こんなドタバタのウラ話を書いていて、
ちょっと心配になったことがあります。
髪が落ちたりしたら、
芝居がおろそかになるんじゃないか?
こんな誤解を受けると、
ちょっとつらいな、と思いまして。
なので、少し、役者のアタマの中を、
ご説明したいと思います。
基本的に、ドタバタがあっても、
芝居がおろそかになることはないんです。
それなりに経験を積んできていますから、
芝居が崩れることは、まずありません。
(と思っている)
勘違いされやすいので、
ちょっとだけ、説明させて下さいね。
<芝居に集中すること>
イコール
<役が憑依すること>
じゃないんです。
もちろん、たま~に、憑依型の役者さんもいますが、
かなり特殊です。
我々役者が、
役のアタマでいるのは、だいたい半分くらい。
残りの半分のアタマでは、
冷静に、いつも状況判断をしています。
だって、違う人間を演じるんですよ。
一緒にやっている相手も、違う人間を演じている。
お互いに、冷静に計算しながら、
なおかつ、役の人間として、気持ちを動かしていく。
こういう2つの作業を並行させないと、
かえってリアルにならないんです。
なーんちゃって、
それがいつも、きちんとできれば、
苦労はないんですけどね。
新人さんは、
夢中になることが集中だと、
勘違いをしている人が多くて、
その勘違いで、まったく周りが見えないまま、
とんでもないことを、
やらかしてくれたりする(笑)
夢中になるのと、集中するのとでは、
中身が違うんですよね。
夢中になる、ってことは、結局、
素の自分になってる、
ってことですから。
それ、役じゃなくなってる(笑)
これも、どこの社会でも同じ、
じゃないですか?
まぁ、違う人間になるって仕事は、
あまりないでしょうけど、
でも、周りが見えなくなって、
いい仕事はできませんよね。
この前、
談春さんの言葉を引いて、
努力の話をしましたが、
これも同じじゃないかなぁ。
努力をすることも、夢中になることも、
ひとつ間違えると、ただの自己満足になってしまう。
恐いな、って思います。
万が一の誤解を解くために。
そして、もう一度、
自分に言い聞かせるために、
ちょっとエラそうなことを書いてみました。
ええと・・・ですね。
もうしばらく、昔のウラ話をと思ったんですが、
思いのほか、引っ張っちゃいまして
とりあえずキリのいいところで、
ここでいったん、お休みにしたいと思います。
というのも・・・月曜日から小屋入り。
明日(すでに今日だけど)も1日、稽古場なので。
・・・ま、次回こそ、詳しい話をお知らせしますね~
(どんだけ引っ張るんじゃい!)
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