あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

夏の雲を 見て

2012-08-05 21:36:33 | インポート

昨日は、映画「ネバーエンディングストーリー」に登場する ファルコンを想わせる雲を見ました。地上からそれほど離れていない空に、横に長く伸びた雲が 浮かび、あの空飛ぶ竜のように見えたのです。見ていると、映画のテーマ音楽まで聞こえてきて、目の前にファルコンが舞い降りてくれるような気がしました。そして、あのなんとも愛らしい ちょっぴり物知り顔の笑顔で 背中を指さし、「乗っていくか」と気軽に声をかけてくれるような…… 。

今日は、コアラにそっくりな 雲を見つけました。あのチョコレートのコアラを想わせる 姿・形なのです。妻が見つけたのですが、二人とも あれはコアラ雲だと 共通理解ができました。時間が経つにつれて、コアラは 人の横顔に変わり、でっぱりの鼻が消えてしまいました。私は、車を運転中でしたので、続けて見ることはできなかったのですが、妻が「ロックバイター」と言ったので、再度雲を見ると 確かにあの岩でできた ロックバイターの横顔に見えました。これも、あの映画「ネバーエンディングストーリー」に登場する 好感の持てる怪物です。

ミヒャエル・エンデの原作『果てしない物語』が映画化されたものが、「ネバーエンディングストーリー」でした。古本屋で見つけた本の世界の中に、主人公の少年が入っていき、その物語の主役と一心同体となって活躍します。物語の世界は、その少年の想像力が創る世界であり、それを脅かすのが暗黒の世界(虚無の世界)です。物語の世界とそこに登場する者たちの存在を守るために、少年は虚無と戦うことになります。

本の世界は、ある意味で 作者の想像力と読者の想像力とで描き出される世界とも言えるのではないかと思います。人間がその想像力を失ったら、どんなに無味乾燥で たいくつで つまらない世界になることでしょう。人の心の痛みや悲しみさえ、想像し理解することができなくなります。一つの言葉から紡ぎだされる世界が、単なる文字の世界となってしまいます。

改めて、エンデの描いた 物語の世界を 味わってみたくなりました。自分の想像力は健在なのかと 自問しながら…。