実は一昨日昨日と訪れていた横浜そごう。
ところが、時間がなかったり調子が悪かったりで、そごう美術館には行けずじまい。
ですが、うれしいことに会期中は無休で20地までの開館です。
ということで、我慢出来ずに本日行ってきちゃいました。
「如意輪観音坐像」
先日、サントリー美術館で見た如意輪観音菩薩坐像とかなり近い。
腕がたくさんあるかどうかの違い。
でも、やっぱり雰囲気がかなり違いますね。
如意輪観音菩薩坐像の持っていた妙な色気はありませんでした。
そのかわり威厳のあるりりしい表情をしています。
あと、台座は素晴らしかったです。
この屹立したイメージはやっぱりファロスなんでしょうかね?
あと、金の彩色の模様が残ってたのがキレイでしたよ。
今回、改めて面白いなあと思ったのは紫式部を描いたものが多いこと。
源氏物語の主人公・光源氏を描いたものが多いのは何ら不思議ではないのですが、何でまたこんなにも作者のイメージを紡いだものが多いのでしょう?
女性でこんな物語小説を書いてしまうということが永遠のアイドルなのでしょうね。
「紫式部聖像」
かなり状態は悪いものの、かわいらしさが伝わってきます。
意外だなあと思ったのは、顔があまりふっくらしてなくて、面長に描かれているところ。
さて、ご本人が実際にどんな容姿だったかは誰も証明出来ないってことで。
「紫式部観月之図」伊藤小披
どことなく柔らかいタッチがいいなあと思いました。
なんか記憶に残りますね~。
「紫式部観月図」土佐光起
はるか空の彼方に源氏物語の本文と思しきテキスト。
月、山、石山寺の建物と奥行きが上手く描かれています。
にしても、この紫式部の髪の細いこと。
靄や月の淡い描写とは全くの正反対。しっかりと確信を持って描かれています。
あと、気になったところでは「白描源氏物語絵巻」。
墨の濃淡だけで描かれてて、どことなく漫画っぽいなあと。
で、ふと気付いたら、やっぱりマンガなんだなあと。
イラストレーション+物語というものが昔っから好きなんですよね、日本人て。
あと、屏風でもちょっと似たようなことが頭をよぎりました。
「源氏物語図屏風 紅葉賀・乙女」の左雙。
長い廊下を歩いてく五人の女性。
手にもった扇は皆、位置が違ってて、屏風を横にみていくとまさにアニメーションなのです。
視線を動かすことで見えてくる動き。長けの低い腰屏風ならでは横長ワイドの画面ならでこそ生きてくるのだなあと思いました。
今日みたいな平日の夜は空いててゆっくりと鑑賞できます。
3/29まで。