脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

宇佐美貴史、Gamba in den letzten Tanz -G大阪vs神戸-

2011年07月14日 | 脚で語るガンバ大阪
 J1の延期分、第4節が水曜に行われ、万博ではG大阪が神戸と対戦。G大阪が「らしい」派手な撃ち合いとなった試合を3-2で制し6試合無敗。引き分けを挟んでの5連勝で3位に順位を上げた。試合は今季よりバイエルン・ミュンヘンへ移籍する宇佐美貴史のG大阪最後のプレーともあって、平日にも関わらず15,000人を超える観衆が熱狂。その中で1得点1アシストと魅せてくれた宇佐美。ささやかなセレモニーを終え、ドイツへ旅立つ。宇佐美、万博での最後のラストダンスを写真中心にどうぞ。

 
 
 G大阪でいよいよ最後のプレーとなる宇佐美。
 試合前からリラックスした雰囲気ながら表情は感慨深い!?

 
 この試合では、腰痛でベンチの遠藤に代わって横谷が出場。
 好守にまずまずの活躍。

 
 神戸はホジェリーニョを中心に序盤からテンポ良く攻め立てる。

 
 遠藤がいない中盤では二川が攻撃のタクトを担う。

 
 神戸が前半はペースを握るものの、0-0のままで時間は過ぎる。

 
 前半終了間際、二川のシュートでG大阪が先制。
 イ・グノのシュートのこぼれ球がクリアミスを誘いごっつぁん。

 
 前半を終えて、ロッカールームへ戻る宇佐美の表情。
 ミスもあってか、全く納得がいかない表情。

 
 後半、宇佐美がボールを持ってリズムを作るG大阪。

 
 最終ラインから山口もボールを持って攻め上がる。

 
 
 
 
 
 
 
 G大阪の追加点は63分。イ・グノが抜け出してシュート・・・
 かと思いきや、逆サイドから走り込んだ宇佐美へ得点をアシスト。

 
 
 
 79分には今度は宇佐美の右サイドの突破から・・・
 折り返してイ・グノのゴールをアシスト。

 
 未だ開幕からの失点試合はストップできず。
 武井は安定した守備で体を張った。

 
 後半、もう1本あった決定的な宇佐美の場面。
 シュートは惜しくもゴールのわずか右へ・・・

 
 前節得点を決めたキム・スンヨンはこの日も交代出場。
 見せ場を作ったのはこの牛歩で向かうCK!?(笑)

 
 79分には遠藤もピッチへ。
 宇佐美の最後の試合に華を添えた。

 
 なんとか3-2と接戦をものにしたG大阪。
 宇佐美を交えてのワニナレナニワ。

 
 この日のヒーローに群がる報道陣の数はいつも以上。
 宇佐美のヒーローインタビューが始まる。

 
 そして、改めて最後の送別セレモニーへ。

 
 自らの口でガンバへの感謝。そしてドイツでの活躍を誓う。

 
 
 入籍したばかりの奥さんと両親が花束を持って登場。

 
 チームメイトによって宇佐美が宙に舞う。
 ガンバでの通算記録は公式戦46試合出場11得点。
 あっという間の2シーズンと少しだった。

 
 「ドイツで輝け!またいつか大阪で・・・」

 
 物思いに耽っているであろう西野監督の表情。
 試合後、J2草津よりラフィーニャの期限付き移籍が発表された。
 この後のチームプランはどうする?

 
 慣れ親しんだスタジアムを1周する彼の目には涙が・・・

 
 ゴール裏からは宇佐美のチャントが延々と歌われる。

 
 突然現れたこの日のために用意されたというハシゴ(笑)

 
 
 ガンバの至宝は最後までサポーターに愛される。

 
 ピッチサイドの特設席に座っていた子供たちにもハイタッチ。

 
 これが終わりじゃない。
 彼の物語は今から始まる。頑張れ、宇佐美貴史。

 

 彼を初めて見たのは4年前の高槻市立スポーツセンターで行われていたプリンスリーグだった。神戸科技高戦だったと記憶している。当時まだ中学3年生だった彼は、飛び級でユースの主力選手として活躍していた。チームの誰よりも若いというのに、CKやプレスキックを任されており、現在と同様の柔らかいタッチでのドリブルをよく覚えている。たった4年前の話だ。そんな彼がG大阪のトップチームでの2シーズンと少しの期間を経て、次に戦いの場を移すのはドイツの世界的名門、バイエルン・ミュンヘン。ブンデスリーガ22回、UEFAチャンピオンズリーグ(チャンピオンズカップ時代含む)を4度制している説明不要のメガクラブだ。未だに信じられないが、若干19歳でこのクラブに身を投じる彼のキャリアはまだこれから。まだ戦いも始まってはいない。完全移籍のオプション付きとはいえ、まずは期限付き移籍。完全移籍を勝ち取るインパクトを残したい。そのふてぶてしさを備えた個性とスーパーなドリブルとシュートでドイツを、そして世界をとことん魅了して欲しい。