女子中学生(途中で高校生になります)の二人組が、チームを組んで芥川賞作家になる話です。
美人の最年少受賞者(かなり綿矢りさを意識しています)、ゴーストライター、盗作など、現在話題になっているようなネタをうまく組み合わせています。
三十年以上前に書かれた地方の同人誌の会員の未発表作を、美少女の高校一年生という作家のキャラクターだけで、芥川賞を取らせてしまうのは、現在の文芸誌や賞の実態を笑い飛ばすようで痛快なのですが、最後はお決まりの三角関係のもつれによるチーム解散では、いくらエンターテインメント作品だとしても、たわいなさすぎます。
児童文学の世界でも、作者のキャラクターが先行して出版されるのはよくある話なのですが、こういった作品にはもっと業界や作家たちを敵に回すような毒が必要です。
作者やこの作品自体が、笑い飛ばしているはずの出版業界に深く絡め取られているのに、どこまで自覚的なのか疑問に思いました。
美人の最年少受賞者(かなり綿矢りさを意識しています)、ゴーストライター、盗作など、現在話題になっているようなネタをうまく組み合わせています。
三十年以上前に書かれた地方の同人誌の会員の未発表作を、美少女の高校一年生という作家のキャラクターだけで、芥川賞を取らせてしまうのは、現在の文芸誌や賞の実態を笑い飛ばすようで痛快なのですが、最後はお決まりの三角関係のもつれによるチーム解散では、いくらエンターテインメント作品だとしても、たわいなさすぎます。
児童文学の世界でも、作者のキャラクターが先行して出版されるのはよくある話なのですが、こういった作品にはもっと業界や作家たちを敵に回すような毒が必要です。
作者やこの作品自体が、笑い飛ばしているはずの出版業界に深く絡め取られているのに、どこまで自覚的なのか疑問に思いました。
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