企業・組織再生現場からの独り言

仕事の中で、覚えていったこと。感じたことなどなどを記していきます。我以外皆我師也。あと、読んでいる本を簡単に紹介。

お国の経済、不謹慎な?経済学、考えるための統計

2008年08月29日 | 企業の一般的な話
あ、経済ってこういうことだったんだ、と思ってしまった本。いやいや、これはすごい。ここまで言いきって良いのかな?なんて思ってしまうほどでした。変動相場の下では、財政政策は利かない、とか、順を追って説明されると、なるほどそういう側面もあるなぁ、と分かってくる。
日銀が、メンツだけで利上げをした、みたいなのは、ちょっと言いすぎなんじゃないかなぁ、とは思うけれど。。結局、外国に得をさせて、日本国内の成長を犠牲にしたってのは、結果的に見ればそうだろうなぁ、と(汗)
高齢者のために利上げを、なんて言うけれど、国も、企業も、ローンを抱えている家計も、活動をしていくためにお金を借りているわけで・・借りられなくなったり、返せなくなったりすると、また活動が阻害されて景気が悪くなる。自分が今、ローン抱えているから思うというのはありますが(といっても、たまたま現時点ではローン残高より物件価格が上なんで、どっちもどっちやな、と感じますが)、一部の企業が潤って従業員にお金が回りにくいのも、突き詰めれば、デフレ下に利上げをしているから、なんじゃないか、と思えてくるほどでした。
ごく一部の金持ちが社会を引っ張るという側面は否定しませんが、それはビジネスの先端の話ではあっても、社会の課題解決にはなりにくそうに思います。医療なんかは、多少、ビル・ゲイツ級が貢献しているのかもしれませんが・・。
富の集中が進みすぎると、やっぱりいろいろなひずみがでてくるんではないか、とも感じます。かといって、国という存在が、それらを取りすぎるのも、ここ最近の利権構造を見ていると、ちゃうなぁ、って感じてしまう。
この本を読む限り、民主党は経済を上向かせることはちょっと難しそうにも感じてしまいました。ですが自民党も、官僚と利権構造を実際はつぶさないという風にも読めました。
じゃ、どうしたらいいの?って思ってしまう。え?自分が打って出ろ?って(笑) もうちょっと勉強しないと、ちょっとどころか、かなりかもしれませんが。


霞が関埋蔵金男が明かす「お国の経済」 (文春新書 635)
高橋 洋一
文藝春秋

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不謹慎?なんて全然感じない本でした。上の国の経済の話もそうですが、身の回りに近い様々な事象について、経済学的観点から、常識と思われていそうなことを否定していく本ですね。パリス・ヒルトンの話が出てきて、この本、日本人の本じゃなかったっけ?と思ってしまった(笑)
結構、経済学者の論が出てくるので、いくらかの経済学についての知識はないと、後半なんかは、読みにくいかもしれません。でも、ちょっとかじっていれば、なるほどなぁ、と面白く読めると思いますよ。

不謹慎な経済学 (講談社BIZ)
田中 秀臣
講談社

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入門書ではない、と書いてあります。確かに網羅性は低いかもしれない。だけれど、統計というものをどう捉えて、どんな使い方をしていけばいいのか、ということは素晴らしくうまくまとまっているように思います。
散布図のあたりは、分析によって関係性を見るってことが重視されていそうで、因果関係のところはさらっと触れられていて、ちょっと残念でした。KPIを探しだそうとしている立場にいる私としては、もう少し詳しく議論してみたい領域です。
統計の基礎と、応用の世界を、平易にまとめてくれていますので、初学者(ビジネスでも、初めて数字を管理する側の立場になった人)にとっては有用な本だと思います。
蛇足ながら、著者が自分より年下なのは、ショックでした(汗)

考える技術としての統計学―生活・ビジネス・投資に生かす (NHKブックス 1101)
飯田 泰之
日本放送出版協会

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コメント
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