春夏秋冬

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舟筏(こういう意味もあった)

2022年01月07日 | 日記

「しゅうばつ」

ふつうに読めば「ふないかだ」

今年初めて覚えた言葉です。

単純に「筏」を連想し、あるいはそれを並べて橋にして河を渡るとか。

それが仏教的には此岸から彼岸へ渡るときの乗り物であり、渡ってしまえば不要のものとなるものをいうらしい。

あくまでも私の解釈であって、どの文献に載っていたかも記憶がさだかではないけれど、心に残る言葉だった。

たとえば先日知人にプレゼントした金剛界曼荼羅は、制作過程で彼女がそれを見て「エルメスのスカーフより素敵」と褒めてくれたのがきっかけで

これには完成度に不満があり、その後同じものをまた再度制作していて、旧作は「舟筏」となってしまった。

掛け軸のままでは困るというので、仏画の先生に頼んで特注で額を作っていただき、金泥のノリの悪かったところは修正してもらい、そうして現在の額の形になっている。

縦横1mはあるのに、広い玄関に飾られるとまだまだ小さいと思えた。

うちにある曼荼羅はこのようなもので、じつはまだまだ不満があり、体力と資力があればまたチャレンジしたいと思っていますが、あの金泥がねえ・・・・・・・・・

もっとすっきり金色が出てくれればいいんだけど、うまくいかなくてストレスになるんです。

紺紙金泥というからにはもっと濃い紺色にしたいのに、仕上がりはいつもこういうブルーだし。

つぎに描くとしたら、三十七尊の発生する順番通りに描きたい。

結界をくっきりさせたい。

胎蔵曼荼羅は種子をもっと大きくしたい。

など反省点は多数あり。

そこでこちらの大日如来。

木造でじつにどっしりとバランス良く出来上がっている作品ですが、両部曼荼羅完成祝にと仏画の先生からいただきました。

曼荼羅を知人にプレゼントすると決めた直後に今度は先生から私にと伝わったもので、これは先生にとって「舟筏」なのかもしれませんが、現在は居間において毎日ながめて大切にしています。

 

 

 

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