レモンバーム 14
※ カルメル会
カルメル会は、正式にはThe Order of the Brothers of the Blessed Virgin Mary of Mount Carmel or Carmelites ( 略してカルメル) と言います。カトリックの修道会。男子カルメル会、女子カルメル会、第三会( 在俗者会 )があります。12世紀に、修道者ブロカルドがパレスティナのカルメル山に修道院を築いたことが起源です。会の名称はこの地名に由来します。ブロカルド修士は、巡礼者あるいは十字軍戦士としてパレスティナに赴き、修道者となったといわれています。1226年に教皇ホノリウスIII世に認可されて正式な修道会として成立しました。13世紀に東方と西方の乖離が進んだため、カルメル会士たちはカルメル山を離れてシチリアとキプロスに修道院を作り、やがて会員の増加に伴い、ヨーロッパ中にカルメル会の修道院を建てます。1259年、ルイⅨ世の援助でパリにカルメル会修道院を設置します。
カルメルの名は宗教上の名や知識としてではなく、万能水としての名声の方が勝っていました。宮廷内で噂されていた素晴らしい治癒力が評判を呼んだのです。
リシュリュー枢機卿はいつも「そこにある、これが偏頭痛に頼りになる。」と喋っていました。このように,廷臣達の口上に上ったカルメル水は、愛人がもてはやすところとなり、カルメル水を瓶に入れて持ち歩くこととなりました。カルメル水の売上高は急速に伸び、修道会の大きな資金源となったのです。
The Virgin Mary surrounded by saints of Carmel,
in an icon written by the Carmelite nuns of Ravenna,
in York Carmelite Friary
つづく。