時間も遅いので、抽象的になってしまうが、ざっくりとした感想だけ。
最近の大箱のコンサートの中では、結構良かったと思う。1階スタンドの端の方、ほどほど前だったので、ステージも斜めだけれどぎりぎり見えて、1・3塁側に張り出したサテライトステージもそこそこ近かったから、まあ見ていてそこそこ楽しめた、というのはあるけれど、一方では一緒に見に行こうと誘った女の子に「平日は無理」とあっけなく断られ(^_^;)、私にとってはチケット2枚分の高いコンサートになってしまった、というマイナス面もあるので、まあその辺は相殺かな。
本題に戻って、今日は何と言っても、メンバーの魅力を打ち出すための演出、という当たり前の原則がきちんと貫かれていたのが良かったと思う。ここ何年かのAKB48のドームやスタジアムクラスの大箱コンサートというと、すべてではないにせよ、少なからぬ場面で演出家が技に溺れるというか、演出技法それ自体が目的化して、主役であるはずのメンバーたちも、観客たちすらも置き去りにして「どうだすごいだろう」と見せつける勘違いばかりが目立っていた気がするのだが、そういう嫌な感じがまったくなかった。
出番が選抜メンバーに偏り気味なのは、まあ仕方ないのかなぁと言うしかないのだけれど、ユニットなどでは、中堅どころのメンバーの何人かが、多分本人がやりたかったであろうタイプの楽曲にアサインされていたので、まあまあ良かったのかなと。もちろん全員がそうではなくて、そういうチャンスをもらえなかった子もいるだろうとは思うけど。
あと、だらだらした妙な芝居とか、無駄に長いMCもなかった。一応、ステージの設定が「学校(AKB48 HighSchool)」になっていたので、それに即した短いVや小芝居めいたMCはあるのだが、次の楽曲に導くための必要最小限にまとめてあり、邪魔になったり間延びしたりせず、観客の目先をうまく切り替えながら楽しませてくれるものになっていた。
もっとも、ただ単純な「アイドルのコンサート」の文法を踏襲するだけでなく、全般に男性ダンサーを入れてエンターテインメントとしての厚みを出そうとしている意図は感じられた。たとえば、既存の楽曲のいくつかについては、劇場での振り付けとは違って、ダンスを強調したものに置き換えられていたように思う。また中盤、メンバーの一部が燕尾服風の衣装と山高帽で、大胆にアレンジしたAKB48の楽曲で、いわゆるフリつけではなくダンスを踊るところなどは、おそらく「大人のショー」を目指しているのだろうな、と感じた。
私個人は「試みとしてはおもしろい」と感じたけれど、まだ中途半端かなぁ、という気もした。そういう大人っぽい衣装で、意図した演じ方をできているのは16人くらいの選抜だけで、その後ろにいる子たちは、いつものAKB48らしい衣装の中で色合いの地味なものにしました、という感じだったし、当のメンバーたちも「そういう演じ方の気持ち」になりきれていなかったように見えた。
もう一つ、今のAKB48ファンが、ああいう「大人向けのショー」を求めているかどうか、という点で、ちょっと複雑な思いがしたなぁ。近くの席にいた若い子たち(警備員が制止しているのに目を盗んでは飛び跳ねたりくるくる回ったりする厄介系)が、そういう場面ではステージに背を向けてスマホをいじっていた、というのが、今のAKB48をめぐる状況の難しさの象徴のように見えた。メンバーたちが年齢的にも、スキル的にも、そして演じ手としての精神的にも成長していく一方で、ファンの大多数が求めるのは、結局のところシングル曲(といってもBeginnerとかは別なんだが)を中心とした分かりやすいアイドルメドレーで高まって沸くことでしかないんだろうなぁ、という意味で。
その他、今日の感想を断片的に。
「まゆゆの『みんなが安心できるセンター』としての輝きが素晴らしかった」
「ぱるるが珍しくちゃんと仕事をしていた。今日はアイドルオーラがそこそこ出ていた」
「ある1曲はメンバー一人の卒業を意味するのか?と思えて仕方がなかった
「チーム8では中野さんの存在感と横道さんのフリの大きさが別格」
「しづ・たなみんコンビにMC1箇所を任せるなど、メンバーの特色への目配りは好印象」
「あんにん、あなたが来てくれて本当に良かった。アリガトウ」
とりあえずこんなところで。
明日はパスして、明後日はステージから一番遠い2階スタンドで遠巻きにぼんやり観る予定。
最近の大箱のコンサートの中では、結構良かったと思う。1階スタンドの端の方、ほどほど前だったので、ステージも斜めだけれどぎりぎり見えて、1・3塁側に張り出したサテライトステージもそこそこ近かったから、まあ見ていてそこそこ楽しめた、というのはあるけれど、一方では一緒に見に行こうと誘った女の子に「平日は無理」とあっけなく断られ(^_^;)、私にとってはチケット2枚分の高いコンサートになってしまった、というマイナス面もあるので、まあその辺は相殺かな。
本題に戻って、今日は何と言っても、メンバーの魅力を打ち出すための演出、という当たり前の原則がきちんと貫かれていたのが良かったと思う。ここ何年かのAKB48のドームやスタジアムクラスの大箱コンサートというと、すべてではないにせよ、少なからぬ場面で演出家が技に溺れるというか、演出技法それ自体が目的化して、主役であるはずのメンバーたちも、観客たちすらも置き去りにして「どうだすごいだろう」と見せつける勘違いばかりが目立っていた気がするのだが、そういう嫌な感じがまったくなかった。
出番が選抜メンバーに偏り気味なのは、まあ仕方ないのかなぁと言うしかないのだけれど、ユニットなどでは、中堅どころのメンバーの何人かが、多分本人がやりたかったであろうタイプの楽曲にアサインされていたので、まあまあ良かったのかなと。もちろん全員がそうではなくて、そういうチャンスをもらえなかった子もいるだろうとは思うけど。
あと、だらだらした妙な芝居とか、無駄に長いMCもなかった。一応、ステージの設定が「学校(AKB48 HighSchool)」になっていたので、それに即した短いVや小芝居めいたMCはあるのだが、次の楽曲に導くための必要最小限にまとめてあり、邪魔になったり間延びしたりせず、観客の目先をうまく切り替えながら楽しませてくれるものになっていた。
もっとも、ただ単純な「アイドルのコンサート」の文法を踏襲するだけでなく、全般に男性ダンサーを入れてエンターテインメントとしての厚みを出そうとしている意図は感じられた。たとえば、既存の楽曲のいくつかについては、劇場での振り付けとは違って、ダンスを強調したものに置き換えられていたように思う。また中盤、メンバーの一部が燕尾服風の衣装と山高帽で、大胆にアレンジしたAKB48の楽曲で、いわゆるフリつけではなくダンスを踊るところなどは、おそらく「大人のショー」を目指しているのだろうな、と感じた。
私個人は「試みとしてはおもしろい」と感じたけれど、まだ中途半端かなぁ、という気もした。そういう大人っぽい衣装で、意図した演じ方をできているのは16人くらいの選抜だけで、その後ろにいる子たちは、いつものAKB48らしい衣装の中で色合いの地味なものにしました、という感じだったし、当のメンバーたちも「そういう演じ方の気持ち」になりきれていなかったように見えた。
もう一つ、今のAKB48ファンが、ああいう「大人向けのショー」を求めているかどうか、という点で、ちょっと複雑な思いがしたなぁ。近くの席にいた若い子たち(警備員が制止しているのに目を盗んでは飛び跳ねたりくるくる回ったりする厄介系)が、そういう場面ではステージに背を向けてスマホをいじっていた、というのが、今のAKB48をめぐる状況の難しさの象徴のように見えた。メンバーたちが年齢的にも、スキル的にも、そして演じ手としての精神的にも成長していく一方で、ファンの大多数が求めるのは、結局のところシングル曲(といってもBeginnerとかは別なんだが)を中心とした分かりやすいアイドルメドレーで高まって沸くことでしかないんだろうなぁ、という意味で。
その他、今日の感想を断片的に。
「まゆゆの『みんなが安心できるセンター』としての輝きが素晴らしかった」
「ぱるるが珍しくちゃんと仕事をしていた。今日はアイドルオーラがそこそこ出ていた」
「ある1曲はメンバー一人の卒業を意味するのか?と思えて仕方がなかった
「チーム8では中野さんの存在感と横道さんのフリの大きさが別格」
「しづ・たなみんコンビにMC1箇所を任せるなど、メンバーの特色への目配りは好印象」
「あんにん、あなたが来てくれて本当に良かった。アリガトウ」
とりあえずこんなところで。
明日はパスして、明後日はステージから一番遠い2階スタンドで遠巻きにぼんやり観る予定。