歌わない時間

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SFドラマ

2010年12月13日 | 演ずる人びと
父Marianの件で苦悩しているあのDenizは、すでに、20代はじめって設定ではおそらくないと思う。演じているIgor Dolgatschewとの年齢差はせいぜい2~3歳くらいにちぢまっているのではないか。ドラマの中の時間の速度が、ドラマの外とは異なる──つまり速くなったり遅くなったりする──というのはよくある話だから、4年半で7つ年をとったって別にかまうもんか。だってこれまで、JennyやNadjaやBenの俳優さんがある日、別のひとに変わっても、何事もなかったかのようにドラマは進行してきたわけだしさ。それに、Benのキャラクター設定は俳優が交替したときあきらかに変わり、あのときBenの設定年齢は3歳ほど引き上げられたはずである。それを思えば、Denizがいつの間にか24~25歳くらいになっていてもいいと思うのだ。

登場人物のうちDenizだけ歳のとり方が早い、というのはたしかにSFチックだけど、考えてみりゃJennyやNadjaの「中の人」が、ある日突然、あきらかに入れ替わったのに、周囲がまったくそれに気づかないでなにごともなかったかのように話が進行するというのも、そう言えばちょっと空恐ろしいほどSF的だ。わたしは『ウルトラセブン』の「あなたはだあれ?」ってタイトルの回を連想した。夫がある夜酔っぱらって帰ってくると、妻や子供の中身が宇宙人にすり替わっていた、って話だ。