脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

歯痒い90分

2009年09月19日 | 脚で語るガンバ大阪
 26節を迎えたJ1の戦い。G大阪はアウェイでFC東京と対戦。相性の悪い味の素スタジアムでの試合を制したいところだったが、攻撃陣の足取りは重く1点の遠い試合はそのまま0-0のスコアレスドローで終了。上位争いに食らいつきたいG大阪としては痛い引き分けとなってしまった。

 しかし、前半からどうも低調な内容だった。立ち上がりこそ両者が積極的にゴール前に攻め込む場面が見られたが、決定的なパスチャンスにミスが多く、G大阪はこれといった決定機を見出せない。遠藤やルーカス、明神にもそういったミスが目立ち、ほとんどリズムを作れなかった。対するFC東京はキャリア最高潮のパフォーマンスを見せる石川が果敢に決定機に絡んでいく。2分と44分にはその石川のシュートにヒヤリとさせられる場面も。両者共に互いのプレーエリアを潰し合う戦いを見せるが、イニシアチヴを握っていたのはホームのFC東京だった。

 守備面では失点をゼロに防いだことは評価できるが、ほとんど仕事のできなかった攻撃陣の低調ぶりは気がかりだ。古巣のホームに移籍後初めて足を踏み入れたルーカスをはじめ、チョジェジンもほとんど脅威にはなっていない。ここはFC東京のCB今野やボランチ米本の仕事ぶりを褒めるべきだろう。中盤で自らリズムを崩していくG大阪は今のFC東京にとっては怖くなかったはずだ。
 71分に佐々木と播戸を同時投入、79分には山崎を投入して均衡を破ろうとするが、及ばなかった。遠藤をボランチの位置に下げ、佐々木を右サイドに配置することで、多少は攻撃にもアクセントが加えられたが、あれだけパスをことごとくFC東京守備陣にインターセプトされている状況ではスコアを動かせない。どうにもこうにも久々に歯痒い90分間を見せてもらった気分だ。

 一人前半から輝きを放っていたのは左SBの下平。攻撃参加とシュートの意識はかつての彼を大きくブラッシュアップさせている。安田理の出る幕がないのは当然。攻撃参加という武器をものにしつつある下平、あとはその精度が上がれば若い選手だけに心強い。

 この無得点に終わった状況をいかに次の川崎戦に繋げるか。今季はACLで苦杯を喫した前歴もあるだけに、もう一度“点を取るG大阪”をそこで見せてもらいたいところだ。


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