AKB48をめぐる妄想

AKB48にハマった私「カギ」が、好き勝手なことを述べるブログです。

ファンの応援に応えるということ

2007-04-09 18:07:21 | Weblog
 私は昨日、幸いにしてチーム B 1st ステージのゲネプロと初日の両方を見ることができたので、ここは「できるだけ早く見たい」人に機会を譲るべきだと思い、今日はパスすることにして、明日のメール予約も申し込まなかった。まあ、これはあくまでも「私自身は」そこまで夢中にならずに済んでいるから、ということであって、早くも「毎日見続けずにいられない」心境になっている人を責めるつもりはないので、念のため。私だって夢中になったら、必死で ( 正当な範囲での ) 努力をするだろうし(^_^)。なお、昨日のレポートは目下、鋭意作成中なので、しばらくお待ちを。

 私が今日明日は見ないと決めたのは、一昨日から、メール抽選に外れた友人たちからの、悲鳴にも似たメールが続いているからでもある。その中の一人の言葉を、ここで紹介したい。以下、転載許可はもらっていないので、要旨ということで。まずは土曜に受け取ったメールについて。

「FC は秋祭り以外すべて外れ続けて、今回のゲネも、初日も外れ。WPB 見て応援したい子を見つけ、手紙まで用意したのに、ちょっとショック。雑誌の写真だけだと実際のイメージと違うかも知れないけれど、見られなきゃそれも分からないし…」

そして今日は都合で見に行けず、明日のメール予約を申し込んでいたが外れたとのこと。

「こんなに外れる、入れないとは、さすがに想定していなかった。明日、午前中は仕事があり、キャンセル待ちを取りに行けるのは昼過ぎなので、行こうかどうしようか迷い中。A-4th 初日以来、劇場内に入れず、A にも B にも見放されたようで、ファンになって初めて本当に凹んでいる。悪いこともせず、商品も買い、劇場やコンサートに足も運び続けて来ただけに、純粋に楽しんだり応援したりする気持ちを否定されているようで、八方塞がり」

さらに後のメールで

「かなり気合は削ぎ落ちているけれど、金曜日は朝から並べるので、何とか頑張ってみる。僕たちファンはメンバーの苦労を理解して、一生懸命応援しているので、できたらメンバーにも、ファンがこれだけ苦悩したり努力したりしていることを分かってもらえるとうれしいんだけれど」

…とのことだった。

 チーム B が初日から満員、大きなコールに迎えられた裏では、こういうファンの思いもあることを、ぜひメンバーの皆さんには知っておいてもらいたいと思う。そして、これから 1 週間近く、そういう期待でいっぱいのお客さんが、次々に劇場にやって来ることを憶えておいて欲しい。メンバーにとっての初日は昨日だったかも知れないが、「自分にとっての初日」というお客さんが、まだまだたくさんやって来る。そして、そういう人たちに満足してもらえるだけのステージが出来ているかどうか、自らに問い直してもらいたいと思う。

 ゲネプロと初日が暖かい雰囲気の中で終えられたことは、良かったと思う。だが、それでホッとしてしまわないように、いやむしろ、さらに気を引き締めて、毎日、毎回のステージを、一期一会の心がけで務めて欲しい。あの劇場では、どの日も特別な 1 日なのだ。

チームB、1stステージのゲネプロによるプレ第一印象

2007-04-08 17:16:58 | Weblog
 チームB、1st ステージのゲネプロを見た。いつも書いている通り、私の基本的な立場としては、ゲネはあくまでも通し稽古の最終段階だと考えるので、評価はせず、あくまでも個人的な印象と感想を述べるにとどめる。走り書きなので段落ごとにざっくりと。

 すでに公表されている通り「青春ガールズ」公演であり、セットリストは K-2nd と同じ。つまり「転がる石になれ」を含んでいた。ただいくつかの曲で、細部多少手が加えられている。

 全体としては、新人の最初のステージとしてはまずまずの仕上がりと言って良いと思う。間違えている箇所も少なからずあり、ましてやステージの上で「演じ」られているか、「表現」になっているかというと、移籍組の 3 人を除けば、ほとんどお話にならない出来なのだが、見ていられないほど出来が悪過ぎるという印象も持たなかった。ただそれも、準備にかけられた時間の長さと、チーム A からの移籍組がいることの 2 点を思えば当然といったところか。

 1 曲目の「青春ガールズ」でまず驚いたのは、井上さんと渡邊志穂さんのキャラがカブっていることだった。「うわ、いつの間に志穂ちゃん、ずいぶん××って ( 自粛 ) 、キレも悪くなっちゃって」と思ったら、別のところに渡邊さんがちゃんといるので、見直したら井上さんだった。考えてみたら大阪のコンサートで渡邊さんを見てるんだから、1 週間で体格が見違えるほど変わるわけないよなぁと(^_^;)。しかし、どうしてあんなに似た雰囲気の人がいると分かっていて渡邊志穂さんをチーム B に移籍させたのか、かなり不思議な気がした。

 「Blue Rose」では、浦野シンディみほさん ( と呼ばないといけないらしい(笑) ) がノリまくり。いつぞやの FC イベントで見せた「カッコイイみほさん」を見せてくれる。志穂ちゃんも予想通りの起用で、キマっている。なぜかこの 2 人が下手、新人 2 人が上手という並び方なので、自然、視線が下手側だけに行ってしまう。この配置、わざとかなあ(^_^;)。上手側の 2 人は、その客の視線を自分たちの側に奪い返せるよう、頑張って欲しいところ。

 「禁じられた 2 人」の人選、白のロングドレスは妥当というか誰しも予想するところだが、ピンクのミニドレス側は予想外。まさに「良い意味で裏切られた」感。「キターーー」と半角カナで書くべきだろう(笑)。眼鏡をとっても良いですか? は、その後に「強い絆」が…ということを連想させるんだけれども、私見としては、眼鏡っ娘は眼鏡を取ってはいけないと思う(笑)。少女マンガにありがちと思われる「メガネをとると美人になる」というのが、実は幻想に過ぎない、という実証的研究もあることなので、ぜひ眼鏡は取らない方向で行って欲しい。

 新人の 13 人については、厳しいことを言えばきりがないが、ポイントだけ。全般に表情が硬い。もしくは、1 種類の笑顔だけしか持っていない。しかし笑顔一つとっても、元気な笑顔、甘えた笑顔など、相応しい表情は曲によって違うはず。曲に応じて気持ちと表情を作り、演じ分ける、ということを、少しずつ覚えていって欲しい。また、お客さんの目を見る、というのを実践しようとしているのかなとは思うが、どの曲でもあごを引いた上目遣い一辺倒になってしまっている人、前の方 3 列くらいだけの客とだけアイコンタクトをしてしまっている人など、目線の使い方もまだまだという感じだった。

 また、特に気になった点としては、フォーメーションの最後列で、自分が歌わないパートの時に気を抜いてしまっているメンバーが散見されたことだ。特に誰と誰…というのもあるのだが、今の段階で名指しは避けておく。また、何人か、明らかにフリやフォーメーションが消化できていない人もいた。これも名指しは避けておく。そして、さらに「ステージに立つこと」を自覚できていないというか、「私がここにいて良いの?」という感じの戸惑いが出ている ( ように私には見える ) 人がいた。以上 3 つにすべて該当する人もいたので、ちょっと心配な気はしたのだが、その人もアンコールの「転がる石になれ」あたりではちょっとだけ良い表情が見えたので、今後に期待したい。

 13 人のうち、現状では柏木さんが頭一つ抜けている気はしたが、ちょっとしなを作ってしまいがちなところが気になった。初めからそこそこにこなせる分、小さくまとめることを覚えてしまうんじゃないかという危惧を持った。また、人気が出そうなのは渡辺麻友さん。今は表現としてはまだまだだが、立ち位置で言うと概ねえれぴょんに相当するポジションをもらっている場面が多いので、ステージで磨かれていくことを期待したい。

 総じて、客席の反応は予想以上に暖かいものだったが、あの出来に対してあのコール、あの食いつきぶりは、吉と出るか凶と出るか。あれで客席を甘く見てしまうメンバーもいるかも知れないし、逆に客席に受け入れてもらえる手応えとしてプラスにしていける人もいるかも知れない。そのあたりはメンバー個々人の受け取り方による、というところか。客席に媚びることだけ上手くなってしまわないように気をつけて欲しい。

 移籍組の 3 人は、さすがに貫禄を見せた印象。視界の中でかわいい子がいるな、と思ってそちらをみると、まず例外なくこの 3 人だった。つまり、ステージの上に立つ人として、それだけフリが、あるいは立ち居振舞いが洗練されているということ。浦野さん、渡邊さんは歳若い子の中でやりにくさもあるかも知れないが、十分に輝いていたし、なっちゃんは実に生き生きとしていた。なっちゃん自身も述べていたように、チーム A の中で固定しかかった関係性とか役割から離れて、新しいスタートをするには良い機会だと思う。3 人ともいろいろ思うところはあると思うが、移籍を受け入れて、新しいステージが始まった今、さまざまなことを吹っ切って、このリスタートを良いものにすべく頑張って欲しい。

 同時に、だからこそ移籍組の 3 人には、あえて要求水準の高い苦言を呈しておく。3 人はゲネでも普通に良く出来ていたとは思うが、まだ 3 人の実力からしたら 9 割程度でセーブしていないだろうか。あとの 1 割を、どうしても周囲の後輩たちへの配慮に使ってしまっている印象を受けた。だが、AKB48 は本来、メンバーが互いにライバルであり、ステージが始まったらそこはもう戦場である。そして、ステージの上の人が目指すべきは、ステージの上で小さな調和を作ることではなく、客席との間で感動の輪を作っていくことのはず。後輩たちを置き去りにするくらいの勢いで、もっともっとあなたたちの魅力を客席に見せつけて良いと思う。

 ということで、初演に向かうので、この辺で。

チームB劇場デビューに向けての妄想

2007-04-06 17:13:41 | Weblog
 あと数日で、やっとチーム B が初日を迎える。チーム B は異例続きだ。オーディション合格から劇場デビューまで 4 箇月もかかり、脱落者が非常に多かった。一方ではオーディション直後にお披露目があったり、劇場デビュー前に代役とは言え 2 人がコンサートに出たり。…と思っていたら、今度は「週刊プレイボーイ ( WPB )」のグラビアページに登場だ。私も遅ればせながら、昨日やっと買って、見た。

 私としては、「えー、良いのかコレ(笑)」という気分。一ファンが文句を言うことじゃないけど、今回初めて WPB で取り上げてもらえるまでに、チーム A で 1 年 4 箇月、チーム K で 1 年かかってるんだけどねえ…。しかもコンサート報告や企画ページを除くと、チーム A・K 各 1 ページに対して、チーム B は 2 ページ。劇場デビュー前からこれじゃ、鼻が高くなっちゃわないかなあ。そもそも、劇場デビューのタイミングでは、恒例の「あえてあまりきれいには撮らない(笑)」リーフレットの方が良いと思うんだけどなあ。まあ、それなりにきれいに撮っているはずの WPB でもこの写りだから…という逆算はできるわけだけれども(笑)。

 さて、B-1st は「青春ガールズ」公演ということで、3 つ目のチームにして、初めて「PARTY が始まるよ」でない公演からスタートを切ることとなったわけだが、しかし、やっぱり「お下がり」セットリストであることには違いない。しかも、チーム K がアイデンティティを確立したセットリストであり、今もチーム K ファン統合の象徴とも言うべき曲「転がる石になれ」を含んでいる。これについて、既存ファン、特にチーム K ファンはどう反応するのだろう。

 普通に考えられるのは、どうしてもチーム K の「青春ガールズ」公演と比べてしまい、見る目が厳しくなる、というパターンだろう。青年館コンサートのシャッフルについて書いたように
ファンにとっても深い思い入れのある楽曲を、その思い入れの対象だった人たちとは別の人たちが歌い、なおかつそのパフォーマンスが、オリジナルには及ばないと感じられない時に、どういう気持ちになるか。
ということだと思う。それはごく自然な感情であり、悪気はなくても、つい言葉が厳しくなってしまう種類のものなのだ。

 しかし他方、メンバーにとっての「お下がり」セットリストの辛さを知っているのは、ほかでもないチーム K ファンだろう。だから、むしろ優しく反応するという可能性もある。まして、今のチーム K には「花と散れ」という、新たな結束の拠り所になり得る楽曲もある。もう「青春ガールズ」公演と「転がる石になれ」は後輩に譲ってやろう、という雰囲気が醸成される可能性もある。

 いささかズルい言い方になるが、私としては、どちらになるかは人による、としか言いようがないと思っている。加えて言うならば、初演でどれだけの出来に仕上がっているかということも関係して来るだろう。たとえば、見る前には後者のつもりでいた人が、実際にステージを見たら、やっぱり「ないわ~」と言いたくなってしまう可能性が結構高いのではないかと思うのだ。オーディションから 4 箇月あったのに、とか、チーム K なんか劇場で 1st をやりながら「青春ガールズ」のレッスンもやってたんだぞとか、そういう思いが湧いて来てしまうのは無理からぬことだと思う。

 ちなみに、カフェでの濃い常連さんたちの噂によると、B-1st では「転がる石になれ」の代わりに「AKB48」が入っているんじゃないかというのだが、そんなヌルいことをしたら、B-1st にあえて「青春ガールズ」公演を選んだ意味が半減してしまうと思うので、私の妄想では、そんなことはしないのではないかと思う。

 しかし、予め書いておくけれど、もしチーム B が叩かれるとしたら、その矢面に立たされるのは、おそらくチーム A から移籍した 3 人になるだろう。ステージ全体としての出来への不満と、しかし新人は大目に見なければいけない…という気持ちが相克する場面で、そこに新人でない人たちが含まれているのだから、目の敵にされることは想像に難くない。だから 3 人には、予めそのことを覚悟しておいて、もし現実にそういう目に遭ったとしても、しばらくは耐えて欲しいと思う。ただ一方では、それで客席不信になってしまわずに、客席の中にはちゃんと見ている人たちもいることを信じて、そしてまた、一生懸命やり続けていれば、当初は不当に厳しいことを言った人の気持ちでさえ、変えていくことができるのだと信じて、日々の公演を務めて欲しい。

ここ数日の私

2007-04-05 11:32:32 | Weblog
 AKB48 とまったく関係のない理由で、昨日今日と元気が出ない。大阪まで行って元気をもらって来たのに、まだ足りなかったのかなあ。やっぱり大阪は土日両方にしておくべきだったか(笑)。

 それなら久しぶりの劇場公演で補充すれば良さそうなものだが、朝のチケ並びに行く元気も出ない。まあそんな日もある。とりあえず週末のチーム B に向けてエネルギーを蓄えておこう。

 しかし、1 回聴いただけなのに「♪明日は明日の君が生まれるよ」のあたりのメロディーが頭の中でぐるぐるしているのはいささか意外。曲としては憶えにくい気がしたんだけどなあ。でもそのあたりしか憶えていないのでもどかしい(^_^;)。

その日はどう語られたのか・再び

2007-04-04 17:32:23 | Weblog
 先日も書いたように、新しい試みとして

AKB48をめぐるレポート
http://wiki.livedoor.jp/akb48fan/

というサイトを始めて、運用している。AKB48 について言及している複数のサイトやブログについて、それぞれが持っている時系列に対して、いわば「横串」を刺す形で、ある特定の日について複数のサイトの記事を読めるようにするリンク集だ。

 その中の「2007年上半期」というページの、特にこの 2 月・3 月については、何人かの方に協力していただいて、また私自身も少々頑張って、それなりにリンクの数を揃えてある。そこを見ていただくと、こういうサイトの意義と、私の意図とを感じ取っていただけるのではないかと思うので、よろしければぜひご覧いただきたい。

 しかし、その直前の今年 1 月についてすら、まだ作業が追いつかないし、その前となればなおさらのことだ。数人の方が協力してくださってはいるが、全然追いつかない。もちろん、私一人がどんなに頑張っても、専業にでもならない限り、とうてい無理だ。また、各ブログの書き手の皆さんも、基本的にそれぞれのブログの更新で手一杯という人が多いと思う。そこで「いつもいろいろな人のブログを読んでいるので、自分も何かそういうネットの輪に参加してみたい」という人がいたら、ぜひとも協力していただきたい。

 今の段階であの wiki サイトからリンクを張っているサイトについては、第三者があのサイトにリンクを書き込む、ということについて了承を得ている。ちなみに了承というのは
・メールで許諾を得た
・いちいち許諾とか求めずに、勝手にやってくれと言われた
のいずれかということで(笑)。

 したがってたとえば、「さむ」さんの「AKB48@メモリスト」ブログのファンという人が、「AKB48@メモリスト」ブログのエントリへのリンクを、「AKB48をめぐるレポート」の当該の日付のところに書き込んで構わない、ということだ。その際、「さむ」さんにも、もちろん私にも断りを入れる必要はない。

 ほかにもいくつかのサイトの運営者にリンクの許諾を求めていたり、許諾を求めるために連絡方法を摸索していたりするのだが、あまり進展していない。「ネットの中なんでリンクはご自由に」と書いてあるサイト/ブログについては、勝手にやっちゃって良いのかなという気もしつつ、ブログの個別エントリへの ( トラックバックではない ) ディープリンク、というのが、人によっては抵抗感があるかも知れないと思い、念のために確認中。

 ほかにも、ブログ書き手自身による登録や、また「自分が読んでいる好きなブログを紹介したい」という趣旨での登録も歓迎。

 以下は余談。

 なぜこういうことをやろうかと思った理由は 3 つある。1 つは単純に「あったら便利で、おもしろそうだから」だ。

 2 つめは、1 人では AKB48 のすべてを語り切れなくても、複数の人がそれぞれにレポートすることで、AKB48 の活動の広がりをカバーできるものになると思ったからだ。

 レポート系のサイトやブログの書き手の皆さんは、他人から見れば驚異的なほどの熱意で現場に足を運び、まめにレポートを上げてくれている。しかし、そうした人たちにもそれぞれの生活があり、時間的にも限界が来る。ある時期までは頑張っていたが、ある時期からは書けなくなるということが起きる。また逆に、これからレポート系を充実して行こうという人も出るだろう。そういう風に、時間の流れと共に交代していく書き手をつなぐことができるのではないかと思ったのだ。

 また他方、最近の AKB48 ではチケットの入手も難しくなっている。抽選参加制のイベントなどであればなおさらだ。さらには、先日のエイプリルフールネタでも触れたように、いやすでに少しずつ実際に起きているように、ある日のある時刻に、全然別のところで AKB48 関係のイベントがそれぞれに進行するということが、今後は特に珍しいものではなくなって来る。そういう場合には、それぞれの場に行けた人、その時その場にいられた人が書けば良いではないか。

 これから必要なのは、特定の誰かがすべてを語ろうとすることではなく、いろいろな人がレポートする範囲の和集合として全体がカバーされるということではないかと考えたのだ。

 そして 3 つめは、Web 2.0、特に CGM といわれるものについての私なりの考察を実践的に具体化してみたかったからだ。

 ネットを介した言論空間の広がり、などと抽象化して言うとものものしくなるが、たとえば AKB48 という対象に絞って見ても、いろいろな人がレポートを書いている。ある時刻、ある場所で進行していた「事実」は 1 つであるはずなのに、それを経験したそれぞれの人の心象は、個別に異なる。そして、それを言葉によって表現することによって、さらに個別の「物語」が生み出される。実はそうした状況において、何が「真実」であったのか、と問うのは愚かなことだと思うのだ。むしろ、人によってさまざまに異なる「語り」を多声的に捉えること、その多様さをこそ楽しむことが、Web 2.0 時代の、あるいは CGM の意義なのではないか。

 もちろん人によっては、多くの人の語りに共通する部分を重ね合わせることによって、そこで起きた「事実」にできるだけ近付こうとする人もいるだろう。それはそれで、一つの読み方としてあっても構わない。だが、そもそも人が経験すること、それを語ること自体の不確かさがある以上、その手法をどこまで突き詰めたところで、「事実」そのものの姿が私たちの前に見えることはない。輪郭は常に曖昧なまま、辺縁部に不確定なもやを残したものでしかないだろう。その中で強いて「真実」なるものがあるとすれば、それは響きあう声と声そのものでしかあり得ない。

 まあそんなことを考えながら、あのサイトを始めてみた。本当は Web 2.0 を標榜するなら、何らかの自動化手法を伴った形で具現化したいところなのだが、あいにく技術力がまったくないもので、とりあえずは人海戦術でと考えている。

コンサート終演後のロビー乾杯

2007-04-04 14:04:52 | Weblog
 4/1(日)大阪コンサート終演後の、ファンも参加してのロビー乾杯について。

 事情を知らない人はいないと思うのだが、後世(笑)に向けての記録として書いておくと、今回のコンサートツアーにおいては、ツアー限定販売の T シャツを買うと 1 枚ずつに数字が振ってあり、抽選で当選した番号の人が、終演後にロビーで行われるメンバーならびに関係者との打ち上げの乾杯に参加できる、という特典があったのだ。そのほか、AKB48 シアターで行われていたガチャの「当たり」にも、このロビー乾杯への参加券が入れられていた。私も大阪で参加したので、その様子を簡単に。

 私はあんまりメンバーにがっつく方ではないのだが、話のタネに 1 回は見ておきたかったので、最後で参加できたのは幸いだった。まずはロビー奥のドリンクカウンターがあるあたり ( 通常営業時はカフェスペースとして使われている ) で待機し、紙コップ入りのドリンクをもらって、メンバーが来るのを待つ。参加しているファンのほとんどは、がっつき系でおなじみの顔ぶれ(笑)であった。まあ財力勝負になっている現実からすると、当然の結果なんだろうな、と。ほか、メンバーの友人や親戚と思われる招待者もかなり多く、人数としては 6、70 人いたような気が。

 そしてメンバーが入って来る…のだが、一面の壁を背に長い 1 列でいるため、あっという間にその前にファンの壁ができる。というか、段取りが分かっている人たちは予め前方をキープしていた印象。私は近付けずに後方でうろうろする負け組(^_^;)。秋元先生の挨拶は、あちこちのブログに聞き取り要旨が書かれているけれど、それらの中に書かれていないこととして、確か「これからの AKB48 の発展のために必要なことを、今、一気にいろいろやっています」という一言があったような気が。「ハイタッチに参加してみましたが、流されると頭に来るということが良く分かりました」ではファン一同爆笑。続いて夏先生が挨拶し、乾杯の音頭をとる。メンバーとファンの間でも紙コップを合わせて乾杯できた。

 以後しばらくフリートーク。初めのうちはファンががっついていて、メンバーの友人や親戚と思しき人たちが近づけないケースもあったようだった。まあバックステージ可のシールをもらっている人たちは楽屋に訪ねて行ったりもできるだろうから、がっつくファンをかき分けなくても良いんだろうけど(笑)。全体を隈なく見ていたわけではないけれど、途中からはファンも多少空気を読んで、場所を譲ったりしていた、ように思う。一方、メンバーの友人らしき人たちが携帯電話でメンバーの写真を撮ってしまい、一部ファンもそれに乗じて撮っていたのか(?)、某マネージャー氏が別のマネージャー氏に「写真撮ってるやつは追い出せ!」と声を荒げる場面も。常連ファンなら、そういう物腰ほどには恐い人じゃないと分かってるから良いけど、招待客は怯えちゃうよなあ(^_^;)。

 私はそういうところでがっつけない方なのだが、でもちょっとだけ頑張って、何人かのメンバーと会話を試みた。でもメンバーも疲れていただろうし、知らないファンとどう話して良いのか困っている感じの子もいたかなあ。まあこちらも、良い歳をして、かわいい女の子を前にすると、思ってることの 1 割も言えないという甘酸っぱさなのだが(^_^;)。メンバーの中には、最初に並んだ壁側に張り付きっぱなし、と言うより、ファンに囲まれて動けない(笑)人もいたけれど、スキを見て(?)、ファンの間に出て来てくれる人もいて、行き交いながら立ち話。かれこれ 10 分ほど、そんな状態だったような。間近で見るメンバーの皆さん、やっぱりかわいいです(^_^)。

 ちなみに私は、中西さんとは少しだけ話せた。ほか、私の友人たちの一推しメンバーと話してみたり。今回のコンサートはまったく見ないと言っていた友人が、いろいろな人の説得で東京のコンサートは見に来て、結果的には喜んでいた、という話を、彼の一推しメンバーに伝えていた時に、別のメンバーが通りかかったので声をかけてみたのだが、気を遣った(?)のか、無言のまま「邪魔しませんから、どうぞ」みたいな手ぶりをしてくれたりして、おもしろ過ぎ(笑)。これ書くと私の正体がバレるなあ(^_^;)。

 やがてメンバーが再び壁際に呼び戻され、某マネージャー氏がいつものように恐い怒声でメンバーを急かしつつ(笑)退場。その後、ファンと招待客が退場。その際に缶入りの AKB48 緑茶を「持って行ってください」と言われ、私は 2 本ほどいただいて帰った。

 感想としては、コンサート後で疲れているところにハイタッチ会、そしてロビー乾杯というのは、メンバーにとっては大変そうだなあということと、しかし、ファンとしては確かにすごく楽しい(^_^)ということかなあ。打ち上げと言うよりは、明らかにファン向けイベントの雰囲気になっているんだけど ( 当たり前か )、逆に言えば、もしこういう風にメンバーとフリートークできるファンイベントがあったら…いや、もうメジャーになりつつあるんだから、そういうのもないだろうな。まあでも、FC イベントでたまにやるんだったら良いかなあとか ( マネージャーさんたちは大変そうだけど )。ファン参加のロビー乾杯がコンサート後の恒例になっちゃうのも、やっぱり違うというか、こういうのは「この時だけの特別」にしておくのが良いような気がするし。

新ユニット“Chocolove from AKB48”お披露目について

2007-04-03 21:27:16 | Weblog
 最初に“Chocolove from AKB48”の情報を知った時、実を言えば私は、せっかくの中西さんのユニットデビューを、あまり喜ぶ気持ちになれなかった。いくつかの点で「それはないだろう」という気がしてしまったからだ。

 1 つは、チーム A の中西さん、チーム K の秋元さん・宮澤さんという組み合わせの問題だ。外見やキャラクターの点で、秋元さんと宮澤さんは合うとして、中西さんはどう考えても雰囲気が違う。声質の点では、秋元さんと中西さんがかけ離れているだけでなく、宮澤さんがまた、どちらともまったく違う。いろいろな点で見て、3 人ともそれぞれの魅力はあるけれど、一緒にする意味が分からなかった。刺身とケーキと赤ワイン ( それも、フルボディなやつ ) を一緒に飲み食いするようなものではないか、と思ったのだ。

 また「スカルマン」についても、「それはないだろう」と感じた。島本和彦版 ( 石ノ森章太郎版の続編 ) を途中まで読んでいた関係で、一応知っていたので。ちなみに、写真は「スカルマン」の島本版が連載されていた「コミックアルファ」創刊号 ( 1998 年 4 月 7 日号 ) と休刊号 ( 1999 年 9 月 7 日号 )。で、スカルマンというのは、確かに一部のごくマニアックなマンガ好きには伝説として知られていた作品ではあるが、昔ざっと読んだ記憶の範囲だけで言うと、どうしようもなく暗いストーリーなんである(^_^;)。端的に言えば、アイドルの楽曲がエンディングになるにしては、あまりにも似合わない物語だと思ったのだ。

 まあ今回、アニメ化に際しては出渕裕さんが設定から何から全面的にリファインするとのことなので、物語のどうしようもない暗さは、いくらか回避されるものと期待するとして、しかし出渕さんという人選がまた実に「通」向けなんじゃないかという気がしたんである。マニアックなアニメ好きにはものすごく受けそうなんだけれども、しかし、アイドルのファン層と重なるような若年層のライトなアニメファンは、どう考えても「スカルマン」を見ないんじゃないか、と思っていたんである。

 さらに言えば、レーベルがデフスターでなく、ユニバーサルだというのも気になった。私は音楽業界のことは良く分からないのだが、AKB48 がデフスターと契約している中で、ユニットが別レーベルから出るというのは「あり」なんだろうか?何だかとても不思議なことのように思えるし、ユニットメンバーにとって何か不都合が生じたりしないのだろうかと、心配になってしまったのだった。

 しかし、どうであれ一推しメンバーにとってのユニットデビューには違いない。情報だけで文句を言っても仕方がない。とにかく、まずはステージを見、楽曲を聴いてみないことには始まらない。その思いが、迷っていた大阪行きの、最後の背中を押してくれた。

 …で、実際にコンサート後のお披露目を見聴きして「ああ、やっぱり実際に歌やステージに触れないで物事を判断すべきではないな」と反省したのだった。

 まずユニット構成については、実はまともな人選だということが分かった。曲中で転調があり、大きくイメージを変えるのだが、その前後で明の中西、暗の秋元・宮澤というパート分担がなされているのだ。つまり、このバラバラ感は意図的なものであり、楽曲そのものにとって必要だったということだ ( …ということはつまり、この楽曲だけの臨時ユニットなのだろう、という推測もできるわけだが )。

 楽曲自体も、なかなか良かった。転調があってやや憶えにくいため、一般受けするかどうかについては疑問なのだが、私自身はサビのメロディーを中心に、かなり気に入った。歌詞は全く記憶できていないが、基本的には夜の暗さに絶望せず、明日という日に希望を持とう、といった趣旨だったように思うので、私としては好きな内容。声質の点でも、少なくとも大阪でのお披露目で聞いた範囲では、タイプの違う声どうしが不思議な調和を生み出していた。もし、完全に生で歌うことがあるとどうなるのか、ちょっと心配ではあるのだが(^_^;)。

 曲を聴いていたら、それまでの疑問が氷解して安心するとともに、一推しの中西さんのユニットデビューがうれしくなって、じわっと涙が出てしまったのだった(^_^;)。そして、ステージを見た後は心から「ユニットデビューおめでとう」と言える気分になっていた。

 その後、ちょっと調べてみたら、オープニングの方は TOKIO が歌うらしいし、実写版には鈴木亜美さんが出るらしいし、プロジェクト自体がなかなか大きな仕掛けなのかなという気もして来た。レーベル違いのことは引き続き不安が残るものの、チケットにデフスターが「後援」と書かれているコンサートのステージで、こうやって歌えているのだから、きっと手打ちはできているのだろう。第一、メンバーにとって不都合が生じるような選択を、事務所がするはずもないのだから、素人が心配するようなことではないのだろう。

 というわけで、回りくどくなったけれども、改めて“Chocolove from AKB48”ユニットデビューに、おめでとうの言葉を贈りたい。

4/1(日)大阪、コンサートツアーファイナルの感想

2007-04-03 14:14:08 | Weblog
 4/1 の大阪コンサートに行って来た。今回のツアーのファイナルということで、前から見ておきたい気持ちもあったのだが、私は原則として遠征はしないもので、やめておくつもりだった。しかし、新ユニットのお披露目も加わるとなって、無駄に血が騒いでしまった(^_^;)。「む、これは挑戦だな!挑戦は受けて立つ!」というような。いや、単に行く言い訳が欲しかっただけとも言うが(笑)。

 往復とも格安の夜行バスを利用し、3/31 夜に東京を出て、4/2 朝に帰る強行軍。私も若い頃はそれくらいのことは平気だったが、まさか不惑に近くなってまだそういうことをやるとは思わなかった。しかも大阪に着くなり、ネットの使える環境を探して半日こもり、ブログを更新したりファンレターを書いたりして、観光もしなければうまいものも食わないというありさま。まあ今回は観光や食べ歩きが目的じゃないから良いんだが。

 15:30 開場のところ、14:30 にはホールのある建物の下にたどり着いてしまったので、とりあえず近くの大阪城に向かって散歩。ゆっくり歩いて天守閣の下まで行ったが、中に入るほどの時間があるはずもなく、引き返すと客の入場が始まっていたので、私も会場に入る。根拠のない印象では、客の半数くらいを見たことがあるような気がした。

 わりあい新しく、きれいでゆったりとした良いホール。私は 2 階席の前の方だったので、ステージが良く見えた。正確な記録は取っていないが、10 分弱ほど押して開幕、セットリストは他の会場と一緒だと思う。ステージセットは東京会場とほぼ同じもののように見えた。最初の印象では階段の段数が少ないかも?という気がしたのだが、たぶん気のせいだろう。もしかすると、ステージ部分の天井が東京厚生年金会館より高かったりするのかも知れない。

 メンバー宛てのファンレターには、私は今回のツアーは東京にしか行かない、と書いていたので ( 実際、その予定だったので )、握手会かハイタッチの時に急に顔を見せたら、驚いてくれるかな…などと考えていたのだが、そのメンバーには 2 曲目で、あっさり見つけられていたような気がする ( 脳内 )。後の方の曲では指クルも来たし ( 脳内脳内 )。

 セットリストは分かっているし、私はすでに個々の曲も知っているので、目新しさはないわけだが、かえってその分、リラックスして楽しめたし、また落ち着いてステージのいろいろを見ることも出来た。ある時は大局的に、ある時は細部を。そして、ああなるほど、ここはこうだったのかと改めて納得できる。そう言えば劇場ではいつも、そういう「繰り返して見ることの意義」を感じながら見続けて来たんだよなあ、と、私にとっては「見る側としての初心」を思い出した気分。

 特に今回のツアーに関して言えば、見れば見るほど、あの階段のセットが歌い踊るメンバーにとっていかに過酷な条件かというのが分かる。ホント、1 回見ただけで ( しかも 1 階最後列から )、うかつなことを言ってしまったのは失敗だった。メンバーの皆さんゴメンナサイ(^_^;)。

 自己紹介の前フリで高橋さんからツアーのファイナルであることが告げられ、自己紹介の中でもその点に触れる人がいたほか、チーム K の 1 周年であることがコメントされたり、エイプリルフールネタが出たりして、程良く客席も温まる。メンバーもツアーファイナルということもあってか、力が入っている人が多かったように思う。特に誰ということではなく、それぞれの良さがいろいろな曲のあちこちで見えるといった感じだった。

 大島優子さんのソロ「泣きながら微笑んで」は、東京でのコンサートに比べてかなり歌い方、演じ方を工夫していたようで、良くなったと感じた。タイトルにある「泣きながら」の表現を抑え目にして、あえて微笑んで見送る強さを強調した印象で ( それは私の解釈とは違うのだが )、表現に説得力が増して、結果として大きなホールの空間を大島さんのものにできていた感じで、すごく良かった。ついでに言うと、この日の大島さんは、全体曲でもかなり頑張っていたように見えた。いつも言うことだが、大島さんにことのほか厳しい目を向けている私がほめるくらいなので(笑)、かなり良かったと思う。ちなみに、かなりのテンションで飛ばした分、終盤の「花と散れ」ではいつもほどのキレがなかったけれど、私としてはそれで良いと思う。

 話をユニットに戻すが、続く星野みちるさんのソロ「ガンバレ!」が、輪をかけて素晴らしかった。星野さんの方は特に何をどう変えているわけではないのだが、声の張りのわずかな違いに、星野さんの思いの強さが感じられるような気がして、1 番が終わった後の間奏で、やっぱり思わず拍手が出たのだが、いつもより強く拍手をしてしまった。たぶんそれは、客席の少なからぬ人に共通した思いだったのではないか。一際大きな拍手に感激したのか、星野さんが 2 番の冒頭で涙してしまい、歌えなくなってしまったのは惜しい点だった。それはそれで感動的な場面ではあったのだが、私としてはどちらかと言えば、しっかり歌い切って欲しかった。星野さんがステージで泣くということ自体、かなり珍しいことのような気がするので「まさか、このツアーでのソロを記念として一区切りなんて言わないよな?」と、ちょっと心配になってしまったから、というのもあるし。

 なお、コンサート終盤の MC で、今度は大島優子さんが泣いてしまったのだが、これについて終演後、私の友人 ( もちろん私が大島さんについて厳しいことを言うのを知っている ) が「あれはどうなんだろう、2 ちゃんあたりでは嘘泣きだと叩かれると思うんだけど」と水を向けて来た。確かにあの場面で涙を流す演技くらいは簡単にできる人だと思うが(笑)、私としては、そこまで勘繰らないで良いと感じた。ご本人が語った通り、名古屋・福岡に出られなかったことでプレッシャーもあったのだろうし、もしかするとソロ曲を比較され続けたことへの思いもあったのかも知れない。実際にこの日の大島さんは、各曲で気合が入っているように見えたし、ソロ曲はかなり良かった。泣けばその場の同情票は集まるだろうが、それだけでどうにかなるほど AKB48 の客席は甘くない。メンバーは歌やダンスのパフォーマンスの高さで客席を納得させれば良いのであって、この日の大島さんはそれができていた。だから、本気で泣いたのかどうかなんて、実はどうでも良いのだ ( 繰り返しておくが、私には嘘泣きとは思えなかったので、念のため )。

 まあとにかく、コンサートはすごく楽しかった。時間があっという間に過ぎて行く感じだった。良いステージを見ていると、そこまでのプロセス ( たとえば今回だったら大阪までの遠さとか、いつもの劇場公演だったらチケット入手の行列とか ) がどれだけ大変でも全部忘れてしまうもので、まさにこの日は、そういうことがすっかり頭から抜けていた。目の前で繰り広げられるステージに一体化したような気分で、同じ時間と空間と物語を生きていると思えた。東京で見た 3 回よりその思いを強く持てたのは、単にセットリストを知っていることだけが理由ではないと思う。メンバーがこの日のステージにかける思いが、一際強かったからこそ、私たち客席に伝わるものが大きかったのではないだろうか。

 そして終演。私個人としては、ファイナルでもあり、ダブルアンコールまたはカーテンコールをかけたい気分だったが、しかしすでに客席側は、この後に“Chocolove from AKB48”ユニットによる楽曲「明日は明日の君が生まれる」のお披露目があることを承知している。実際、幕が下りてすぐに上手袖からマネージャーの野寺さんが姿を見せ、メンバーの着替え時間を稼ぎつつ、ユニット並びに楽曲紹介の MC。ほどなくして準備ができ、再び幕が開く。“Chocolove from AKB48”と「明日は明日の君が生まれる」についての私なりの感想はエントリを分けて述べるが、一口に言うとお披露目での印象はなかなか良かった。客席の反応も概ね良好だったと思う。

 そして再び幕が下り、ハイタッチ会へ。私はチーム A へ。2 階席だったので比較的早い順番だったためか、そんなに激しくは流されず、1、2 回軽く肩を押された程度。と言っても全員に「お疲れさま!」と言い、動きが淀んだところではもう一声かけるのがやっとではあるが。幸い中西さんのところでは「ユニット良かったよ!」と言えた。また、私は友人と続いて行ったので、そのことを友人の推しの人に「厄介な連番で来たよ~」と言ってみたのだが、意図が伝わらなかったようで残念(^_^;)。まあ流れもそこそこ速かったし、向こうはこちら 2 人が友人どうしだとは知らないだろうから、仕方ないか(笑)。なお、私は今回、その後のロビー乾杯にも参加することができたのだが、これについては別エントリで。

 コンサートが終わって、私は非常に充実した思いで会場を後にできた。ハイタッチやロビー乾杯を抜きにして、コンサートそれ自体で十分に満足でき、大阪まで来た甲斐があったと思えた。そして、一ファンとして正直なことを言うと、あまりにも劇場に慣れ、メンバーを身近に感じ過ぎていたのかなという反省もしたのだった。普通のアイドルとファンの距離感って、これくらいだよなあ、と。遠くから届かない思いを馳せる対象であるからこそ、アイドルという人たちには、何よりも輝く存在であって欲しいのだ。私たちファンは手近に置いて触れるガラス玉が欲しいのではなく、手の届かないダイヤモンドに憧れていたいのだ ( なお、世の中にはダイヤモンドを手にできる人もいる、という指摘に対しては、芥川の「芋粥」を読むようにお勧めしておく。憧憬は自ら設定して楽しむフィクションであり、渇望それ自体を楽しめない人は不幸なのだ )。

 かつて土くれの中で鈍く光っているだけの原石だったメンバーたちは、今ではかなり磨かれ、まだダイヤモンドではないかも知れないが、しかしずいぶん輝きを増して来ている。もちろん一ファンとしては、今後も可能な限り AKB48 劇場での公演も続けて欲しいとは思うが、しかしもうそろそろあの劇場だけでなく、いつもの観客だけでなく、もっと多様な機会を通じて、幅広い層の人たちに、その輝きを知ってもらうべき時期が来たのだろうと、実感として思えた。硬度の高い宝石を磨くには、より硬い砥石が求められるように、メンバーたちの輝きを今以上に増していくためには、マスの視線にさらされることが必要な段階に差しかかっているのだと思う。

 メンバーにとって、大きなホールでのコンサートは、たぶん良い経験になったことと思う。スケジュールが厳しくなり、結果的に劇場公演が月に 3 回しかなかったことも、今回のコンサートに ( ほぼ ) 全員が出られたことの意義に比べれば、仕方がなかったのだと思っておくことにしたい ( もちろん、同じことを繰り返して欲しくはないが )。ただ、それだけの犠牲 ( ファンにとっても、事務所にとっても、そしてメンバーたち自身にとっても ) を払って実現した「全員でのツアー」の経験を、本当の意味で本人の血肉にしていけるかどうかは、個々のメンバーのこれからの心構えにかかっていると考える。これからまた劇場公演に戻った時に、慣れ親しんだ小さなハコと顔なじみの観客に安心感を覚えて、楽に「こなして」しまうのか。それとも、あの小さな劇場のステージから、はるかに広がる空間をイメージして、1000 人、2000 人という観客に訴えるつもりで演じるのか。その違いが、メンバー個々の力量の差を、ますますつけていくかも知れないし、あるいは逆転させるかも知れないのだ。

4月1日なので・その2

2007-04-01 11:11:56 | Weblog
 今日は 4 月 1 日ということで、今年も去年に続いてすごい電波が飛び込んで来た。以下、妄想アンテナで受信した内容を転載する。

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『AKB48 全国同時多発コンサートツアー2007夏』

コンセプト :
 チーム A、チーム K のそれぞれが、チーム別での全国コンサートツアーを行う。今回の目玉となるキーワードは「全国同時多発」で、これは同じ日の重なる時間帯に、両チームが異なる都市でのコンサートを行うというもの。これに、東京の AKB48 シアターで通例のライブを行っているチーム B を加えると、全国 3 箇所で同時に各チームのライブが行われることとなる。

概要 :
 すでにツアー実績のある名古屋・大阪・福岡に加え、今回は札幌・仙台を含む 5 都市で実施する予定。新たに北海道・東北地方のファン開拓を目指す。
 従来のチーム A・K 合同コンサートでは 1300 ~ 2000 人規模のホールを利用して来たが、今回はあえて 600 ~ 1000 人規模の、一回り小さい会場を選択。チケットを 4,800 円 ( 税別 ) と抑える一方、学生メンバーが夏休み期間であることを利用して、平日を含む 4 日間 ( 各チーム 2 日ずつ ) の連続公演を行うのが特徴だ。
 セットリストは各チームが AKB48 劇場で行っている現行のステージをベースに構成。ただしコンサートならではの一部シャッフルや、各都市ごとのスペシャル曲、そしてご当地メンバーの活躍などもあり、どの都市でのコンサートも見逃せないものとなっている。

メッセージ :
 たくさんの人が 1 つの場に集まることは、大きな力を発揮する。その基本は変わらないけれど、ただ、AKB48 も 3 チームになり、メンバーの人数が増えたことで、たまには違う楽しみ方を提供することもできるのかなと考えた。
 人が生きて行く上で、どれだけ好きなように振る舞えるかということは、お金や時間的制約といった条件に左右され、それぞれの人によって事情が違う。でも、誰にでも平等な条件が 1 つだけある。それは「身体は 1 つしかない」ということだ。どんなにお金や時間がある人でも、同時に 2 つの場所にいることはできない。2 つ以上のイベントが同時に、それぞれ別の場所で進行している時に、1 人の人が経験できるのは、その中からどれか 1 つだけだ。
 だから複数の場所で、AKB48 のイベントを同時多発的に実施することにした。どこかの会場、つまり空間を選ぶということは、そこで過ごす時間と、そこでの経験、そこから生み出される物語とを選ぶということでもある。どれを選ぶか迷うことも、ぜいたくな楽しみと言えるのではないか。ぜひ皆さん、いっぱい迷って、選んでください。

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 …ということらしい。うーん、実際のファンの動きとしては

a. チーム A・K のどちらかを各都市へ追いかける
b. 住んでいるところから近い都市で A・K 両チームを 1 回 ( 以上 ) ずつ見る

…のどっちかになるような気がするけど、もしレポート系の人がセットリストと出場メンバーの把握を優先するなら、各都市での各チームの公演が 2 日ずつあるから、

c. 各都市で A・K 両チームを 1 回ずつ見る

ってのも一応可能ということかな。まあ 2 日の内容が同じであれば、という制約がつくけど。さすがにそこまで細かくは変えないか。まあそれでも、MC は日によって違うだろうけど。

(以下、2007年4月2日 17:20追記)

このエントリはエイプリールフールに書いたもので、意図的な虚報であり、同時に書き手の願望(笑)です。

…と、改めて言わなくても分かると思いますが(笑)。