こんな専門誌が発売された。その名も「すごいぞ、奈良。」
東京商工リサーチ奈良支店が発刊。県内の高校に配布し、県内の大型書店にも陳列している。5日付の毎日新聞でも地域欄に大きくこの話題が取り上げてられていた。どういう内容かというと、奈良県における売上高10億円以上の売上高ランキング(504社)や前年比の売上高伸長率ランキング(227社)を掲載しているというもの。同支店は「県内に素晴らしい企業があることに目を向けてほしい。ランキングは企業の元気度を測る物差しとして活用して頂ければ」とコメントしている。
Part6というだけあって、これまでに5冊もこのシリーズが発刊されているのだろう。高校生などの県内就職率を伸ばそうという意図がメインだろうが、非常に分かり易い内容で、こんなにも県内に活力のある企業があるのかと感じてしまう。住んでいるだけでは見えてこない県内企業のデータがぎっしり詰まっているのだ。
奈良にプロのサッカークラブを生み出すには、県内の有力企業の協賛、スポンサードは不可欠。現状では様々な問題を抱える奈良のサッカーシーンではあるが、そういった意味ではこういう書籍があるだけでも非常にありがたい。この中にどれだけサッカーで県内に活力を与えるという理念に賛同してくれる企業があるのだろうか。これに目を通していれば、決して奈良県でも実現が不可能ではない夢だと強く実感できる。
県内売上高ランキングの上位はというと・・・
1位は129の支店を県内外に持ち、海外にも2支店を構える㈱南都銀行。2位の奈良県農業(協)が2006年度において45,366,000(千)円の売上高を計上しているのに対し、南都銀行は111,477,000(千)円。実に2.5倍以上の売上高を誇る。そして3位の市民(生協)ならコープ、4位の三笠コカ・コーラボトリング㈱と5位には光洋サーモシステムと続く。この上位5社は全て奈良市もしくは隣接する天理市にその本社を構える企業となっている。
奈良には企業らしい企業なんて他府県に比べれば、本当に少ないと思っていたが、この資料を見る限りそんなことはない。あとはこれらの企業がどうスポーツとの連携に理解を示してくれるかである。
しかし、ここで資料ばかり閲覧していても、それは将来的な絵空事を思い浮かべるだけのことにしか他ならない。問題はどうやってこれらの企業にアプローチしてその支持を取り付けていくかである。
奈良県のサッカーにおいて、プロクラブ設立を目指すための弊害が幾つかあると個人的には考えている。もちろんプロクラブとは出資してくれる企業のサポート無くして選手はもちろんのこと、クラブ関係者もメシが食えないのは言うまでもない。
まず、企業が出資してくれるにあたっての「旨み」が県内のサッカーには見えてこない。県内最高峰の社会人リーグ1部とはいえ、観客は現状でほぼ皆無。県社会人リーグの認知度と活性化が必須事項だ。そこはこれからどれだけ我々のサポーター活動やクラブのPR活動が会場に客足を向けるかにも懸かっていると言えよう。現状のままでは出資の見返りとして当然であるスポンサー広告などにおいてメリットが薄すぎる。せめて関西リーグ規模までカテゴリーを上げないことには苦しい。結果を出し続けるクラブとそれを鼓舞するサポーターが一体となって、これから動いていかなければいけない。
それから、そのためのノウハウを持ったブレインの不在も痛いところである。後ろ立てをほぼ持たない県内のサッカークラブがその道を歩むのも一苦労で、せめて企業クラブが母体となって、その先導を切ってくれるのが日本の一般的なプロクラブへのプロセスにおけるモデルケースだ。そうなると市民クラブか良くてNPO法人のスタンスを取らざるを得ない奈良のサッカークラブの道のりは厳しい。プロクラブにはビジネスとして、企業としてその舵を取るべき人材が必要である。
何しろ、まだ上を向いて登り出したばかりの奈良県の事情にここまで突っ込むとキリが無いのは分かっている。これまでこのシリーズでも書いてきたように、環境面など他府県に比べれても物足りない全てに劣等感を抱くなという方が無理な話だ。しかし、こうした問題提起は必要だと感じているし、もっとこういった議論が有志でなされていくべきではないだろうか。満足に情報開示すらできていない奈良県のサッカーシーンを変えていくにはクラブに実力が付いていくだけではなく、県民一人一人の高い意識と変えていこうという強い行動力が必要なのである。
とにかく頭に思い描く絵空事を現実にするためにも、動いていかなければならない。東京商工リサーチ奈良支店さん、使い方は違えど、県内にはこの資料をこういったことに使えないかと模索している者もいるのである。
東京商工リサーチ奈良支店が発刊。県内の高校に配布し、県内の大型書店にも陳列している。5日付の毎日新聞でも地域欄に大きくこの話題が取り上げてられていた。どういう内容かというと、奈良県における売上高10億円以上の売上高ランキング(504社)や前年比の売上高伸長率ランキング(227社)を掲載しているというもの。同支店は「県内に素晴らしい企業があることに目を向けてほしい。ランキングは企業の元気度を測る物差しとして活用して頂ければ」とコメントしている。
Part6というだけあって、これまでに5冊もこのシリーズが発刊されているのだろう。高校生などの県内就職率を伸ばそうという意図がメインだろうが、非常に分かり易い内容で、こんなにも県内に活力のある企業があるのかと感じてしまう。住んでいるだけでは見えてこない県内企業のデータがぎっしり詰まっているのだ。
奈良にプロのサッカークラブを生み出すには、県内の有力企業の協賛、スポンサードは不可欠。現状では様々な問題を抱える奈良のサッカーシーンではあるが、そういった意味ではこういう書籍があるだけでも非常にありがたい。この中にどれだけサッカーで県内に活力を与えるという理念に賛同してくれる企業があるのだろうか。これに目を通していれば、決して奈良県でも実現が不可能ではない夢だと強く実感できる。
県内売上高ランキングの上位はというと・・・
1位は129の支店を県内外に持ち、海外にも2支店を構える㈱南都銀行。2位の奈良県農業(協)が2006年度において45,366,000(千)円の売上高を計上しているのに対し、南都銀行は111,477,000(千)円。実に2.5倍以上の売上高を誇る。そして3位の市民(生協)ならコープ、4位の三笠コカ・コーラボトリング㈱と5位には光洋サーモシステムと続く。この上位5社は全て奈良市もしくは隣接する天理市にその本社を構える企業となっている。
奈良には企業らしい企業なんて他府県に比べれば、本当に少ないと思っていたが、この資料を見る限りそんなことはない。あとはこれらの企業がどうスポーツとの連携に理解を示してくれるかである。
しかし、ここで資料ばかり閲覧していても、それは将来的な絵空事を思い浮かべるだけのことにしか他ならない。問題はどうやってこれらの企業にアプローチしてその支持を取り付けていくかである。
奈良県のサッカーにおいて、プロクラブ設立を目指すための弊害が幾つかあると個人的には考えている。もちろんプロクラブとは出資してくれる企業のサポート無くして選手はもちろんのこと、クラブ関係者もメシが食えないのは言うまでもない。
まず、企業が出資してくれるにあたっての「旨み」が県内のサッカーには見えてこない。県内最高峰の社会人リーグ1部とはいえ、観客は現状でほぼ皆無。県社会人リーグの認知度と活性化が必須事項だ。そこはこれからどれだけ我々のサポーター活動やクラブのPR活動が会場に客足を向けるかにも懸かっていると言えよう。現状のままでは出資の見返りとして当然であるスポンサー広告などにおいてメリットが薄すぎる。せめて関西リーグ規模までカテゴリーを上げないことには苦しい。結果を出し続けるクラブとそれを鼓舞するサポーターが一体となって、これから動いていかなければいけない。
それから、そのためのノウハウを持ったブレインの不在も痛いところである。後ろ立てをほぼ持たない県内のサッカークラブがその道を歩むのも一苦労で、せめて企業クラブが母体となって、その先導を切ってくれるのが日本の一般的なプロクラブへのプロセスにおけるモデルケースだ。そうなると市民クラブか良くてNPO法人のスタンスを取らざるを得ない奈良のサッカークラブの道のりは厳しい。プロクラブにはビジネスとして、企業としてその舵を取るべき人材が必要である。
何しろ、まだ上を向いて登り出したばかりの奈良県の事情にここまで突っ込むとキリが無いのは分かっている。これまでこのシリーズでも書いてきたように、環境面など他府県に比べれても物足りない全てに劣等感を抱くなという方が無理な話だ。しかし、こうした問題提起は必要だと感じているし、もっとこういった議論が有志でなされていくべきではないだろうか。満足に情報開示すらできていない奈良県のサッカーシーンを変えていくにはクラブに実力が付いていくだけではなく、県民一人一人の高い意識と変えていこうという強い行動力が必要なのである。
とにかく頭に思い描く絵空事を現実にするためにも、動いていかなければならない。東京商工リサーチ奈良支店さん、使い方は違えど、県内にはこの資料をこういったことに使えないかと模索している者もいるのである。
HPなどを使ったり、奈良新聞に取り上げてもらう等の媒体を通しての普及がまず第一かなと。
そして奈良クラブ・奈良県の社会人サッカーはこんな取り組みをし、どういったビジョンを持って活動しているかというところを認知してもらう必要性がありますね。
南都銀行には企業チームとしてホッケーが有名で、天理大というホッケーの強豪校との太いパイプもあり、選手も、アマチュアながら思う存分ホッケーに打ち込め、尚且つ一番大事な生活基盤である収入源も業務で確保されているので、サッカーもいずれはそういった形になっていけばいいですね。
一部を省けば施設などは作りっぱなし、施設があるだけまだまし・・・と言う程度です。
そういう意味では、高校・大学生のほうが良い環境でスポーツに打ち込めます。
最もお金は関係ない話ですから・・・
PRに関しては知らない人たちに知らしめると同時に、興味がある人たちにもっと深く関わってもらえる努力も必要だと思います。
中・高校生にクラブの練習を体験させる・子供サッカー教室を開催する、さらにはサッカースクールや下部組織を設置し一環指導による自前の選手育成等々。
現状から考えると目の眩むような理想ですが、将来必ず必要になることです。
コメントありがとうございます。
そうですね、県内のサッカー関係者がみんな高い意識と楽しめる環境や状況にも繋がるはずです。
プロとしてサッカーを浸透させていく難しさはありますが、そこを上のカテゴリーを目指すと共にクリアしてかなくてはなりませんね。
>奈良男さん
コメントありがとうございます。
クラブの理念とそれに伴うアクションで地域密着を図るのは当然ですね。そこは最も大事で、時間をかけながら焦らずやっていくべきだと思います。
サッカーで企業クラブがほぼ存在しない県内では、スポーツ振興に理解を示してくれる企業のスポンサードは重要ですし、そういった意味では南都銀行は理想的な存在と言えるでしょう。
ただ、市民クラブとしてスタートせざるをえない状況と、これから走りだすにあたって企業クラブにはない資金的な苦労はしていくと思います。良好な関係でスポンサー企業と将来的にやっていければ良いですね。
アプローチする、というのは理念から言って間違い
ではありません。
ただ、森精機のような優良企業が奈良から外へ本社
機能移転をする程、奈良という所は経済目線では、
厳しい状況下にあるのが現実です。
実際、将来スタジアム建設やクラブハウス等、用地
買収から交通アクセスの整備、あまりにも多くの障
害をクリアする為の資金の捻出を検討する際、奈良
でパトロン企業を探すのは、どう考えても非現実的
です。
やはり、優秀な人材を何とかしてヘッドハントして
きて、この際資金力があってサッカーに投資したい
企業を公式サイトで募集する、というのもいいのか
もしれません。
詳しくはメールででもお話の続きがしたいですね。
コメントありがとうございます。
お返事が遅くなってすいません。
確かに企業クラブからのスタートでないデメリットは奈良の場合では致命的かもしれません。県内でパトロン企業を掴まえる難しさは相当だと思います。
おっしゃるように公式サイトで一般公募も一つの手段でしょうね。こういった面での議論をもっと交わして知恵を出し合っていかなければいけませんね。