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抗糖化 で 減らせAGEs 

炭水化物も要注意    

混合ハーブ抽出物と2つの生薬からなる新規ハーブ混合物の抗糖化作用 : 短期および長期の影響

2012-03-03 01:22:00 | 抗糖化ドクターズ・サプリ
2009年と2010年の学会発表を論文にまとめたものが

同志社大学理工学研究報告 第52巻 第4号 に掲載されました。



混合ハーブ抽出物と2つの生薬からなる新規ハーブ混合物の抗糖化作用
 -短期および長期の影響-

Anti-glycation effect of a novel herbal mixture
made of mixed herbal extract and two crude drugs
 -short and long term effect-


論文要旨

混合ハーブ抽出物(MHE)は抗糖化作用が既に報告されている。

HMEはローマカミツレ・セイヨウサンザシ・ドクダミ・ブドウ葉の熱水抽出物である。

HMEは漢方薬とみなすことができる。

漢方薬では、構成生薬の追加が元の効能を変化させることが知られている。

HMEに生薬である生姜・山椒を加えカプセルに充填した試験食を作成し、

それが抗糖化作用を示すか調べた。

またQOLへの影響を調べた。

対象者は12名で、血糖正常群8名(男:女1:7、平均年齢47歳)と

糖尿病・高血糖群4名(男:女3:1、平均年齢51歳、HbA1c 5.7~7.0)の2群に分けられた。

両群とも、HMEはエキス固形分240mgと生姜・山椒一定量を1日量として

4カプセル・12週間摂取した。

また各群の1名ずつは80週間摂取を継続した。

抗糖化作用は皮膚AGEs蓄積を非侵襲的に測定し

皮膚自発蛍光(AF)として示すAGE reader™により評価した。

皮膚弾力はCutometerにより評価した。

抗加齢QOL共通問診表により

「便秘」、「冷え性」、「体重減少」が有意(p=0.043)の改善または変化を認めた。

皮膚AFは8週・12週にて両群とも減少し、

血糖正常群では12週で有意(p=0.020)な低下を認めた。

80週までの継続摂取では皮膚AF減少は継続した。

12週での摂取終了は皮膚AFの悪化を認めた。

皮膚弾力は糖尿病・高血糖群の12週でR2に若干の改善を認めた。

MHEに2つの生薬を追加配合した処方は皮膚AGEs蓄積を抑制した。

試験食の継続摂取は安全で有用な抗糖化法と考えられることが示唆された。


・・・・・・・・・・・・・・・・


なお、HbA1cの低下(108週)は、

本論文では言及されていない。


本論文そのものへは 

同志社大学理工学研究報告 第52巻 第4号

からアクセスが可能です。



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8 コメント

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ご意見を・・・ (Nurse-haru)
2012-03-06 22:22:38
こんばんは。

ためになる情報に、いつも勉強させてもらっています。

今日は、ちょっとご質問、というか、ご意見をもらえないかと思いまして書いております。

先日、定期受診しまして、HbA1cは、5.5%で横ばい。
今回、問題だったのは、コレステロ-ルです。
昨年の12月に、リバロ2mgを休薬して、1か月後の2月4日の数値を、3月3日の受診時に聞きました。
その結果、T-cho 365
  HDL-c 143、LDL-c 212
  中性脂肪 50
 と、こんな結果でした。
 
当然、リバロ再開を強く勧められましたが、HbA1cが、良かったということもあり、どうしても服薬はしたくなかったのです。
主治医が1月に急逝され、代診の女医さんでしたが、
「血糖が良くても、この数値じゃ、動脈硬化が進む。」
「頸動脈エコ-の結果も、今はこの間より、絶対悪くなってる。」
「どこの病院に行っても、同じこと言うと思いますよ!」
・・・と、脅されました。
 確かに、自分でもびっくりするくらいの数値ですが・・・
 どんなもんでしょう???
 薬はもらわずに、帰ってきましたが、
さすがに、卵とチ-ズの食べる量を減らしたりなんかしてますけどね。

 また、e-GFR 値が、49~58位を行ったり来たり。(約1年横ばいです)
Cr0.8~0.9、BUN20~21 です。
 尿蛋白(-)、血圧は、問題なし。
これも、気になってます。

 長文にて失礼とは思いますが、リバロ再開した方が良かったのか?
 また、腎機能については、様子を見てもいいのか?
 お忙しいとは思いますが、ご意見を頂ければと思います。

 
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LDL-C (田村隆朗)
2012-03-06 22:52:36
Nurse-haruさん、こんばんは。
このところ春を呼ぶ雨がしばしばです。
今日は少々日が射しましたが。

さて、結論から申し上げますと
このまま内服なしで経観はどうでしょうか?
中性脂肪も全然高くないですし、なによりHDLが高値ですから。

前々の数値はどうでしたかねぇ・・・?
以前に比べてLDL上昇でしょうか?

糖質制限でHDLは増加しますが、LDLのほうは、「不変」、「基準値に改善」、「いったん基準値より上昇」という、3パターンがあるようです。
「いったん基準値より上昇」でも、半年~1年で基準値に戻ることがほとんどのようです、と江部先生もお書きです。

わたくしも始めのうちはLDLはそんなに下がりませんでしたが、今ではすべてWNLです。

腎機能も経観でよろしいと思います^^b
返信する
ありがとうございます (Nurse-haru)
2012-03-08 10:36:01
こんにちは。
今日は、お休みで、久々に、ダラダラしています。
札幌は、昨日あたりからプラス気温で、道路の雪が少し融け、ベチャベチャになってきており、それはそれで、歩くのがイヤになりそうです・・・

早速のご意見、ありがとうございます。
以前、情報をいただいていた大櫛先生の動画や著書を読み返したり、江部先生のブログも確認しましたが、女医さんの目力に、威圧され、ちょっとココロがぐらついていました(笑)。

服薬中(糖質制限実施中)のHDLは、
87→90→119(ここで1mgから2mgに増量)→120→132→106→125(ここで休薬)
LDLは、
95→126→148(同上)→127→118→96→112(休薬)
同じく、TGは、
73→61→47(同上)→76→48→74→44(休薬)
こんな感じです。
先生のご意見に、ホッとしました。
自分の体は自分で守る、と思いつつも、つい自信が持てなくなる時があります。
これからも、ご助言いただけたらと思います。
また、AGEについても、少しずつ勉強していきたいと思います。
ありがとうございました!
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ご教授いただけると。。 (ri-bo)
2012-03-11 12:46:58
はじめまして。ひょんな事からAGEs糖化について知り、家族の健康が気になっております。

最近、放射性物質に強い身体づくりに、発酵食品が体に良いからとTVでも話題の塩麴や味噌などを作っています。中でも一番はまってますのが、米と米麴で手作りする「甘酒」です。

甘酒は飲む点滴といわれ健康に良いといいますがブドウ糖たっぷり、糖尿病が心配に、、、(調べても糖尿病には悪くないという個人の見解ばかりでしたが)

「甘酒」であろうとやはりAGEsの点からは要注意でしょうか?


また、加熱によりAGEsが上昇とありますが

缶詰ってどうでしょうか!?

放射性物質があれだけ大量に海に放出され子供に食べさせる魚が心配ですし、原発事故前の缶詰を頻繁に食べさせています。

子供は4歳ですがもともと魚アレルギーがあるため、加圧された缶詰の魚か「圧力鍋」で圧がかかりたんぱく質が変性された状態の魚しか食べることが出来ません。
(アレルギー医学の世界でも魚アレルギーであっても何故か圧により変性されれば、缶詰や圧力鍋調理で魚が食べれるものがあるといわれており、我が家もそうでした)

「缶詰」「圧力鍋」はAGEsの点でどうなのでしょうか、、、

「電子レンジ」調理についても、危険というサイトと安全というサイトがあり、解凍で使う分には糖化は問題ないと考えてよいのか、、?

などなど

昨夜にAGEsについて初めて知った事で、頭ぐるぐるです(乱文ですみません)

恐縮ですがご教授頂けると助かります。
返信する
ブドウ糖 やはり要注意かな (田村隆朗)
2012-03-12 14:00:26
ri-boさん、こんにちは。
AGEs、まだまだ認知度低いです。(笑)

放射性物質に対する「お味噌」の効果は、
長崎の爆心地から1.4kmの病院で被爆した
秋月辰一郎医師の著書「死の同心円」
に記載のエピソードからですね。

病院地下に備蓄されていた玄米・味噌・塩を食べていた病院職員は
誰一人死亡することなく生き延びたという。

ということです。
雑誌「医と食」に書評コーナーが
http://blog.goo.ne.jp/avin-hmp/e/c7e2e0edb094a9e8c91f4b46a8ef81ab
に掲載してあります。

「減塩」一辺倒では、いけないようです。

さて「甘酒」は、やはり含有するブドウ糖が問題になるでしょう。

血管内皮細胞は、血糖値が180mg/dl以上で障害されます。
しかも、空腹時血糖値と食後高血糖値の差、
急激な血糖値の上昇をグルコーススパイクといい、
これが大きいほど血管内皮に悪影響を与えます。

高血糖で細胞傷害が生じる最も大きい原因は、
酸化ストレスの亢進です。
そして、その根っこの部位には、AGEsが関係します。
今日アップした下の記事をご覧下さい。
血管の炎症抑制で老化防止 日本人、寿命108歳に?
http://blog.goo.ne.jp/avin-hmp/e/d210a991b71b14f814e31ddf6ee9bcfb

慢性的に高血糖が持続する状態よりも、
上昇・下降を繰り返す血糖値変動のほうが、
細胞傷害機序が強く働く可能性が指摘されています。
特に急激な食後血糖値の上昇(グルコーススパイク)
が最も危険と言われています。

ですから、この危険性は「甘酒」に限らず、
「ブドウ糖=糖質=炭水化物」を多く含む食品に
共通する危険性というわけです。

150gの白ご飯は55gの糖質を含み、
正常人の血糖値を55mg/dl上昇させます。
色々な食品の成分表示で「炭水化物含量」を
一度、確認することは大切なことです。

「ブドウ糖点滴」も考え物です・・・。

加熱によるAGEs増加は、グリルやフライによって起こります。
「煮る」「蒸す」というのは良い調理法です。
以前の記事 AGEs含有量 調味料や食品中で
http://blog.goo.ne.jp/avin-hmp/e/9e7d62b98b829eaa824aa4389f857e96
も、また読んでみて下さい。

缶詰・圧力鍋 のAGEsに関しては
何も知識を持ち合わしておりませんが、
上に書きましたことなどからすれば
AGEsが増加することはないのでは?と考えます。

事故前の缶詰なら、安心ですね!
おっしゃるように、事故後は残念ながら
「海産物」の安全性は担保されていないのではと考えています。

電子レンジも、大丈夫じゃないでしょうか。

また、ぐるぐるしたらお便り下さい。



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ありがとうございます (ri-bo)
2012-03-14 11:40:41
ご回答頂きありがとうございました。
長崎の被曝と味噌の話から我が家では味噌の出番ば増えていました。大人も東北太平洋の魚介の食卓への出番は減っています、さみしい世の中です。

急激な血糖値の上昇とても怖いですね。今まで白米を相当量たべていました。ビタミンたっぷりで身体に良い甘酒ですが、ほどほどにします!
よく朝起きがけに脳の回転によいからとチョコレートとか甘い物をいきなり口に入れ健康気分でしたが危ないですね、やめます(> <)


高血糖で細胞傷害が生じる記事を拝見させて頂きました。NF-κB活性化に糖化が加担しているんですね。抗酸化作用、NF-κB低下にも良いと亜麻仁油などのオメガ3の非加熱油を摂取してきました。
ですがこれからは、炎症を減らすために抗酸化&抗糖化を意識しなくてはならないですね。

煮る蒸す料理を増やします。グリルはよくないですがオーブンなどの200度近くではなく、フライパン中火や弱火で炒める等もやっぱりグリル?なのでしょうかね。ぐるぐる

醤油がメープルよりAGEs高いって知らないと怖い!

圧力とレンジについて有難うございます。そして缶詰さまさまなので、貴重なアドバイス助かりました。本当にAGEsについてはサイトが少ないですね(特に私がよめる日本語の・・・)

こちらのサイトでこれから色々とお勉強させてください!
返信する
つづき (ri-bo)
2012-03-14 11:43:31
高血糖で細胞傷害が生じる記事を拝見させて頂きました。NF-κB活性化に糖化が加担しているんですね。抗酸化作用、NF-κB低下にも良いと亜麻仁油などのオメガ3の非加熱油を摂取してきました。
ですがこれからは、炎症を減らすために抗酸化&抗糖化を意識しなくてはならないですね。

煮る蒸す料理を増やします。グリルはよくないですがオーブンなどの200度近くではなく、フライパン中火や弱火で炒める等もやっぱりグリル?なのでしょうかね。ぐるぐる

醤油がメープルよりAGEs高いって知らないと怖い!

圧力とレンジについて有難うございます。そして缶詰さまさまなので、貴重なアドバイス助かりました。本当にAGEsについてはサイトが少ないですね(特に私がよめる日本語の・・・)

こちらのサイトでこれから色々とお勉強させてください!
返信する
AGEsは 美味しい のです (田村隆朗)
2012-03-14 16:19:47
ri-boさん、こんにちは。

フライパンの中火・弱火であれば
AGEs生成は大丈夫ではないでしょうか。
とにかく、「AGEsは美味しい」ということが悩ましいことです。

ちなみに・・・・・
乳酸菌飲料の驚くべき真実!
http://blog.goo.ne.jp/avin-hmp/e/3eb39c1f2442f97af44caa296e452430

(ちょっとぉ~、奥さん、知ってたぁ~!!

 って、話です(汗))
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