春夏秋冬

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法隆寺夏季大学その2

2014年07月30日 | 日記

「ドレンジャー訓練」

法隆寺では防災の日の1月26日と、その半年後の7月26日にドレンジャー訓練が行われます。

38度の外気温の中、日陰を求めて待機していると、私が仰ぐ扇子の模様を見て、年配の男性が声をかけてきました。

武宮秀樹の「宇宙流」と書かれた日本棋院の扇子です。

そういうのをきっかけに会話が弾むのですが、その方は参加回数30回というつわものでした。

私があの年齢であれだけの行動力があるかどうか。

(若草伽藍)

 

若草伽藍といえば森郁夫先生。

一昨年まで毎年夏季大学で若草伽藍について現地で説明をしてくださった方ですが、昨年5月に急逝されました。

毎年同じことの繰り返しで飽きてしまっていたのですが、いざ亡くなられると先生の解説なしにはこの若草伽藍の石も意味がないような気がして過ぎ去った時がなつかしい。

今年は格別のご配慮で先生の著書を全員にプレゼントしていただきました。

 

 愛知から参加されているとても行動力のある女性がいて、車で来られていて、2日目の午後は矢田寺へ案内してもらいました。




3日目の午後は護摩焚きがありましたが、暑くてバテたので入り口から覗いただけで帰ってきました。

テントの中で待機していて、お経が終わると中へ護摩堂の中に入って見学できます。

最終日の4日目は朝からさぼってしまい、伏見稲荷に寄ってから帰ることにしました。

これからはだんだん省略形が多くなって、しまいには1泊2日になってしまうかも。

 

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第64回法隆寺夏季大学

2014年07月30日 | 日記

今年の参加者数は561人で、なかなか盛況です。

ハプニングは、楽しみにしていた東大寺の管長が急病で講義が中止となり、替わりに法隆寺の大野管長が代講をされるという最悪の展開。

「手紙と書札礼」

奈良国立博物館長の湯山賢一さんの書(手紙)に関するお話は大変有意義でためになりました。

墨をつぐにも決まりがあって、最初の文字はもちろんたっぷり墨が入るわけですが、文章が続いている間は2行目に渡ってもそのまま続け、2行目の途中で墨をついだとしても、3行目の頭では必ず墨をつぐ、ということです。

もしこれを日常でも実行していれば、わかる人にはわかる「教養」となること間違いなし。

1行目と3行目の頭は必ず墨が濃い、というのがポイントです。

「謹上と進上ではどちらがより丁寧な言葉か」

答えは進上です。

身分の高い人が家来に手紙を持たせて、より身分の高い人のところへお招きしたいなどのことを問いました。

そこに謹上と進上を誤って使用していたとすると、手紙を受け取った人は本来なら直接手紙を書いてお返事するのですが、こういう手紙は受け取れない、と突き返す場合があり、または手紙に書かず口頭で返事を伝えるそうです。

宮中の有職故実には非常に厳しい決め事があるということを21ページにわたる資料を基に丁寧にお話くださって、とても内容が濃かったです。

「仁和寺の法師」

講師は 仁和寺五十世門跡 立部祐道 猊下

徒然草の作者、吉田兼好は仁和寺の近くに住んでいたとかで、徒然草にはしばし仁和寺の法師のエピソードが登場します。

○ 石清水八幡宮まで徒歩で行った(片道20km以上、要5時間)のに別の神社を見て勘違いして帰ってしまった法師の話

○ 酔っ払ってふざけて足鼎をかぶったら抜けなくなって悲惨な目にあった法師の話

○ 稚児をからかおうとお弁当を木の根元に埋めて探させた法師の話(そのお弁当は埋めるところを見た別人が掘り出して持っていかれたしまった)などあまりよい例にはなっていないそうで。

こんな話もされました。

青年が山道をドライブしていました。

途中、ぶたが歩いています。

カーブに差し掛かったとき、向こうから女性の運転する車が近づいてきたので、すれ違いざま、豚に気をつけてという意味で男性がカーブで「豚が!」と叫んだら、女性は豚と呼ばれてカッとなって「あほう!」と答えた瞬間、豚にぶつかって崖から落ちてしまったとさ(男性のほうもアホウといわれて頭にきて事故った)。

運命が分かれる例としてあげたのでしょうが、もう一つは「豚が」と叫んだら女性は「あっ、ほうか」と答えて豚をよけたため事故に遭わずにすみ、やがて二人は海に沈む太陽をみながら恋に落ちた(二人が反対の方角へ進んでどうして夕日を見れるのだろう?)。

お坊さんだけあって話は飽きさせずに面白い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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