「世界三大料理?」と聞かれて、すぐに答えられますか?『フランス料理』・『中国料理』はすぐに出てきます。もう一つは……『トルコ料理』。『トルコ料理』と言われてもピンと来ない人が多いかもしれません。
節分に吉田神社の本殿から大元宮に向かう参道で見かけるのが、「ドネルケバブ」。薄切り肉を金属製の棒に巻きつけて人の体ほどの太さにし、回転させながらあぶって熱を加えます。食べるときは火が通ったところから削ぎ . . . 本文を読む
『きょうも生きて』を初めて読んだのは、たぶん中学校のときだったでしょうか。何がきっかけだったのか、今はその記憶も定かではありません。私が生まれた頃が初版だと思いますが、父を戦争で亡くした姉弟が、目の不自由な母とともに戦後の時代を、貧しくともたくましく生き抜いていくお話です。
その後、私はこの本のことを忘れていました。ところが、たまたま『きょうも生きて 第二部…天のふうせん』という題名を見つけまし . . . 本文を読む
ヒトとヒトとの関わりの中で「ことば」はたいへん重要な役割を持っています。しかし、「ことば」に頼りすぎてしまったため、逆に「ことば」がうわべだけの心無い道具になってしまうこともあります。
インターネットや携帯電話で、ヒトは気軽にいつでも何処でもどこのヒトとでもつながることができるようになりました。本当ならこれで、ヒトとの関わりも、より深まり温まっていってもよさそうなものです。ところが現実は、ますま . . . 本文を読む
・野球の醍醐味は、9回裏2アウトからの逆転満塁ホームラン。
・バスタオルをまいたまま、牛乳をグビッ。これぞ風呂上がりの醍醐味。
醍醐味という言葉を耳にします。辞書を引くと、「その物事を深く経験して得られる良さで、他の何ものにも代えることができないもの(新明解国語辞典)」とあります。「もう、最高!」とさけびたくなるもの。これが醍醐の味なのでしょう。では、その醍醐とはどのようなものでしょう。
醍醐 . . . 本文を読む
以前、絵本『14ひきの…シリーズ(いわむらかずお作)』について書いたことがあります。もう一つ息の長い絵本シリーズに「ねずみくん……」があります。こちらもとても有名な絵本なので、知っている方も多いかもしれません。奇しくもどちらも主人公はねずみです。この「ねずみくん……」シリーズは、シリーズ第1作が1974年に出版され、最新シリーズの「ねずみくんおおきくなったらなにになる?」で24作目です。私は、この . . . 本文を読む
ノーベル賞という輝かしい歴史と権威の賞があります。そんな賞を取られるのはさぞかしひとかどの天才なのだろうと思ってしまいます。しかし、受賞者のコメントを読んでいると、天才という言葉を使っては失礼かな、と感じるほど純粋にテーマと向き合っていることが伺えます。賞を取ること、偉業を成し遂げることを目標とするのではなく、ただ純粋に「好きだ」「知りたい」「自分を信じたい」という思いで研究を続けていることがとて . . . 本文を読む
今日は、教育の未来について考えてみます。現代を代表する発明家・フューチャリスト「レイ・カーツワイル」は著書「ポスト・ヒューマン」の中で、未来の人間の姿について述べています。私がそこで受け取ったのは、ひと言で言うと人間の未来は「知」の未来であるということでした。
これからの職業には、すべて知的なものが介在してきます。今までは、「勉強よりも○○が大切だ」という言い方がなされてきました。しかし、これか . . . 本文を読む
『今は今なんだと。今を未来のためだけに使うべきじゃない。』
これは、恩田陸の『夜のピクニック』に出てくるフレーズです。主人公の高校3年生西脇融は、自らのおかれている環境を受け容れられず 、誰よりも早く大人になりたいと周囲と距離をおき高校生活を過ごしてきました。その主人公が、昼夜を通してひたすら歩くという学校行事の中で、自らのあり方に足りなかったものに気付く場面での言葉です。
私たちは、常日頃、 . . . 本文を読む
8月16日で、土を耕さず、無肥料で無農薬、無除草という自然農法の中でも究極の方法を提唱した福岡正信氏が亡くなって1年になります。享年95歳でした。土を耕すのは動物や微生物の役割、植物も根を張って土をやわらかくする。だから人間が鍬を持って耕す必要はない。堆肥は除草せずに刈り取った草や枯れ草のみ。農薬や化学肥料はもちろん、有機肥料も必要ないというのが福岡氏の考え方でした。
樹木や果樹、野菜や穀物など . . . 本文を読む
昨年11月、技能五輪国際大会が日本で開催されました。技能五輪とは、22歳以下の世界中の若者が、自分の持つ技術を競い合う大会です。種目は、情報ネットワーク施工・機械製図CAD・溶接・タイル張り・レンガ積み・印刷・美容・洋裁・洋菓子製造・西洋料理など、多岐にわたります。
この大会で、日本選手は16職種で金メダルをとりました。これは、世界一の金メダル数とのこと。元々手先の器用な日本人の特性からある程度 . . . 本文を読む
尾瀬に水芭蕉の咲く季節となりました。皆さんは「座禅草」という山野草をご存じですか?花はその水芭蕉に似ていて、白い花の部分が紫茶褐色をしています。その中に、黄色く丸い花序がのぞいているのですが、その形が僧侶の座禅する姿に似ているところから「座禅草」と名付けられたそうです。背丈が低くかわいらしい花です。水芭蕉は尾瀬などの湿原に自生し歌にも唱われた夏の風物詩ですが、「座禅草」は春の訪れを告げる山野草です . . . 本文を読む
もうすぐ奈良は平城京遷都1300年を迎えます。平城京跡そのものは、今は広い草原のようです。ところどころに発掘跡や複製建造物を残していますが、この廃墟のだだっ広さが過去の栄華を逆に呼び覚まして、ちょっと感傷的になったりします。
ヨーロッパの教会も「壁一面の鮮やかな色彩の宗教画」を頭に置いて見ると違って見える、と教えてもらいました。そうするとその石の小さな教会堂も全く地味でもストイックでもなく、天上 . . . 本文を読む
「ねぇ~先生、聞いて下さい」で始まったある保護者の方のお話。わかっているけれどできない、子供と接するときのナカナカの示唆が、このお話にはありました。
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とある日曜日の朝、息子さん(小4)と娘さん(小2)が、些細なことから口喧嘩を始めたとのこと。先にちょっかいを出したのは息子さん。チョット他のことで気になることがあったお母さんは、騒がれると苛々してこう思いました。「毎日 . . . 本文を読む
「琴線に触れる」という表現があります。心の奥深いところにある感情に響くというときに使います。ある言葉が自分の琴線に触れたということは、その言葉が響くような心理状態にあるということかもしれません。同じ言葉でも、何の感慨も抱かずに終わることもあるのですから…。秋元康氏が以前書いた文章が、琴線に触れたと感じたことがあります。それは…。
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人は、誰も、あの日、やり残した . . . 本文を読む
以前、脳科学者の茂木健一郎氏の考えに接する機会がありました。自分が参考になったからというわけではありませんが、紹介したいと思います。題して…、
『脳のはたらきをよくする3つのポイント』
【起きた瞬間からひと仕事】
朝起きた瞬間の脳は、前日に起こったことや学習したことなどが一番きちんと整理されている状態なのだそうです。きちんと整理された状態なので、仕事や学習をするといいアイディアが浮かんだり、と . . . 本文を読む