「動的平衡」の第8章「生命は分子の『淀み』」の中の「アンチ・アンチ・エイジング」という箇所。
私たちの皮膚は勿論、「全身の細胞は一つの例外もなく、動的な平衡状態にあり、
日々、壊され、更新されている。・・・
生命は、こうして、不可避的に身体の内部に蓄積される乱雑さを外部に捨てている。
この精妙な仕組みこそが、生命の歴史が38億年をかけて組み上げた、
時間との共存なのである。
ところが私たちは時として、その共存方法を無視し、時計の針を逆回転させたい欲求にかられる。
額や顔に刻まれたシワを伸ばしたいと願い、
抜けてしまった頭髪を植え込みたいと願うのである。
しかし、生命現象を支えるサスティナブル(永続的)な仕組みは総合的なものである。
老化の目立つ身体の一部に単一の原因を求め、
単一の有効成分に救いを求めようとするのは、
悪しき還元主義(直接観測可能な対象に関する命題のみによって知識は構成されなければならないとする主張)に
陥ち込んでいると言わざるを得ない。
例えば、化学合成された薬物はいっときの身体の一部に劇的な作用を示すが、
まもなく身体はその揺れを戻して作用を無効にしようとする。
生命現象は動的な平衡状態なのだから。・・・中略・・
私たちにできることはごく限られている。
生命現象がその本来の仕組みを滞りなく発揮できるように、
十分なエネルギーと栄養を摂り、
サスティナビリティを阻害するような人為的な因子やストレスをできるだけ避けることである。
かくして私たちは極めてシンプルな箴言に出会うことになる。
それはアンチ・アンチ・エイジングこそがエイジングと共存する最も賢いあり方だということである。」
・・以上。
わかりやすくてとても面白かった。
(アンチ・エイジング=反老化)は無理なことで、
反・反老化が老化と共存する賢いあり方だという。なるほど。
これを読んで自分が書いた「戦争反対」を思い出した。
戦争をなくそうとすることで戦争はなくならない、というもの。
戦争という状態になっている全体(動的平衡で)を、
止めさせようとすると、いっときはその一部に劇的な作用を示すが、
まもなく戦争という全体はその揺れを戻して作用を無効にしようとする。
イラクに介入したアメリカみたいだ。
全体がわからないことがわかってないアメリカだったんだろう。
今も副作用に苦しめられている。
戦争も動的平衡。
私たちの皮膚は勿論、「全身の細胞は一つの例外もなく、動的な平衡状態にあり、
日々、壊され、更新されている。・・・
生命は、こうして、不可避的に身体の内部に蓄積される乱雑さを外部に捨てている。
この精妙な仕組みこそが、生命の歴史が38億年をかけて組み上げた、
時間との共存なのである。
ところが私たちは時として、その共存方法を無視し、時計の針を逆回転させたい欲求にかられる。
額や顔に刻まれたシワを伸ばしたいと願い、
抜けてしまった頭髪を植え込みたいと願うのである。
しかし、生命現象を支えるサスティナブル(永続的)な仕組みは総合的なものである。
老化の目立つ身体の一部に単一の原因を求め、
単一の有効成分に救いを求めようとするのは、
悪しき還元主義(直接観測可能な対象に関する命題のみによって知識は構成されなければならないとする主張)に
陥ち込んでいると言わざるを得ない。
例えば、化学合成された薬物はいっときの身体の一部に劇的な作用を示すが、
まもなく身体はその揺れを戻して作用を無効にしようとする。
生命現象は動的な平衡状態なのだから。・・・中略・・
私たちにできることはごく限られている。
生命現象がその本来の仕組みを滞りなく発揮できるように、
十分なエネルギーと栄養を摂り、
サスティナビリティを阻害するような人為的な因子やストレスをできるだけ避けることである。
かくして私たちは極めてシンプルな箴言に出会うことになる。
それはアンチ・アンチ・エイジングこそがエイジングと共存する最も賢いあり方だということである。」
・・以上。
わかりやすくてとても面白かった。
(アンチ・エイジング=反老化)は無理なことで、
反・反老化が老化と共存する賢いあり方だという。なるほど。
これを読んで自分が書いた「戦争反対」を思い出した。
戦争をなくそうとすることで戦争はなくならない、というもの。
戦争という状態になっている全体(動的平衡で)を、
止めさせようとすると、いっときはその一部に劇的な作用を示すが、
まもなく戦争という全体はその揺れを戻して作用を無効にしようとする。
イラクに介入したアメリカみたいだ。
全体がわからないことがわかってないアメリカだったんだろう。
今も副作用に苦しめられている。
戦争も動的平衡。