「この国のかたち」的こころ

敬愛する司馬遼太郎さんと小沢昭一さんに少しでも近づきたくて、書きなぐってます。

僕たちの戦争 森山未来くんに期待しましょう

2006年09月13日 00時15分26秒 | 書評
僕たちの戦争

双葉社

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 父が入院して手術を受けました。この本はICUにいる父の顔を見に行ったらその日の内にICUから看護程度の一段緩いHCUの病室に移ることが決まり、それまで時間を潰さなくてはいけなくなり、コンビニで仕方なく手に取った本でした。僕は歴史小説が好きなものですから、こういう小説はあまり読まないんですが結構面白く読ませて頂きました。

 「設定はちゃちだ。」とは劇中の主人公のセリフにもあります。二人の時代を異にした青年の精神だけがタイムスリップして入れ替わるというものです。そして入れ替わる時代は現代と60年前の昭和19年です。

 入れ替わる現代人は尾島健太(おじまけんた)という高校卒のフリーターで、将来はゲームクリエイターを目指す、大人からは理解できない存在。

 そして昭和19年から現代にスリップするのは石庭吾一(いしばごいち)。若鷲隊という戦闘機乗りになりたくて土浦の予科練で飛行訓練中の身であった。

 文化も国情も価値観も全く違う環境に放り出された同じ顔をした二人の青年がとまどいながらもそれぞれの境遇に順応してゆく姿を描いています。

 尾島健太はやがて特別攻撃隊「回天」(魚雷に人間を乗せる発想で造られた非人道的な攻撃艇)に乗せられることになるのですが…。

 それぞれの順応の仕方が良いですね。

 ということは戦争なんてとんでもない、人なんて殺せないし、国のために死ぬなんてとんでもないと思っているけれど、そういう平和的な価値観なんて実はとんでもなく不安定なもので、僕らはいつだって昭和十九年の日本国民の精神状態になりうる危険性を持っているのではないかと思わせてくれる流れが良いと思います。

 TBSドラマスペシャル僕たちの戦争では森山未来君が二役にチャレンジしますね。とても良い役者さんですね彼は。

 今時若手で主役張れる俳優さんっていうと山田孝之くんか長瀬智也くんぐらいしかいないでしょ。もこみちくんはぽしゃったし。

 脇を上野樹里さんと内山理名さんで固めていますね。上野樹里さんが文子さんやくかと思ってましたが違いましたね。

 とにかく俳優陣だけをみてもしっかりしたドラマになっていそうです。

 ちなみに放映は九月十七日午後九時からです。


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