人間の幸せと不幸せ ナイフの傷は誕生日パーティーによって回復しない

と言うことで、ハーバード大の教授が言うには、幸せの反対が不幸せ、あるいは逆に不幸せの逆が幸せと言うことではなく、本当はこの２つのそれぞれは独立しているもんだと言う。

私なりに整理すると「確かにその通り」と思うところと、「そうじゃないんじゃないかな」と思うところの２つの思考が交錯する。

前者を噛み砕いて言えば、「暴漢に襲われてつけられたナイフの傷は、誕生日パーティーによって回復しない」と言うものだ。
これはその通り。不幸な要因の排除はマイナスからゼロに向かうが、幸福の要因の付与は別の要素が必要である。それと同時に互いに同じ数直線に乗っていない要素の場合は、その不幸の要素を緩和しない。ここであるべきなのは、「暴漢が出ないようなまちづくり、社会づくり」であり、かつ「誰かが誕生日を迎えたならばそのパーティーをする」と言う異なる２つの因子を用意することだ。

一方において、後者の件、「そうじゃないんじゃないかな」と思うのは単純に考えれば戦争だ。平和（戦争が起きない世界）が幸せだとするならば、戦争の戦因を排除すれば達成される。

まとめると、この幸せになるためのアプローチには、マイナスをゼロにする作用の他、マイナスの排除がそのままプラスになると言う２つの道があり、それぞれの達成のためにはそれぞれの方法が必要である、と言うことになる。