好きな彼女に触れてみたいという衝動もやはり性欲の一つの現れなのでしょうか。
僕は彼女と手を繋ぎたいという衝動をもっていました。
しかし、僕はそれを抑制していました。
その程度のことをする勇気もないのかというお叱りを受けそうですが、これは僕の勇気の問題はもちろん、手を握った途端に彼女の僕に対する気持ちがガラス細工のようにはじけ飛んでしまうのではないかという危険性が存在していたという予感が僕を押しとどめるのです。
女性というものは男性にとって永遠の謎です。
彼女にしても僕の理解力では到底及ばない感情の動きをすることがありました。
ごく些細なことで以上にヒステリックになってしまうことが度々ありました。
僕としては感情というものはいつも線で繋がっていて、それが躁の状態と鬱の状態の間を緩やかなカーブを描きながら、延々と続いていくものだという前提がありました。
ところが彼女の場合、他に女の人を知らなかったため、時として突然怒って口もきかない状態が続いたりするのです。
僕はいつも理由が分からずにオロオロしました。
ある時は喫茶店に入って食事を注文し、置いてあるマンガを読み出したら、急に不機嫌になり、「帰る!」と言い出したのです。
僕には彼女の突然の怒りにとまどうばかりでした。
とにかくマンガを返し、なだめてチョコパフェを追加注文し、大急ぎでもってくるよういいました。
彼女は「そんなのいらない。」とすねてますが、一口だけでも食べてみてと懇願し、やっと食べてもらいました。
作家太宰治が自らの体験を通じて掴んだ極意「女性は甘いものを食べさせると機嫌が直る」を実践したのですが、これは少し効果がありました。
しばらくして落ち着くと何で怒っているのか聞いてみました。
そうすると「二人で喫茶店に入ったのに、話をしないで、いきなりマンガを読み出したからだ」そうです。
でも同じようなことは今までにもあったのです。それでその時は怒らなかったですし、僕がそのことを「今まではそんな風に怒らなかったよ。」というと「今までは我慢していたけど、今日は落ち着いて話したかったことがあったの。」といいました。
しょうがないので僕が謝って改めて彼女の話したかったことを聞くと
「今日はもういいです。」というのです。
そのうち僕は彼女が自分自身の感情をコントロールできないようになる日が、ある一定の周期でくることに気付きました。
そうすると僕はその時期だけは特に気を付けるようになりました。
そこを乗り切れば後はとても優しい人ですし、わがままを言うどころか、自己主張そのものが人として恥ずかしいと思っているのではないかと疑うくらいなので、僕はいつも彼女の笑顔に包まれていました。
でも気を付けていてもいつも上手くいくとは限りません。
僕も色んな手を使って彼女の機嫌を直そうとしました。
ある時は30センチくらいある電池式で動くゴキブリの縫いぐるみみたいなおもちゃを買ってきました。
そいつはハンマーがついていてそれで殴ると奇声を発して逃げ回るんで、追いかけながら叩き続けるのです。
またある時は原因不明(理由が僕ではないことが分かっている)でひどく元気がなくて、尚かつ決して僕には話そうとしないとき、僕は凧揚げで有名な中田島砂丘の海岸に連れていき、海側に僕がたち、海と夕日を背景に大きな声で「フレー!フレー! Y子…。」とエールをきり、巡回中のパトカーが僕の大声を聞きつきて、駆けつけるという事件になったこともあります。
20数年前に浜松駅の新幹線改札口に、どでかいバラの花束を両肩に担いで彼女を30分以上待っていたのは僕です。
とにかく恥ずかしかろうが、何だろうが彼女のためには何でもやりました。
「101回目のプロポーズ」では武田鉄矢がトラックの前に飛び出しましたが、僕もまけてはいません。
僕は自分がおしゃれじゃないことは自覚がありましたから、どう頑張っても格好悪いのは知ってました。
だけど彼女を想う気持ちを伝えるために、笑われようがバカにされようが、それで彼女がこっちを向いて笑ってくれればそれでいいと思っていました。
僕は彼女と手を繋ぎたいという衝動をもっていました。
しかし、僕はそれを抑制していました。
その程度のことをする勇気もないのかというお叱りを受けそうですが、これは僕の勇気の問題はもちろん、手を握った途端に彼女の僕に対する気持ちがガラス細工のようにはじけ飛んでしまうのではないかという危険性が存在していたという予感が僕を押しとどめるのです。
女性というものは男性にとって永遠の謎です。
彼女にしても僕の理解力では到底及ばない感情の動きをすることがありました。
ごく些細なことで以上にヒステリックになってしまうことが度々ありました。
僕としては感情というものはいつも線で繋がっていて、それが躁の状態と鬱の状態の間を緩やかなカーブを描きながら、延々と続いていくものだという前提がありました。
ところが彼女の場合、他に女の人を知らなかったため、時として突然怒って口もきかない状態が続いたりするのです。
僕はいつも理由が分からずにオロオロしました。
ある時は喫茶店に入って食事を注文し、置いてあるマンガを読み出したら、急に不機嫌になり、「帰る!」と言い出したのです。
僕には彼女の突然の怒りにとまどうばかりでした。
とにかくマンガを返し、なだめてチョコパフェを追加注文し、大急ぎでもってくるよういいました。
彼女は「そんなのいらない。」とすねてますが、一口だけでも食べてみてと懇願し、やっと食べてもらいました。
作家太宰治が自らの体験を通じて掴んだ極意「女性は甘いものを食べさせると機嫌が直る」を実践したのですが、これは少し効果がありました。
しばらくして落ち着くと何で怒っているのか聞いてみました。
そうすると「二人で喫茶店に入ったのに、話をしないで、いきなりマンガを読み出したからだ」そうです。
でも同じようなことは今までにもあったのです。それでその時は怒らなかったですし、僕がそのことを「今まではそんな風に怒らなかったよ。」というと「今までは我慢していたけど、今日は落ち着いて話したかったことがあったの。」といいました。
しょうがないので僕が謝って改めて彼女の話したかったことを聞くと
「今日はもういいです。」というのです。
そのうち僕は彼女が自分自身の感情をコントロールできないようになる日が、ある一定の周期でくることに気付きました。
そうすると僕はその時期だけは特に気を付けるようになりました。
そこを乗り切れば後はとても優しい人ですし、わがままを言うどころか、自己主張そのものが人として恥ずかしいと思っているのではないかと疑うくらいなので、僕はいつも彼女の笑顔に包まれていました。
でも気を付けていてもいつも上手くいくとは限りません。
僕も色んな手を使って彼女の機嫌を直そうとしました。
ある時は30センチくらいある電池式で動くゴキブリの縫いぐるみみたいなおもちゃを買ってきました。
そいつはハンマーがついていてそれで殴ると奇声を発して逃げ回るんで、追いかけながら叩き続けるのです。
またある時は原因不明(理由が僕ではないことが分かっている)でひどく元気がなくて、尚かつ決して僕には話そうとしないとき、僕は凧揚げで有名な中田島砂丘の海岸に連れていき、海側に僕がたち、海と夕日を背景に大きな声で「フレー!フレー! Y子…。」とエールをきり、巡回中のパトカーが僕の大声を聞きつきて、駆けつけるという事件になったこともあります。
20数年前に浜松駅の新幹線改札口に、どでかいバラの花束を両肩に担いで彼女を30分以上待っていたのは僕です。
とにかく恥ずかしかろうが、何だろうが彼女のためには何でもやりました。
「101回目のプロポーズ」では武田鉄矢がトラックの前に飛び出しましたが、僕もまけてはいません。
僕は自分がおしゃれじゃないことは自覚がありましたから、どう頑張っても格好悪いのは知ってました。
だけど彼女を想う気持ちを伝えるために、笑われようがバカにされようが、それで彼女がこっちを向いて笑ってくれればそれでいいと思っていました。
甘いものは効果的ですよね。
さてさて、これからどうなるのだろう…?
というようにこの稿は結構慎重に書いてる部分もあったりなんかして、なかなか前に進みませんが見捨てないでくださいね。