このシリーズ、いよいよ県下最大の真打ち登場。先日まで行われていた近畿まほろば総体の開会式及び陸上競技のメイン会場であった奈良市鴻ノ池運動公園陸上競技場である。
近鉄奈良駅からやすらぎの道を北へ約2kmほど進むと緑に囲まれた鴻ノ池運動公園がある。陸上連盟1種認定の陸上競技場、補助競技場、野球場、中央体育館を2つと武道場も2つ、そして弓道場に相撲場も併せ持つ県下最大規模の運動施設だ。橿原公苑と並んで奈良県スポーツの象徴的施設でもある。
陸上競技場は野球場と並んで、運動公園内のメイン施設。84年のわかくさ国体のメイン会場として整備され現在に至る。総面積34,863㎡。5,600席を備えるメインスタンドを擁し、芝生席のバックスタンド及びサイドスタンドを含めると最大収容人員は約30,000人(奈良市役所による)。今年の近畿まほろば総体に備えて、陸上トラックとメインスタンドの改修が12億円を投じられて行われ、一新された陸上トラックがブルーとなったことは記憶に新しい。
サッカー競技に特化して話をすれば、かつてはJリーグ開幕時にプレシーズンマッチやサテライトリーグの会場としても使われており、高校選手権奈良県大会の決勝戦でもお馴染みの場所だった競技場。しかし、2002年の日韓W杯時に橿原公苑陸上競技場がチュニジア代表のキャンプ地のメインとなった頃から、県内サッカーの主要試合は改修の施された橿原公苑陸上競技場に移っていくことになる。最近ではこの鴻ノ池で滅多にサッカー競技が行われることはなくなった。かつてガンバ大阪が年に1度サテライトリーグを行っていたのが遙か昔のことのように思われる。
今回の改修でメインスタンドは古い長椅子から独立椅子へ。
床も張り替えられて非常に綺麗になっている。
現在は(財)奈良市スポーツ振興事業団が管理し、奈良市のスポーツイベントに対して優先的に使われている。陸上競技がその主要用途。サッカー競技の催行おいては難点を幾つも抱えており、積極的にサッカー競技が行われることはない。
まず、未整備の芝生グラウンド面。これは国際規格の105m×68mというサイズに届かず、最大100mしか縦が採れない。いくら競技場のキャパシティがあっても致命的な欠陥であり、この基準を満たせる橿原公苑陸上競技場が先日の近畿まほろば総体のサッカー決勝戦に使われたのは頷ける。現在では県内主要試合の大半が橿原開催。これではJリーグレベルの興行試合の催行は程遠い。
加えて、橿原公苑陸上競技場には備えられている1,500ルクスというJリーグ基準の照明設備がここにはない。従って基本的には昼間の使用がほとんどで、陸上競技の片付けなどに必要な最低限の照明しか付いていないのだ。先日の近畿まほろば総体時には移動照明車が来て競技場を照らしていた。
競技場に備えられているのはこの程度の照明基が数基のみ。
これでは夜間のスポーツ催行は不可能に近い。
メインスタンド下には会議室やロッカールームを備える。
男子と女子のロッカールームが1つずつと設備的には厳しい。
芝は基本的に夏芝のみ。
従って冬期は枯れてしまっている。
サッカー競技で使われることのなくなった鴻ノ池陸上競技場。興行試合は基本的に不可能、使用申請の難しさなど数々の壁がそこには立ちはだかる。今年度は橿原公苑陸上競技場の改修によって、久々に高校選手権の奈良県大会決勝がここで行われるようだが、この競技場でコンスタントにサッカーが観られるのはいつの日になるだろうか。
近鉄奈良駅からやすらぎの道を北へ約2kmほど進むと緑に囲まれた鴻ノ池運動公園がある。陸上連盟1種認定の陸上競技場、補助競技場、野球場、中央体育館を2つと武道場も2つ、そして弓道場に相撲場も併せ持つ県下最大規模の運動施設だ。橿原公苑と並んで奈良県スポーツの象徴的施設でもある。
陸上競技場は野球場と並んで、運動公園内のメイン施設。84年のわかくさ国体のメイン会場として整備され現在に至る。総面積34,863㎡。5,600席を備えるメインスタンドを擁し、芝生席のバックスタンド及びサイドスタンドを含めると最大収容人員は約30,000人(奈良市役所による)。今年の近畿まほろば総体に備えて、陸上トラックとメインスタンドの改修が12億円を投じられて行われ、一新された陸上トラックがブルーとなったことは記憶に新しい。
サッカー競技に特化して話をすれば、かつてはJリーグ開幕時にプレシーズンマッチやサテライトリーグの会場としても使われており、高校選手権奈良県大会の決勝戦でもお馴染みの場所だった競技場。しかし、2002年の日韓W杯時に橿原公苑陸上競技場がチュニジア代表のキャンプ地のメインとなった頃から、県内サッカーの主要試合は改修の施された橿原公苑陸上競技場に移っていくことになる。最近ではこの鴻ノ池で滅多にサッカー競技が行われることはなくなった。かつてガンバ大阪が年に1度サテライトリーグを行っていたのが遙か昔のことのように思われる。
今回の改修でメインスタンドは古い長椅子から独立椅子へ。
床も張り替えられて非常に綺麗になっている。
現在は(財)奈良市スポーツ振興事業団が管理し、奈良市のスポーツイベントに対して優先的に使われている。陸上競技がその主要用途。サッカー競技の催行おいては難点を幾つも抱えており、積極的にサッカー競技が行われることはない。
まず、未整備の芝生グラウンド面。これは国際規格の105m×68mというサイズに届かず、最大100mしか縦が採れない。いくら競技場のキャパシティがあっても致命的な欠陥であり、この基準を満たせる橿原公苑陸上競技場が先日の近畿まほろば総体のサッカー決勝戦に使われたのは頷ける。現在では県内主要試合の大半が橿原開催。これではJリーグレベルの興行試合の催行は程遠い。
加えて、橿原公苑陸上競技場には備えられている1,500ルクスというJリーグ基準の照明設備がここにはない。従って基本的には昼間の使用がほとんどで、陸上競技の片付けなどに必要な最低限の照明しか付いていないのだ。先日の近畿まほろば総体時には移動照明車が来て競技場を照らしていた。
競技場に備えられているのはこの程度の照明基が数基のみ。
これでは夜間のスポーツ催行は不可能に近い。
メインスタンド下には会議室やロッカールームを備える。
男子と女子のロッカールームが1つずつと設備的には厳しい。
芝は基本的に夏芝のみ。
従って冬期は枯れてしまっている。
サッカー競技で使われることのなくなった鴻ノ池陸上競技場。興行試合は基本的に不可能、使用申請の難しさなど数々の壁がそこには立ちはだかる。今年度は橿原公苑陸上競技場の改修によって、久々に高校選手権の奈良県大会決勝がここで行われるようだが、この競技場でコンスタントにサッカーが観られるのはいつの日になるだろうか。