「釣初心者日記」

宮崎の釣り情報・釣れた魚の事・魚料理・その他ゴルフ話など書いてます。

映画「おくりびと」

2009年09月25日 | 映画
シルバーウィークの最中、21日の夜にテレビ放映された「おくりびと」は視聴率が関東地区では21.7%、特番の中では1位だっだそうで、さすがに数多くの映画賞を受賞しただけあって興味が集まる作品だったんだなと思う。

私も当然見たいと思っていた作品なのだが、特に最近、テレビを買い替えてから高画質と言うこともあり映画は楽しめる。この映画も良かった。
比較すると、一昨日劇場で見た「20世紀少年」よりも印象に残る。たぶんずっと頭にこびりつく作品になると思う。

いい映画というのは世間の評価の通りなのだが、なぜにいいのかと想像するに、まずはストーリーが割りと単純であること。納棺士という、ほとんど意識したことがない職業を扱っていて斬新だったこと。映像の美しさ。展開などがあろう。

滝田洋二郎という監督作品について、私は次の作品である「釣りキチ三平」が初見だと思っていたけど、「陰陽師」「木村家の人びと」などもこの監督だそうで、映画の見せ方を知りつくした感じだ。40本以上も監督作品があり、割とメジャーな作品も多い。そしてこの方の前半の作品は成人映画で、つまり生々しい人間模様を描くというのは得意なんだろうと想像する。
「おくりびと」との中でも差し込まれていたラブシーンは妙にリアルだったけど、ちょっと納得してしまった。

ウィキペディア情報になるけど、この作品は主人公役の本木雅弘が「納棺夫日記」という小説を読んで感銘を受け、作家の青木新門宅を自ら訪れ、映画化の許可を得たんだそうで、その後スッタモンダして、結局「納棺夫日記」とはまったく別作品として提供されたそうで、つまりモックン・プロデュースとも言えるのかも知れない。本木雅弘という人は独自の世界観がある俳優さんのような気がするのだが、自分が好きな作品を自分で演じるというのは俳優冥利に尽きると言うことかもしれない。そしてこの作品では多くの「主演男優賞」を受賞している。

山崎努が出演している作品を見ると、どうしても「お葬式」や「タンポポ」「マルサの女」などの伊丹十三監督作品を思い出すのだが、個性の強い俳優さんだ。お陰でこの作品も一連の作品と横並びに感じてしまう。監督の違いでちょっとコミカル感がシュールというかビジュアル重視になったかなというぐらいの差。私はいずれの作品も好きなのだが、邦画独特の、終わった後の清々しさがある。

「おくりびと」のいろんな評価書き込みを見ると、なぜか広末涼子の悪評が多い。
特に演技の部分での評価なんだけど、私の場合は俳優さんがどの程度の技量があるかなど正直判らない。そんな事を意識しなければ、この映画の中の広末の役というのはまったく問題が無かったと思うし、その存在について適役だと思う。評価を見る限り、広末という女優の人格自体の否定が多いよう。

この映画を見て、なんとなくこんな作品を自分でコレクションしておきたいという衝動が湧いた。昔はビデオテープなどのコレクションをしていたが、メディアが移り変わったりする中で、集める行為というのは無駄な気がしている。
また映画というのは再度見るかと言われると微妙で、私が繰り返し見たのは1作品のみ。「バックフューチャー・シリーズ」だけだ。