あお!ひー

叫べ!いななけ!そして泣け!雑多なことを書いてみる。

東本願寺の至宝(日本橋高島屋)

2009-03-31 22:50:09 | アート系


日曜の夜、日本橋高島屋で開催中の「東本願寺の至宝」を見てきました。

うーむ、今週の土日には展示するほうの一になってるというタイミングなのでついつい行ってしまう。

いや、やっぱり好きなものは我慢出来ませんからね~。

時間は午後6時を回ってたので入場料は通常の半額、400円でした。

これはうれしいですよね~。800円でも納得の金額です。

しかも、かなり空いててみやすい。

混雑してたら、さぞや印象が異なることだろう。

まずは応挙。

「稚松図・竹雀図」

小さい松がばんざいでもしてるかのよう。かわいい~。

金地に墨で描いてる。これだけで必要十分です。

裏の竹雀図は筆の走りが気持ちいい。

雀もやっぱり描き慣れてるなあという感じ。

「老梅図」

ええ、これが応挙?ってくらいしっくりきませんdした。

幹のぐだぐだに描いた感じが狙ってやってるんでしょうか。

ちょっとこの感じは妙だなあと思いました。

まあ、応挙で満足出来ればいいなあと思ってたらとんでもないのに出会ってしまいました。

それは望月玉泉の絵。

これまでぜんぜん見たことなかったのですが、とても見応えがありました。

「桜花図/松・藤花図」

まずは桜花図。

線がしっかりとしてて、どーだーという感じ。

日本画なのですが、果敢なげな感じはあまりなく、これでもかというくらいに己が存在を放っています。

裏の松・藤花図はその幹のぶっとい描写から狩野永徳の檜図を思い出しました。

松はおおぶりな印象なのですが、フジの花は丁寧で繊細に描かれています。


「唐獅子牡丹図」(部分)

玉泉にはまったなあと思ったのはこの獅子。

今回の展示で一番、長い時間見てて飽きませんでした。

モチーフとしてはベタかなあと思うくらいなんですが、この獅子の表情と毛のぐるぐる。

ぐるぐるに目がいっててくらくらしそうなところ、ふと牡丹に目を移すとこの視界の妙なリズムから解き放たれてほどけてくのです。

裏には獅子が一匹。あげは蝶に目をやってるのですが、あげはのリアリティのある描写と獅子の絵ならでは描写の対比が大きさの違いもあいまって面白い。

成立しなさそうなものが均衡を保ってるのです。

そしてだめ押し。

「安養六種図」

冒頭のチラシの中央にある金バックの孔雀です。

どっしりとしてて、七面鳥みたい。

とにかく画面に占める面積も大きく、構図もばっちりです。

作品の質、大きさ、状態の良さ。この3つが揃ってるのは重要なことですね。

そして、ラストは棟方志功の襖絵。

「天に伸ぶ杉木/河畔の呼吸」

私の中では志功というと、版画のイメージが強かったのですが。筆で描いたのもまたよかったです。

エネルギー炸裂って感じで瑞々しいなあと。

見た途端、頭の中がぐしゃぐしゃになるんですよね。これが気持ちいいのです。

お寺さんの展示というのは時として、読めない書物オンパレードになるとすごく苦手なのですが、今回は絵画中心でバラエティにも富んだ内容でよかったです。

既に昨日3/30で会期終了です。

あ~、行ってきてよかった~。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする