あお!ひー

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「日本画」から/「日本画」へ(東京都現代美術館)

2006-02-12 22:08:23 | アート系
昨日は銀座の後に、東京都現代美術館に行ってきました。

「転換期の作法 ポーランド、チェコ、スロバキア、ハンガリーの現代美術」展を見るのが主たる目的だったのです。

ところが、『「日本画」から/「日本画」へ』のほうも見られるセット割引券があるので、両方みることにしました。日本画~のほうは900円、転換期の作法は1000円。
セットだと1500円。これなら両方、みますよね。

「日本画」から/「日本画」へ
こちらを先にみることにしました。正直、おまけくらいのつもりで。

ところが、あれれやたらと密度の濃い展示内容でした。

7人の方の作品が展示されているのですが、どれも圧倒的な個性なのです。

よく、まあこういうセレクションでまとめたなあと。

中でも大収穫は町田久美さんの作品。

初めて見たのですが、ものすごい感性なのです。

作品にはどれも哲学があって、作者の頭に中にうごめくものを絵にして表出した感じ。

それがじとっとしたタッチであれば、ありそうなのですがぜんぜん違うのです。

おそろしくシンプル。

ほとんどの作品のバックはベージュのベタ塗り。その上に黒い線画とその上に乗るのは白のみか、たまに赤が加わるか。

ほとんど、最小の線で構成されていて、哲学があってある種の気持ち悪さを感じさせてくれる。

束芋さんのアニメーションの生理的な気持ち悪さを思い出したのですが、それともちょっと違うんですよね。

町田さんのは絵の線を読み解くみたいな。

でも、これはおそらく女性にしか描けない感覚なんでしょうね。

もし、次回、また町田さんの絵を見る機会があれば、きっと行くと思います。

あと、長沢明さんのトラもよかったです。

ぜんぜん、トラじゃあないんですよね。

でも、それはあくまで彼の中での獣を指し示すタームに過ぎないので、別の意味にスイッチしてるのです。

見た感じは怪獣ですね。あと、トカゲ。キバのある獰猛そうなクチ、長く伸びた舌、どこを見てるんだかわからない目。

やはり、生き物の虎ではなくって、何か別のトラという生き物なのです。

他にも松井冬子さんの絵の怖かったこと。

あんなかけじくあったら嫌ですね。絶対に寝られない。

日本画という今回のテーマから一番近いひとかもしれません。その手法とタッチについては。

でも、独特の死生観を織り込んでいて、幽霊の掛け軸からは伝わらない怖さがそこにはあるのです。

以前、ぴあのアートの紹介ページにちらっと載ってたのをたまたま覚えてて怖い絵だなあと思ってたのです。

実際、怖い絵でした。

と自分の気になるひとをピックアップするとこんな感じです。

もう一回、見に行ってもいいなあ、この内容なら。

かなり、楽しめる内容だと思います。

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