歌わない時間

言葉と音楽について、思うところをだらだらと。お暇な方はおつきあいを。

ECJ『ロンサールの詩によるシャンソン集』

2008年09月04日 | CD 中世・ルネサンス
Chansons sur des Poémes de Ronsard
Ensemble Clément Janequin
Dominique Visse
HMA1951491

1993年録音。59分21秒。HMF。『ロンサールの詩によるシャンソン集』。フランソワ・ルニャール、ギョーム・ボニら、ほかではなかなか聴けない、マイナー作家のシャンソンが聴ける点でも貴重。ジャヌカンにもロンサールの詩に曲をつけたものがありますが、それは取られていません。

わたしはアンサンブル・クレマン・ジャヌカンが80年代?に録音していたジャヌカンのシャンソンは品がなくて大嫌いだった。でもこの『ロンサールの詩によるシャンソン集』はよかったです。かつて録音したジャヌカンのときのようなあくどさがない。洒落てる。おしまいまで楽しく聴いていられる。この録音にはソプラノがひとり加わっているんですがそのおかげかもしれない。ソプラノが入ったせいでビスのけたたましい声もやや抑え気味で、それもよかった。彼らにはいつもこんな風に歌ってもらいたい。

ボーカルは、ソプラノ、ビス自身によるカウンターテナー、テナー、バリトン、バス各1で、4声の曲では誰かがお休み。曲によってはそれにリュート、オルガン、ビオールがごく控えめに入ってきます。フランス語解説のみで、歌詞の英対訳もついてないのでくわしいことは分からないんですが…。