Arielのひとりごと

きょうは何が起きるかなぁ~

鯖街道を歩く76km完全踏破 5日目

2022年11月07日 | 
11/1(火)、朝食は出発が早いので、なんと朝5時。
女将さんが早起きして用意してくれました。
しかも5時前には声がかかり、食卓へ。
山小屋でもないのに、ありがとうございます!
きょうは一番の長丁場ですから、しっかり食べとかないと。
薄暗い中、ヘッドライトを点けてゆるりを後に。
お世話になりました。
ゆるりのパンフレットに
「住所は京都でも来てビックリ!」のコピー。確かにその通り。
京都駅から電車で行ける範囲しか知りませんでしたから。
こんな里山があるんですねぇー。
農家民宿、貴重な体験でした。
他の民宿に泊まっていた参加者もゆるりの前までやってきました。
きのう早々とリタイアし、マイクロバスで一足先に農家民宿に到着した男性参加者。
きのうから不安を訴えてしましたが、案の定きょうは歩かず。
鞍馬の宿まで私達のスーツケースを運ぶ車に同乗し、移動することになりました。
また別の男性参加者が宿に忘れ物をした!と、車で送迎してくれたご主人が取りに行くというハプニング。
待っているうち、どんどん明るくなりヘッドライトが不要になりました。
ようやく出発!
きょうはここ久多からオグロ坂峠~八丁平~大見町~花背峠~鞍馬まで。
予定では10時間、山道と舗装道合わせて23kmを歩きます。
そしてお昼頃から雨予報。
「ネコに注意!!」って、どういうこと?
これは車でネコを轢かないようにという注意なのか?
それともネコが人を引っ掻いたり、噛んだりするんだろうか?
もしそうだとしたら久多のネコ、ワイルド過ぎるぜー。
温度計では11℃。
歩いている分には、さほど寒くありません。
きのう立ち寄った久多の里自然環境活用センターまで戻り、そこから先はきょうのルート。
歩いて行くとすぐに馬小屋がありました。
お馬さんは3頭。
1頭だけ馬場に出ています。
おはよう!にんじん、持って来ればよかったね。
古い案内板が出てきました。
すごく味がありますね。
徐々に上がって行きます。
道路に落ち葉が点々と。
そのうち落ち葉の絨毯に。
近くで鹿の声も聞こえてきました。
そのうち予報より早くポツポツがやってきちゃった・・・。
ザックカバーをかけ、レインウエアを着込みます。
八丁平目指して。
雨も小降りでよかった。
きょうも地蔵堂がありました。
V字の先を進むと、そこがオグロ坂峠でした。
案内板の説明文を読む楠さん。
何が書いてあるかというと、
この後下る八丁平ではトチノキが多く見られ、栃の実から作られる栃餅は久多の特産品となっている等。
もう少しで八丁平。
その八丁平は八丁平湿原と呼ばれる西日本では数少ない高層湿原だそうで・・・。
高層湿原って?
植物が枯れ堆積が進んだ結果、周囲よりも盛り上がった湿原。
そのため地下水が流れ込み難く、雨水や雪解け水のみで維持されている貧栄養な湿原を指す。
ですって。
その湿原を右に見ながら進みます。
貴重な湿原を守るように鹿避け柵で覆われていました。
徐々に雨足が強くなってきました。
シダが生い茂る中、橋を渡ります。
開けたところに出ました。
かなり山深いところにいますね。
フノ坂峠から二ノ谷方向へ。
フノ坂を通過し、二ノ谷へ。
林道に出ました。
再び山道に入ります。
杉林を歩いて行くと、
高床式ログハウス?
後で調べてみると、こちらは林業後継者交流センターにのたに。
この先に公衆トイレがあったので、まだ10時半前ですがここでお昼を取ることに。
きょうは朝食が5時でしたから、お腹空いてます。
雨は依然ザーザー。
ログハウスが開いていれば中で休憩したかったけれど、閉まっていて残念。
お向かいの倉庫らしき建物の軒下をお借りしてランチタイム。
農家民宿の女将さんが握ってくれたおにぎり弁当をいただきます。
ここまでで既にシューズはぐちょぐちょ。
まだまだ先は長いので、サッサと食べてサッサと出発。
久々に現れた地蔵堂。
お地蔵様、雨止みませんかねぇ~。
途中に崩れかけた東屋あり、そこでおやつ休憩。
楠さんからお茶のサービスは、かりんとうと丁稚羊羹付き。
丁稚羊羹は滋賀県の特産品だそうで、かりんとうも滋賀県高島市の一品。
朽木の道の駅で購入したのかな?
その先にまた防鹿柵がありました。
チマキザサの若芽がシカの食害を受け、生長を妨げているそうで。
この柵内で生長したチマキザサは、和菓子や厄除けチマキに使われる予定だそうです。
再生するといいですね。
おー、ついに花背峠の方向板が出てきました。
花背峠を下れば鞍馬です。
上りはあと少し。
ここで楠さんが声をかけます。
皆さん、ストレッチをしましょー。
はいはい。
和佐谷峠を過ぎ、花背峠まであと30分。
びわ湖展望の前でしばし迷うも、楠さんが行ってみましょうと。
どうせ見えないでしょー。
ほらね。まっ白だょ。
山道がやがて舗装道に代わり、下って行くとついに花背峠に出ました。
正直、山の中だと思っていたので、えっここが?という感じでした。
峠の標識もないし、そこは車が行き交う広い車道だったのです。
後ろに「花背峠トンネル化早期実現」と看板が立っているので、花背峠なんだと認識。
ここからまあ長かった。
片側一車線の鞍馬街道をくねくねと下って行きます。
歩道はありません。
膨らまないよう1列で進みます。
たまに大型バスが向かってきたり、後ろから追い抜かれたりと気が抜けません。
前を歩く女性はトレラン仕様のシューズを履いていました。
ここまでの雨でずぶ濡れ。
歩くたびにプシュプシュ音が出るほど、浸水していました。
ようやく道が細くなり、それでも歩いて歩いて。
臨時休業しているくらま温泉を通り過ぎ、ラストスパート。
やっと街並みの中に入りました。
雨も小降りになり、右に鞍馬寺を見て左折。
花背峠から6.5kmを1時間半かけて歩き続け、本日のお宿くら満荘に到着。
携帯の歩数計では46,995歩にもなっていました。
ずぶ濡れの7人衆をあたたかく迎えてくれた女将さん。
準備してくれたラックにレインウエアをかけ、シューズには新聞紙を詰めて指定置場へ。
バタバタの中、ようやく2Fのお部屋へ。
女性3名はこちら。
手前にはテーブル、奥にはもう布団が敷かれていますよ。
何もかも濡れていて、部屋内にたくさん吊るしました。
お風呂は岩風呂ひとつしかなく、交代で。
くら満荘は料理旅館という冠が付いています。
その名が表す通り、すばらしい夕食が待っていました。
まずはこちらから。
小さな鯖寿司がふたつ。
茹で落花生や枝豆に、秋の味覚 栗。
食べ終わると次の料理が運ばれ、女将さんが料理の説明をしてくださいます。
松茸と鱧の土瓶蒸し。
土瓶蒸しは大好きなので、これはうれしい。
お刺身3種盛、天ぷら盛り合わせ、酢の物など次々出てきました。
とろ~りごま豆腐。
ぐつぐつです。これはやけど要注意だな。
〆のご飯がまたすごかった。
きのこ、栗、銀杏、ここにも落花生。
小さなもみじが散りばめられた秋三昧の混ぜご飯。
女将さんがお茶碗に取り分けてくれました。
そして最後はライトを消す演出。
運ばれてきたのはフルーツケーキと果物。
かつらむきの大根にもみじをあしらうという粋な灯り。
くら満荘の素敵なおもてなしにやられました。
雨の中、気温も下がり、びしょ濡れで歩いた長い一日でしたが、
こんな美味しいご褒美で、すべてが吹き飛びました。
ふかふかの布団でおやすみなさい。
明日はいよいよ鯖街道のゴール、出町柳まで歩きます。