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読書録「ホーンテッド・キャンパス幽霊たちとチョコレート」

2021-12-06 | Weblog
読書録「ホーンテッド・キャンパス幽霊たち
とチョコレート」3

著者 櫛木理宇
出版 角川ホラー文庫

p108より引用
“ 赤い布張りのボックスソファはほぼ満席
で、カウンターの奥に立つマスターは十年以
上前から「今にも死にそう」と学生たちに評
されつづけている老爺である。”

目次より抜粋引用
“シネマジェニック
 彼女の彼
 幽霊の多い居酒屋
 鏡の中
 人形花嫁”

 見たくないのに幽霊が見えてしまう大学生
を主人公とした、短編連作オカルトミステリ。
シリーズ第二弾。
 冬衛の入り口に立つ主人公・八神森司が通
う大学近辺、天気の具合から大勢が傘を持っ
て歩く中でも、特定の人物の傘だけはすぐに
見分けられるのだった…。

 上記の引用は、主人公たちの大学の学生御
用達の喫茶店についての一文。
こういう行きつけのお店というのは、何時ま
でも変わらないであって欲しいものの一つで
すね。
 幽霊、生霊などなど、オカルトが受け入れ
られている物語ですので、オカルト否定の傾
向が強い方は、読むのがつらいかもしれませ
ん。特に、オカルト現象が起こる原理に説明
を求めるような方には、向かなさそうです。
 充実した大学生活を送った人は懐かしく思
いながら、そうでなかった人はそんな風であ
りたかったと思いながら、読み進むことにな
る作品ではないでしょうか。

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