ALGOの塾長日記~愚公移山~

-学習塾方丈記-

学習指導の由なしごとを
    徒然に綴ります。

茂木氏の考え

2009年05月27日 | 中学受験 行雲流水録
以前、脳科学者の茂木健一郎氏の考えに接する機会がありました。自分が参考になったからというわけではありませんが、紹介したいと思います。題して…、

『脳のはたらきをよくする3つのポイント』

【起きた瞬間からひと仕事】
朝起きた瞬間の脳は、前日に起こったことや学習したことなどが一番きちんと整理されている状態なのだそうです。きちんと整理された状態なので、仕事や学習をするといいアイディアが浮かんだり、とても速く仕事を進めることができるとのこと。もちろん、なかには夜型の人もいますが、朝型の脳の人が断然多いとのことでした。「夏休み、宿題は午前中にしましょう。」と言われるのも、ただ、涼しいうちにという理由だけではなさそうです。また、お子さんの中には普段から朝起きてすぐに読書をしたり、学習する方がいますが、大いに推奨すべきでしょう。日記を翌朝つけてもいいです。この夏休みにぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

【毎日同じことを繰り返す】
どんなことでも毎日繰り返して行っていることは、実は脳にとって、とてもいいことなのだそうです。まず、できないことだなどとあきらめないで、毎日繰り返して行えば、頭の中の回路が繋がって、いつかできるようになるということです。ただこれは、人によって要する時間が差異があるので、もしすぐにできなくても一年間は続ける覚悟が大切であり、習慣化した動作は脳のはたらきをよくするとのこと。私たちは、「毎日、同じことの繰り返しは単調でつまらない」とか「同じことばかりでは意味がない」などと、つい考えてしまいがちです。これからは「この繰り返しこそが役立つ!」と私自身心を込めて行いたいと思った次第でした。

【創造とは思い出すこと】
これを説明するのは、ちょっと難しいのですが、一言でいうと「ものを創っているときの脳の状態は、何かを思い出すことに似ている」ということです。何かを創り出すといっても、何もないところから創り出すことはできません。今まで憶えたことや経験したことが生かされて、新しいものが創られるのです。「生かす」ということは「思い出す」と同意のようです。そこで、昔あったことや、気になることなどを思い出す練習を繰り返していると脳のはたらきがよくなり、創造力も増してくるとのこと。なにかを創り出すためには、読書したり、経験を積んで知識を増やたり、学習したりという、その材料集めが不可欠のようです。

最後に、「おいしいワインを作るぶどう畑は、何百年間もかけて耕し続けている畑です。人間の脳もぶどう畑と一緒で、長い時間をかけて耕してあげることが大切。」という主旨のお話がありましたが、本当にその通りだなと思いました。また「繰り返すことが大切、と言いましたが、たまには脳もサプライズが必要です。しかし、サプライズだけではダメですけれど」と笑って言われました。


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