望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

ブキミなウワサ(ついでに将門マメ知識)

2011-02-08 07:25:31 | 演劇・舞台・小劇場
 
4年前の「将門」初演のとき、
客席で、ブキミなウワサが飛び交った回があったようです。

もちろん我々は開演前の客席は知らないわけですけど、
来て下さったお客様から聞いた話では、

「このお芝居、恐いらしいよ
「前の方に座るの、やめとこうよ

といった会話があちこちでささやかれ、
前の方がガラガラだったのだとか。

私のお客様も、
「もしかして、将門の首でも飛んでくるんじゃないかと、ビクビクでした」
と後で教えて下さいました。


まぁ確かにね、将門ですからね 
恐い、というイメージはあると思います。

でも、資料を調べたりしていくと、
そんなオソロシイ男ではなかったようです。



時代は、10世紀になったばかりの平安中期。
京の都では、
点眉の平安貴族が「おじゃる~」などと言っていた時代です。

しかし、関係ないけど、
平安貴族って、どうしていつも、
あんなにボロクソに描かれるんでしょうね。

ドラマなんかじゃ必ず、
ズルくて、強欲で、いやらしくて・・・みたいなキャラで。
不思議ですよね。かわいそうに(笑)



ま、それはともかく、関東といえば、まだまだド田舎。
そんな下総の国(今の茨城)をおさめていたのが、
平将門でした。

かれは都にも10年ほどいたんですが、出世レースにはなじめず、
無位無官のまま、故郷に帰りました。
シティボーイにはなりきれなかった、
朴訥、マジメタイプの青年だったんですね。


そんな人だから、
領主として、下総の発展のために自ら先頭に立って働き、
民の幸せのために知恵と力を尽くしたのは、自然の流れ。



その結果、
領民に慕われる、人気抜群の領主となったんですね。


しかし、時代が彼を、
平穏な一領主には、させておきませんでした。



<ここからは映画の予告編風に!>

幾重にも重なる権力争い。
親族同士の権謀術策。
下心あって扇動する者たち。

さまざまな黒い渦にまきこまれ、
次第に彼の歯車が狂い始めます。

将門が短い生涯を閉じるまでの、
波乱万丈の大スペクタクル。
将門を巡るさまざまな者たちの人間模様が、
切なくも華やかに描かれます。



・・・なーんちゃって

少々悪ノリでしたが、
ちょっとないほど、ドラマティックな人生を送った人です。

ちょっと単純なところがあったんだろうな、って思いますが、
それも領民を思うが故のことだったんですね。


それから、知らなかったんですが、
「男は黙って」みたいな、いわゆる侍、武士のイメージは、
江戸時代に出来たそうです。

鎌倉以前の武士はよく泣きよく笑い、
もっともっと自由だったんだそうで、

そんな大らかで、ド田舎な風土が、
将門という男を産んだんだなぁと思います。


この将門像にしても、
なんかクマみたいなごつさがありますよね。




まぁ、そんな男だから、都の人間は嫌ったのでしょう。

化け物のように思われていたとも言われます。
だから首が飛んだなんていう伝説もうまれたのかも。

かわいそうになぁ・・・。



あ、でも、お芝居の方は、首、飛びませんから。
お化け屋敷じゃありませんから。

恐くないので、どうぞ前の方に座って下さいね(笑)


<稽古場の風景>



群舞のような殺陣もあります。

全員がピタッときまると、本当にかっこいい!
(やってる方はプレッシャーだろうなぁ)


          

将門 ~平将門傀儡徒夢~

    詳細はこちらに

           
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2 コメント

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飛んできませんでした(笑) (ちー♪)
2011-02-08 17:56:21
そうなんですよね~。
初演の時、なぜかみんな前の席を避けて座ってたんですよね。
「そんなに怖い芝居なのかなぁ・・・
でも、もちこ様を間近で見たいし・・・」と
ドキドキしながら見ていました。
何も飛んでこなくて良かったです。

初演のチラシがちょっとこわい系な感じだったので
そういう噂が広まったのかもしれませんね♪


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ちーさま♪ (もちこ)
2011-02-09 01:16:36
ちーさまから聞いたお話を無断で書いちゃいました 

本当にどうしてあんな噂が広まったんでしょうね。
チラシに関しては、今回もまたけっこうコワいんです。http://blog.goo.ne.jp/ana23132/e/5e227f90463dd69b2c57663d19bd7c09

今回もまた噂が飛び交うかも・・・(笑)
返信する

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