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ALGOの塾長日記~愚公移山~

-学習塾方丈記-

学習指導の由なしごとを
    徒然に綴ります。

知のパラダイム

2014年04月29日 | 中学受験 合格力随想
かつてヨーロッパ人の植民地支配が世界中に広がったころ、植民地を推進する理論は、人種的な考え方で合理化されていました。つまり、優れた白人種が劣った有色人種を支配することは、社会の進歩につながるのだという考え方です。 しかし、江戸時代末期、日本にそのヨーロッパ列強の支配が押し寄せてきたとき、日本はすぐにそのヨーロッパ文明に適応しました。そして、数十年もたたないうちに、ヨーロッパに匹敵する科学技術を持 . . . 本文を読む

俳句のない日本

2014年04月21日 | 中学受験 行雲流水録
欧米の言語文化で育った人は、虫の声を雑音としてしか聴きません。だから、雑音で感情が動かされることはありません。雑音は無視していればいいので、聴こえていても聴こえていないのです。欧米では、人間の言語だけが聴くに値する音声で、それはもっぱら理解するための言語です。 日本語では、虫の声が感情に響いてくるように、人間の声も理解だけではなく感情を伴って入ってきます。心と言葉が一致しやすいのが日本語です。こ . . . 本文を読む

ランドセル

2014年04月14日 | 中学受験 行雲流水録
ランドセルを背負っているのか、ランドセルに背負われているのか、小さな体でオタオタと帰宅途中の子どもたちを見かける。あれは新入生なのだろう。近頃は、ランドセルも男子は黒、女子は赤という定番イメージが様変わりしているとのこと。素材が天然皮革から人工に変わり、多彩な色が出せるようになったため、女子にはピンク系、男子には青系が人気ということだ。 考えてみれば、ランドセルは小学校の6年間、運動会や遠足とい . . . 本文を読む

春の潮の香り

2014年04月10日 | 中学受験 行雲流水録
  先日、田舎の妹から宅配便が届きました。中は、セトカという柑橘類とビニール袋に入った初取りのヒジキとワカメでした。もうそんな季節なのかと思いつつ、ビニール袋を開けると鮮新な潮の香りがにおい立ちます。   この香りは、子どもの頃のある記憶に繋がります。まだ小学校にも上がらぬ頃、春先お彼岸の前、海沿いの丘の上にある墓地に母と掃除に行くのが習わしでした。子どもの足で片道30分 . . . 本文を読む

時代に求められるために

2014年04月05日 | 中学受験 行雲流水録
何かの分野で一人前になるには、そのことに時間をかけなければなりません。その時間は、3000時間とか4000時間とかいう単位です。理屈だけで考えると、物事は理解できればすぐに身につくような気がしますが、その理解できたことが本当に自分の手足のように自由に使えるようになるにはそれだけの時間がかかるのです。 ところで、今メジャーな音楽やスポーツの分野は、先人からの蓄積の長い伝統があります。すると、その分 . . . 本文を読む