奇想庵@goo

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アニメ感想:『ファイト一発!充電ちゃん!!』

2009年09月21日 19時20分52秒 | 2009夏アニメ
基本はエロなんだけれど、話自体は普通のアニメ以上にまとも。そのギャップが奇妙な作品だった。青年の閃登がぷらぐら女の子たちを無造作にバットで殴りつけることに生理的なショックはあったが、アレスタじゃないが次第に慣れた。さすがに幼女のロナ相手に振るうことはなかったが……。
エロに関しては途中からは劇中アニメ「魔法少女スィーティミリィ」に任せた感じで、お約束的な見せ方・シーンに終始した。下着や裸が出ればエロというわけでもないので、その点では後半はかなり失速したとも言えるだろう。
ストーリーとしても、最初のインパクトに比べると徐々に普通になってしまった感じがしてしまう。演出面で最後まで頑張ってはいたが、後半はひねりの無さが目立つこととなった。それなりにまとまっていたのは間違いないが。

OPが印象に強く残った作品でもある。OP曲『CHARGE!』が印象的だし、キャラクターの羅列型ではあるがOPも作品によく合っていた。2009年のTVアニメでは『夏のあらし!』と並んでつい見入ってしまうオープニングだった。

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アニメ感想:化物語 第6話「するがモンキー 其ノ壹」

2009年08月09日 23時00分11秒 | 2009夏アニメ
第2話で使われたオープニングが再び使用されたのを見てつい”手抜き”と感じてしまったわけだが、「ひたぎクラブ」「まよいマイマイ」とそれぞれ独自のオープニングがあっただけにそう思われても仕方ないかもしれない。今回MBSが最速放映で、他の局の時に差し替えがあったりしたらもっと最悪って感じだが。

それはともかく。
相変わらずの会話劇。話が進むごとに1人ずつ増え、阿良々木の会話相手は八九寺、神原、戦場ヶ原、羽川の4人。特に羽川との携帯電話でのやり取りは演出がユニークで良かった。思えば、過去にも携帯時の演出は凝っていて、確かに会話主体の上携帯でのやり取りが続くと何らかの捻りなしには描けない事情があるわけだが、今回は賛否のありそうな演出ではあるがそれはそれでいいだろう。

阿良々木が会話でいじられ、そのリアクションを楽しむというのがこのアニメの本道。細部の演出にかけてはさすがに定評のあるスタッフだけあり、見ていて非常に面白い。
そんな淡々とした会話劇を打ち破ったラストの戦闘シーンは、というか一方的蹂躙ではあるが、それだけに強烈なインパクトがあった。まあ相当の回復力があるという阿良々木の設定を思い出して、その痛ましさも平気になったが(笑)。
メリハリもあって非常にいいところで終わった今回。しかし、MBSでは世界陸上のため2週飛んでしまう。折角のいい引きだったのに、忘れてしまいそうで残念だ。

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アニメ感想:化物語 第5話「まよいマイマイ 其ノ參」

2009年08月02日 19時13分37秒 | 2009夏アニメ
「まよいマイマイ」編完結。

ネタの独創性はそれほど感じないが、構成は悪くない。ただ、ラストでのひたぎへの返答は他所のブログ記事を見て理解できたという。単に私が鳥頭なせいだけれど、2週前の伏線なんて覚えてません(笑。
西尾維新の恋愛展開は初めて見るのでこれからが楽しみなところ。まあ普通な展開は望むべくもないだろうが。
演出は相変わらず優秀。「裏技」がちょっと分かりにくかったが、分かりにくさより意外性の無さを非難するべきだろう。次回から「するがモンキー」編開始だが(毎日放送以外はSPを挟むようだが)、その後2週放送が飛ぶので伏線を覚えていられるか非常に心配だ。

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アニメ感想:うみねこのなく頃に 第5話「EpisodeI-V fool's mate」

2009年07月31日 16時52分24秒 | 2009夏アニメ
メタフィクション化されて作品の様相が一気に様変わり。
朱志香の言う通りの「バッドエンド」。謎は解かれず、トリックは明かされず、犯人の目星もさっぱりで、魔女ベアトリーチェのなすがままに全滅させられた。一見不可能犯罪のように見えるこの事件を解き明かせるのか。
謎解きをループの仕掛けで見せる手法は、『ひぐらしのなく頃に』でも取られた。それをよりメタフィクション化した点が異なるが。
戦人とベアトリーチェの知恵比べで展開が二転三転されれば面白くなりそう。

ループネタはよく使われる手法だが、それが生きるのはその差異によって真実へと近付くと思わせるから。『涼宮ハルヒの憂鬱』の現状はループそれ自体が目的化してしまっているところに問題があるわけで。

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アニメ感想:青い花 第1話「花物語」第2話「春の嵐」

2009年07月28日 19時32分46秒 | 2009夏アニメ
鎌倉を舞台に二人の女子高生を中心とした繊細な物語。少女同士の恋愛が軸となる。

主人公二人は幼馴染み。でも、転校を機に離れて再び出逢った時には互いに気づかないほど。それでも過去の思い出を元にすぐに仲良くなる。
二人が通い始めた高校は別々の女子校。活発なあーちゃんはお嬢様学校に、泣き虫でおとなしいふみは普通の女子高。このねじれ加減がなかなかユニーク。

今後は演劇部を舞台に物語が展開していきそう。
日常の描き方は非常に丁寧で好感が持てる。何気ない些細なコトの積み重ねで表現される物語。2話までで主人公二人の人となりがよく伝わってくる。

それにしても、アニメでは男女間のセックスを描くことは非常にまれなのに、男同士や女同士はありだったりする。逆にTVドラマではこれが全く逆だ。子供向けはともかく、特に男性オタク向けエンターテイメントではエロ目的のコンテンツを除いて異常なほどセックスが避けられている。それが表現の幅を狭めているようにも感じる。まあ表現よりも商売を優先させた結果ではあるのだろうが。
このようなアニメ界のメインストリームから外れた作品の中にこそ本当に興味深いものを見出せるのが現状だ。今後どこまで描き出すのかとても楽しみだ。

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アニメ感想:化物語 第4話「まよいマイマイ 其ノ貮」

2009年07月26日 21時13分07秒 | 2009夏アニメ
動きではなくイメージ。西尾維新らしい会話劇を補うものとしてこの作品を印象付けているのは洗練したイメージの力。Bパートでの携帯の画面を使った演出がその代表例だ。
立体感のない描き方は新房×シャフトのアニメの特徴でもある。もちろんそれがイメージをより際立たせる演出にも繋がっている。
オープニングでいろいろと遊ぶのも特徴だが、2話で放送された「ひたぎクラブ」のオープニングとは全く異なるオープニングを作るところはさすが。
しかし、見るほどに原作を読みたくなるアニメではある。

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アニメ感想:化物語 第3話「まよいマイマイ 其ノ壹」

2009年07月19日 20時33分28秒 | 2009夏アニメ
原作は未読だが、西尾維新の他の作品を読んで、この作品を、他でもないこの作品をアニメ化したのは、比較的普通であるからなのかとも思う。少なくともアニメで描かれる主人公阿良々木暦は真っ当そうだし、かなりぶっ飛んだ戦場ヶ原ひたぎとの会話でさえ普通に感じてしまう。
一方で、これまでも述べたようにとてもアニメ向きとは言えない作品でもある。ほとんど会話劇。1話通じて公園の中だけであり、ほとんど動きもなく(演出で無理やり動きは出しているが)、登場人物も少ない(実質3人のみ)。それを飽きさせないのは西尾維新らしい会話の妙味と、新房昭之らいし演出の妙味だ。実に、本当に、語られていることの乏しさと描かれていることの内容の無さは実際問題として時間の無駄と呼べるレベルかもしれないが、結局のところ中身なんてたいした価値はないという真理からすればどうでもいい話だ。
物語の魅力や動きの興奮なんかに頼らなくても面白いアニメは作れる。アニメでなければ作れない面白さかどうかは分からないが。でも、それもまたどうでもいい話だ。

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アニメ感想:CANAAN 第2話「邪気乱遊戯」

2009年07月17日 00時35分29秒 | 2009夏アニメ
私の信条としてエンターテイメントは「つかみ」が大切と思っている。TVアニメであれば1話2話あたりで見る者を惹きつけなければならない、と。どれだけ素晴らしいエンディングの作品でも、最初が退屈であればそこまでたどり着けない。たどり着く気にならないし、見る価値があると思えない。

『CANAAN』は作画と動きは素晴らしい。しかし、見ていて退屈に感じてしまう。
物語の背景は徐々に明かされていきそうだが、今はほとんど闇の中だ。
キャラクターも個性的ではあるが、関心を寄せる相手がいない。内面が描かれていないせいだ。
やがて魅力的な物語やキャラクターが浮かび上がるのかもしれない。その可能性は否定しない。けれども今は個々のシーンの羅列を見ているようで楽しむことができないでいる。

完結してからまとめて見れば楽しめるかもしれないが、毎週1話ずつこれを見続けるのは苦痛となりそうな感じだ。エンターテイメントとして「つかみ」となるもの、例えばキャラクターの想いに共感できたり、マクガフィンのようなものが提示されてそれへの関心を生み出したりする仕掛けがここまで見えてこない。リアルなようでいて、街中でドンパチやらかすようなリアリティの無さがあったり、非常識なキャラクターばかりでこの世界の常識が伝わってこなかったりと演出の拙さも気になってしまう。作画や動きはいいだけに非常に残念に感じてしまう。

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アニメ感想:東京マグニチュード8.0 第1話「お台場、沈む」

2009年07月17日 00時09分39秒 | 2009夏アニメ
東京に大地震が起きたらというシミュレーションを元にしたフィクション。東京に住んでいない者としては身近ではない舞台であり、また都市被災としては阪神淡路大震災の記憶もまだ決して忘れがたいだけにどのように描かれるのかは注目したいところだ。

第1話は地震発生までを丹念に描いている。主人公の少女はいかにもイマドキの女の子。その普通さをこれでもかと表現している点は好感が持てた。共働きの両親、ちょっと良い子過ぎる気もする弟との4人家族。そして、弟と二人訪れたお台場で震災に遭遇する。

正直、被災してそこからどう生き延びるかというドラマはあまり興味がない。むしろ、生死の問題から生活の問題へと移った後に興味を持っている。この作品がどこまでを視野に入れているのかは知らないが、生き延びたから終わりという作り方はして欲しくない。

また、1話で丁寧に描いた内面を、震災の経験で安直に変えることはもっとやって欲しくないことだ。極限の体験を通して内面が変化することはあるけれども、その変化はそんなに単純なものではありえない。それをどう捉えるかがこの作品の評価とダイレクトに繋がっていくだろう。

原作なしで、ノイタミナ枠という冒険できる環境だから、思い切った作品を作って欲しい。そうした野心が伝わってくれば、注目の作品となるのだが。

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アニメ感想:宙のまにまに 第2話「ファーストスター」

2009年07月15日 02時11分05秒 | 2009夏アニメ
主人公・朔のクラスメイトで、彼に想いを寄せる姫の登場で、1話に比べるとマシになった印象の2話。姫の視点が多く、ヒロイン・美星のハチャメチャさも少し緩和されて見えた。
だが、ラブコメ色が強まると、オリジナリティの無さが気になってしまう。キャラクターやその配置があまりにありがちなものに感じられて、新鮮味に乏しい。伏線の張り方もベタ過ぎるし……。

星の紹介があったけれど、もっと天体観測寄りに描いた方が良さそうに感じる。キャラクター同士のやりとりはベタすぎて魅力を感じないだけに、天文部らしさを出せるかどうかが鍵となりそうだ。

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