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町田久美 新作銅版画展(KIDO Press)

2011-09-13 22:47:34 | アート系


先週の土曜日からスタートした町田久美 新作銅版画展に行ってきました。

これまで筆で時間をかけて引いてきたあの線。

それが今回は版画です。

西村画廊でも版画は出てましたがあくまでの絵をベースに制作されたものでした。

でも、今回は町田さん自身がニードルで制作されたのだそう。

案内のメールの図版をみたところではかなりよさそうでこれは絶対に実物が見てみたいなあと。

キドプレスはとても小さなスペースです。

いったい何点の新作を見られるんだろうと気になってました。

会場に入るを全部で5点の版画が展示されていました。

「あたらしい服」
「飼う Keeping」
「宵 Vesper」
「木馬 Rocking Horse」
「山 a moujntain」


「あたらしい服」
大きく横に膨らんだ頭の形が印象的。ピンクっぽい色が意外でした。

版画らしい線から繰り出すささくれた感じもいい


「飼う Keeping」
これ、すごく好き。

人物の鼻は悪魔みたくつめの如くとがってる。

目の前には鳥の脚みたいなもの。指の中から脚の先のとがってるのが出てるかのような描写。

主従が渾然となった様のループの深み。


「宵 Vesper」
以前に図版で見てて実物がみたくて仕方なかった作品。

なるほど、この髪の毛の線のか細いこと。そして腰から下の広がる様はスカートの如く、中央の幹みたいのは男根のようにも見え。

細さとそれぞれが浮き出る様がほんとうの髪の毛のよう。

表情はいつもの絵の生の線から繰り出される生っぽさからはちょっとだけ離れてて距離感が違ってる。

手彩色と埋め込まれたスワロフスキーはうまく合ってるなあと。


「木馬 Rocking Horse」
この構図の強さは町田さん独特のものだなあと。

線の配置とバランスが無駄なく響く。

シンプルだけども見飽きない。

肩車??


「山 a moujntain」
宵のバージョン違いかのような作品。

顔の上に一枚、トレーシングペーパーみたいな紙が重なっている。

分断することの出来ない切っても切れないこの嫌な感じ。そう感じさせられてしまう。


今後も町田さんの銅版画は見てみたいです。今回の中では「宵 Vesper」がやはり好きですね。



こちらはDMの料金別納郵便のところ。今回の版画の部分をうまくトリミングしてる。最高にいかしてます。


2011/9/10(土)~10/22(土)
火-土12:00-19:00(日、月、祝は休廊)


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