目黒区美術館で「色の博物誌 江戸の色材を視る・読む」を、見てきました。
こちらもだいぶ前に終わってしまった展覧会ですが、心覚えのために書いておきます・・・。
目黒区美術館が手がけた「色の博物誌」シリーズの6回目となる展覧会、テーマは、江戸時代の豊饒な色材です。展示は「国絵図」から始まります。幕府の命により、各藩が総力を挙げて制作したという巨大かつ極彩色の絵地図。不肖わたくし、国絵図をそれと意識して見るのは初めてような気がします。とにかくでっかい・・・そして色鮮やか。お山やらお城やらの表現も面白いです。国絵図ではもっぱら岩絵具が使われていたらしいです。しかし、いきなりの国絵図、けっこうインパクトがありましたね・・・。
次は浮世絵。ここで衝撃の発見が。それは立原位貫氏の復刻浮世絵。自分がこれまで見てきた浮世絵はなんだったんだろう・・・というくらいの衝撃でした。実際の浮世絵は、本当にこれくらい色鮮やかだったのかもしれません。となると、今になって当時の作品を見る私たちは、常に色が引き算されている、ということを頭に入れておかなくてはならないのでしょうか・・・。立原氏は、昨年、亡くなっていますが、元はジャズのアルトサックス奏者だった、ということも音楽好きとしてはけっこう衝撃でした・・・。
あと、浮世絵の青の変遷に関する展示もありました。浮世絵の青は大好きなので思わず見入ってしまったのですが、とにかくプルシアンブルーが使われるようになったのが大きなターニングポイントだったようです。ところで、プルシアンブルーといえば・・・美術館でいただいたミュージアムシートに下山進氏の「浮世絵の色材研究」という論文が載っていたのですが、そこに秋田蘭画の小田野直武の作品では、浮世絵より50年も前にプルシアンブルーが使われていたということが書いてありました。秋田蘭画、謎多すぎです・・・。
続いて色材のコーナーが。色とりどりの粉を見ているだけで楽しくなってしまいます。朱・紅・弁柄・臙脂・藤黄・鬱金・緑青・群青・ベロ藍・藍・墨・白雲母・・・色の名前もいろいろ(すんません)。その後、画材、画法書と展示は続きます。
というわけで、色フェチ(?)としては、大変、楽しく見られた展覧会でした。江戸の色の世界ってこんなに豊かだったのですね。まさに目から鱗です。目黒区美術館さんって、地味なようでいて、時折、こんなスマッシュヒット的な展覧会をやって下さるから面白いです。今年も面白い展覧会、やってくれないかなぁ・・・。
こちらもだいぶ前に終わってしまった展覧会ですが、心覚えのために書いておきます・・・。
目黒区美術館が手がけた「色の博物誌」シリーズの6回目となる展覧会、テーマは、江戸時代の豊饒な色材です。展示は「国絵図」から始まります。幕府の命により、各藩が総力を挙げて制作したという巨大かつ極彩色の絵地図。不肖わたくし、国絵図をそれと意識して見るのは初めてような気がします。とにかくでっかい・・・そして色鮮やか。お山やらお城やらの表現も面白いです。国絵図ではもっぱら岩絵具が使われていたらしいです。しかし、いきなりの国絵図、けっこうインパクトがありましたね・・・。
次は浮世絵。ここで衝撃の発見が。それは立原位貫氏の復刻浮世絵。自分がこれまで見てきた浮世絵はなんだったんだろう・・・というくらいの衝撃でした。実際の浮世絵は、本当にこれくらい色鮮やかだったのかもしれません。となると、今になって当時の作品を見る私たちは、常に色が引き算されている、ということを頭に入れておかなくてはならないのでしょうか・・・。立原氏は、昨年、亡くなっていますが、元はジャズのアルトサックス奏者だった、ということも音楽好きとしてはけっこう衝撃でした・・・。
あと、浮世絵の青の変遷に関する展示もありました。浮世絵の青は大好きなので思わず見入ってしまったのですが、とにかくプルシアンブルーが使われるようになったのが大きなターニングポイントだったようです。ところで、プルシアンブルーといえば・・・美術館でいただいたミュージアムシートに下山進氏の「浮世絵の色材研究」という論文が載っていたのですが、そこに秋田蘭画の小田野直武の作品では、浮世絵より50年も前にプルシアンブルーが使われていたということが書いてありました。秋田蘭画、謎多すぎです・・・。
続いて色材のコーナーが。色とりどりの粉を見ているだけで楽しくなってしまいます。朱・紅・弁柄・臙脂・藤黄・鬱金・緑青・群青・ベロ藍・藍・墨・白雲母・・・色の名前もいろいろ(すんません)。その後、画材、画法書と展示は続きます。
というわけで、色フェチ(?)としては、大変、楽しく見られた展覧会でした。江戸の色の世界ってこんなに豊かだったのですね。まさに目から鱗です。目黒区美術館さんって、地味なようでいて、時折、こんなスマッシュヒット的な展覧会をやって下さるから面白いです。今年も面白い展覧会、やってくれないかなぁ・・・。