脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

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山口を目指す戦い<1> -ラランジャ京都VSFC西宮1967-

2010年07月24日 | 脚で語る地域リーグ
 1年で最も暑い盛りのこの時期、今年も全社の時期がやってきた。

 今季は山口で行われる第46回全国社会人サッカー選手権大会。その関西代表を決める関西大会が24日からスタート。関西1部リーグの前期5位以内の5チーム、関西2部リーグ前期2位以内の2チーム、そして2府4県の予選を勝ち抜いた都道府県リーグで戦うそれぞれの代表チーム計20チームが2週に渡って5チームの関西代表を枠をかけて戦う。
 24日、京都府立山城総合運動公園太陽が丘陸上競技場では2試合が行われ、第1試合のラランジャ京都(関西1部)とFC西宮1967(兵庫県1部)の対戦は4-1でラランジャ京都が快勝した。

 

 40度近くあろうかという酷暑の中、2つカテゴリーの違う2チームが対峙した。ラランジャ京都(以下=L京都)は、何度も本大会出場を経験している関西の雄。これに立ち向かうFC西宮は現在兵庫県1部リーグの前期日程を5位で折り返している。とはいえ、その実力差は明らかな試合だった。
 試合は前半からL京都ペース。奈良クラブと関西リーグの開幕戦で対峙した時と少しメンバーが変わっているようだった。前線にはスウェーデンリーグから加入した新外国人FWのワルトリップが配置されている。ルーキーの選手も起用されており、シーズンの折り返し、新たな陣容を試行しているかのようだった。
 最初にチャンスを掴んだのは格下のFC西宮だった。左サイドを崩したサイドの選手の折り返しに9番の選手が合わせるがバーの上。決定機を逃すと、13分にL京都が中尾のロングスローからワルトリップが頭で合わせて先制する。15分にはFC西宮、14番が抜け出してGKと1対1になるものの決められない。対照的に17分にはL京都が外賀のFKをDF大河内が頭で決めてリードを広げる。25分には左サイドからの折り返しを司令塔・中尾が押し込んで3点目。前半からほぼ勝負は決した印象だった。対するFC西宮は数少ない決定機をなかなか決められない前半となった。

 
 ラランジャに加入したワルトリップは先制点をゲット。
 スウェーデンリーグ1部のMolde FKでプレーしていたようだ。

 
 FC西宮も時折鋭い攻撃を見せる。
 がしかし、数少ない決定機をなかなか決められない。

 後半に入ると、この暑さから両チームの運動量が極端に落ちてきた。45分(40分ハーフ)にDF安達が決めてL京都が4点目を追加すると、試合はスローペースに。それでもL京都はボールを回して西宮ゴールを脅かす。ひたすら運動量の激減によってラインアップ不能に陥る最終ラインを叱咤し、L京都の決定機を一人で防ぎ続けたFC西宮のGKの奮闘が印象的だった。

 
 運動量の落ちたFC西宮は最後尾で守護神が奮闘。
 後半の失点を1失点に食い止める。

 
 得意のロングスローから1アシスト、そして1得点。
 やはり中尾の存在はラランジャには大きい。
 改めて危険な存在だと感じさせてくれた選手だった。

 そんな孤軍奮闘する守護神の頑張りがわずかに報われたのが70分。FC西宮が1点を返す。相手のミスから粘りの一矢を報いた。L京都も少し守備の集中を欠き混乱を招いた時間帯だった。
 試合は結局4-1で終了。ラランジャ京都は本大会出場に王手をかけた。ラランジャ京都は31日に太陽が丘陸上競技場で、明日行われるアミティエSC京都(関西2部)とポルベニルカシハラ(奈良県1部)の勝者と対戦する。


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