現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

津村記久子「地獄」浮遊霊ブラジル所収

2017-01-26 18:29:49 | 参考文献
 幼馴染の二人の女性が、バス事故で死んでから行った地獄の話です。
 「物語消費しすぎ地獄」と「おしゃべり下衆野郎(もちろん、おしゃべりクソ野郎のパロディです)」といったユニークな地獄を思いついただけで勝負しているような作品ですが、出てくるエピソードや担当の鬼(一人に一人匹ずつ担当の鬼がいる設定です)や作家の生みの苦しみのような話がそれなりに面白いので読まされます。
 ただし、スポーツネタはマニアックすぎて、スカパー(特にJ SPORTS)やWOWOWのヘビーユーザー(おそらく作者自身もそうなのでしょう)でないとわからないような話なので、特に女性読者には理解不能かもしれません。

浮遊霊ブラジル
クリエーター情報なし
文藝春秋

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