とめどもないことをつらつらと

日々の雑感などを書いて行こうと思います。
草稿に近く、人に読まれる事を前提としていません。
引用OKす。

専門家の信用すべきところと信用すべきでないところ

2016-03-27 22:46:41 | 雑感
経営戦略全史 三谷宏治 P198

コラム 味の素のコア・コンピタンス

ハーバードの学生たちが否定した多角化戦略の成功

 1997年頃、HBS(ハーバードビジネススクール)が味の素の経営をケーススタディとして取り上げました。テーマは「多角化の是非」でした。
 同時、味の素はその中核である「アミノ酸」技術をテコに、調味料以外にも甘味料(アスパルテームなど)、加工食品(クックドゥなど)、調味用アミノ酸、医薬品などを展開していました。
 その多岐にわたる事業領域のほとんどに対して、「撤退すべき」という結論を、HBSの学生たちは下しました。「選択と集中が足りない」と。
 味の素の幹部たちもその議論に参加し、その必要性を説きましたが受け入れられませんでした。
 その後、味の素はさらに香料・化粧品、電子材料にも「アミノ酸」と「バイオ」関連技術をコア・コンピタンスとして進出し、その時価総額を6400億円から8700億円(13年3月現在)に引き上げました。年間売上高1.2兆円を誇る味の素の成長と収益を支えているのいは、国内調味料以外の事業なのです。
 「あのとき、ビジネスエリートたちの言うことに従っていたら、新しい価値を生み出すベンチャー精神の芽も摘み取られてしまっていただろう」と社長の伊藤雅俊は語っています(日本経済新聞)。


ということで、この本に書かれている多種多様な経営戦略は、いまだに「どのように経営すれば成功するのか」という答えがまだ出ていません。
戦争での戦略・戦術と同じく、ある程度の型や方向性はある模様ですが、しかし物理の前段となった錬金術のように、まだまだ試行錯誤で結論が出ていないようなのです。

あとは、ファーストリテイリングの柳井さんがコンサルに反発してたような。無論、唯々諾々と相手の言うことを聞いたり、あるいは全面的に否定するのではなく、自らの哲学を以て、相手に意見をしていたようです。
その後のユニクロの成長は知る通り(但し従業員の過度な労働側面についても報道されている通りですが・・・)。
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