきせてルンルン。“四六時中、何処にいるか解からない夫の行動も読めて便利になりそう”と思いきや、電話がかかってきても受話器を取るのが一瞬遅れただけでプツンと切られて、折り返し電話をすると、決まって「只今電波の届かないところにいます」と言われて頭にくる。自分勝手はどこにでも横行するらしい。それでも、人ごみで好き勝手に行動する夫を探し廻る用事が減って便利だと思っていたのに、初詣で大混雑の川崎大師で「携帯を忘れてきちゃった」とは・・。“お守り”を買って戻る主人を探すのに目がチラチラ・・。やっぱりコントロールされているのは私の方。マテヨ~・・お財布を忘れて来られるよりは益しかもね~。

永久ママ

2005-07-21 | 犬猫奮戦記
(第20話)このところ忙しく走り回っているので猫の食事時間にニャーニャーとご飯の請求をされる事がある。休日に「ママは今忙しいからジージにご飯を貰ってね」と旦那に聞こえる声で言ってみた。犬猫に好かれたいと思っている人だから抵抗は無いらしいが「お前がママでどうして俺がジージなんだよ~」とやや不満そう。「男は細かい事を言わないものよ。顔を見ればわかるじゃな~い。猫だってちゃんと認めてるんだから・・」とへんな理屈。えへへ、猫達が居る限りは私は何歳になってもずっとママでいられそうだ~

梅雨の暇猫

2005-07-13 | 犬猫奮戦記
(第19話)雨ばかり降って猫達は暇で困っている。ナッチャンは台所仕事をしている私の右足に「抱っこしてよ~」とジャンプする。赤ちゃんの抱き癖と同じで、抱っこして歩けば眠くなるらしい。抱っこで寝かせてもらいたいなんて冗談ではない。サムは観葉植物のタマシダや観音竹を口でチギッテはポイポイ捨てるので悲しいかな植木がはげ坊主になっている。甘えん坊だから2階で一緒に寝て欲しくて階段の下まで何度も呼びにきて甘い声で私を呼ぶのである。猫を寝かせ歩くほど私は暇人ではないというのに。何時までもニャーニャーうるさい時には新聞紙を丸めて床を叩くとみんなピシリとどこかに隠れて静かになるのであるが、ナッチャンだけは爪とぎ用の大きなポールの裏に逃げこんで爪を研いでいる振りをする。時々「もう、怒ってないかな?」と首を曲げて私の顔色をみながら又空泣きをして大騒ぎをしている。2~3回同じことを繰り返してやっと諦めて寝るのであるが、あの根気と行動力は人間であるならかなりの出世株みたいな気がする。ロビンだけは良い子だから、自分を構ってもらえないと無関心を装って前を向いて無視した振りをしながら目玉だけがこちらを向いた横目になっているから又可笑しくなる。動物だって主張も会話もしているのであるが、我が家の子供達は特に口数が多い様な気がするのである。飼い主は無口なのにな~・・。

待ちぼうけ

2005-07-12 | 笑える話
(第18話)少し前の話であるが夫からの電話で「今から帰るから駅まで車で迎えにきてよ」と連絡が入った。東京から20分も掛からない筈だから少し早めに出発して駅で待った。30分、45分、1時間・・・いくら待っても夫は現れない。何かあったのかしら?・・・いや、事故なら何か連絡がある筈。しびれを切らして家に帰ることにした。3時間ほどして夫は勝手にタクシーで帰ってきた。「どうしたの?」「お前に電話してから直ぐに“ちょっと一杯飲んでゆこう”って誘われちゃったんだよ」「だって、私が駅で待っている事を知ってるんでしょ」「だから電話したけど、もう家を出た後だったんだよ」「それでも平気で飲んでた訳?」「だから謝ったじゃないか」・・・こんなに長い時間私を振り回して“ごめん”の一言で済むと思ってるんだから図々しい。そして別の日曜日、今度はデパートに出かける私に「駅に着いたら電話しろよ迎えにいってやるから」と言った。お土産まで買って駅に戻った私が自宅に電話したら「今、昼寝をしているところだからタクシーで帰ってこいよ」とは・・あまりにも自分勝手。悔しくて“お土産なんかやるもんか!”と一人で全部食べたから苦しいのなんの・・・。とんでもない男と結婚したものだと後悔しきり・・・。

昆虫採集

2005-07-06 | エピソード集
(第17話)夏が近付くと思い出す事がある。その昔、息子がまだ幼稚園児だった年の夏に高原で沢山のトンボやチョウ、カミキリなどを採って意気揚々と帰宅した。夏休み作品展に昆虫採集の標本を作る事になった。「ママがやってあげるからネ」と偉そうに一応、防腐剤を注射して、菓子の空き箱に虫ピンで止めて並べはじめた。上手く止まらないチョウチョがあったので、金槌をもってきて虫ピンの頭を叩いた瞬間・・金槌がツルリと滑ってチョウチョを殴りつけてしまったのである。息子の顔を見たら今にも泣き出しそう・・。勿論チョウチョはバラバラに・・。「大丈夫、大丈夫、ママがちゃんとしてあげるから・・」とは言ったものの・・。仕方なく裏側からセロテープでベタベタと。なんとか形だけはそれらしくなったのだか・・、後日、展覧会場に行って見たらやっぱりバラバラだったのである。どうして虫ピンの頭は丸いのかな~?あれが平らなら事件は興らなかったのに・・。あの時、母親を信じてガッカリした息子の姿が時折思い出されるのである。