歌わない時間

言葉と音楽について、思うところをだらだらと。お暇な方はおつきあいを。

トリニティ・クワイヤ『メサイア2007』

2007年12月31日 | 音楽について
■トリニティ・クワイヤの『メサイア2007』。やっぱり2007年のうちにお知らせしておきましょうかね。ニューヨークで12月18日の夜のコンサートの生中継が日本ぢゃ19日の午前中になるんですね。ここの『メサイア』は去年の分も見てるわけで、同じ団体の、同じ演目を、二年続けて見たことになる。相変らず巧い。ただびっくりの度合いは薄まっていきますね。それでついつい、書くのが遅くなりました。

■合唱メンバーは上から5・4・4・6で、10月の『アーサー王』に出た人はたいてい出てました。いないのはカウンターテナーの二人。替りに復活した人がちらほら。カウンターテナーのケイレブ・バーンズも復帰。ケイレブ・バーンズは銀行員のような七三分けにしてることが多いんですが、『メサイア』のときだけはベッカム・ヘアなのですよ。2006年の『メサイア』も頭のてっぺんで髪を立てていました。

■どうも、去年とくらべてソロの質がすこし落ちるような気がしました。バスでは去年ソロをとったTim KrolもAndrew Nolenもいなくて、替りの人が歌っているんですが、もうひとつです。ソプラノでは、去年"Rejoice, O daughter of Zion"ほか何曲か歌ったNacole Palmerは、ことしはデュエット"He shall feed his flock - Come unto him"の後半だけでした。替りに"Rejoice"を歌ったのはNina Mutluという人でした。この人はテナーのDaniel Mutluの奥さんでしょうか。このアリアについてはNina Mutluも悪くなかったけど、Nacole Palmerのソロももう少し聴きたかった。

『図書』12月号

2007年12月02日 | 本とか雑誌とか
■『図書』2007年12月号。表紙の版画は《ピュラモスとティスベ》。音楽でいうとラッススの時代の版画。南蛮美術『洋人奏楽図』のネタ元になった絵で、解説の坂本満さんの専門中の専門分野。坂本さんは何も書いていないが、今号で表紙解説から引退なさるのだそうだ。『広辞苑』の第六版が出るそうで、今月号はその特集号。金水敏「国語辞書と役割語」。青柳いづみこ「カストラート事情(後編)」。教文館の広告に、キリシタン研究第44輯として高祖敏明『キリシタン版太平記抜書一』が載る。

アンドルー・ノレン

2007年12月01日 | 音楽について
■トリニティ・クワイヤにいたバスの長髪の兄ちゃんの名前が分かりました。アンドルー・ノレン(Andrew Nolen)。すでにオペラシンガーとして実績を重ねつつある人で、33歳だそうです。サイトがあるんですが、いたってシンプルで。今年の3月に『ドン・ジョバンニ』のタイトルロールを歌ったそうで、その舞台写真がサイトに載せてあります。それにしてもこのノレンという人は、2006年10月の『ダイオクリージャン』のソロパートでは表情豊かでほんとによかったですよ。この二三年ほど、しばしばトリニティ・クワイヤに参加していたようですが、そろそろ卒業なのかなあ。アンドルー・ノレンのソロを、このクワイヤでもっと聴きたいと思います。

■トリニティ・クワイヤにはシャンティクリアで歌っている人も複数いるようです。今年の『アーサー王』に出ていたトーマス・マッカーガー(Thomas McCargar)とか。