グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

サツキを丸坊主にした犯人は。

2018-08-17 15:31:40 | Weblog
サツキを丸坊主にした犯人は。

じとじとと小雨が降りつづいた長い梅雨もおわって、ひと月あまり。

晴れ渡った青空のもとで、早朝の涼しいうちに事務所の剪定でもや
ろうか・・と、道具をもってお盆前の樹木の伸びを確認していたら

     

列に植えられているサツキに、葉がなくなって丸坊主になりかかっ
ている部分を発見[映像↑の左の映像が被害個所・右は健常部分]。

しまった油断した・・・とおもったときには大発生しているあの虫、
ミノガの仕業です。

     

ミノガとは もちろんミノムシ。

葉や枝を食べた残りくずで 幼虫の作る巣が、ワラ製の雨具である
蓑/ミノ[こなきじじいが着ているアレです]に 似ているために
ミノムシとよばれるようになったのであろうという、あの虫です。

 いったいどのくらいいればこんなに丸坊主にされるのだろう

と、ためしに被害個所の1本当たりの1センチ以上の大きさのムシ
を、ひとつふたつと枝から引き剥がしといったところ、約30匹く
らいのミノムシを捕獲しました。


    


農業用の害虫図鑑をひも解けば、

 発生は年1回・梅雨あけに新成虫が現れる

とされていますので、6月の中旬以降につぎつぎと孵化した幼虫が
2月弱あまりでおおきいものは3センチ強に育ったことになります。

そしてこのミノムシ。 特筆すべきは、その防除の厄介さです。

なんせ防水性に富んだミノを持つ。たとえ薬剤を散布したとしても
安全なミノのなかに逃げ込んしまうのでなかなか薬効がないのです。
さらには汎用性な食性も武器ということであり、75種の庭木や樹
木で発生し、ときにはヒマワリなども食害するというからビックリ
ですよね。

ということで、お庭の手入れが趣味のあなた。

梅雨明けてひと月のいま。お庭の一角に丸坊主になりかかっている
株はありませんか。もし存在/したとしたら、対処は いま。充分に
生長して被害が広範囲に広がらないいまのうちに、せっせとミノを
みつけて捕獲してまいりましょう。

ということで今回は、梅雨明けの爽やかなサツキの新緑を丸坊主に
した犯人は局所に大量発生するミノムシだった というお話でした。


晴れ  身の回りにある 手ごろなものでも、ミノを作るミノムシ。
  色とりどりの毛糸クズのなかに、蓑をはずしたミノムシを
  入れて毛糸のミノを作らせる・・なん遊びも以前は流行って
  ましたよね。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染




高温でハチが大増殖!?

2018-08-12 22:54:19 | Weblog
​​​​高温でハチが大増殖!?


例年であれば 秋の終わりの時期までに せいぜい2つの巣を駆除
する程度で済むはずのアシナガバチ。

しかし 今年はすでに これで5つ目です。


   
    

こちらが、本日、事務所の駐車場付近の芝生横の ブロック塀沿い
のアイビーのなかに造営されていた巣になります。先日の露地植え
ラベンダーのなかにあった巣と同じくらいの大きさですから[例年
の巣の大きさと比較すると]けっこう大きめの巣だ と いえます。

かんがえてみれば 今年の南九州地方は、いまのところ直撃上陸し
た台風もないし、加えて それほどの大雨もないということで、
そういった気候が生み出した好天と高温のもたらした環境が、この
ようなハチの増殖をもたらしたものと考えられます。

・・・・一般的には温度があがるだけとおもわれがちな いわゆる
温暖化ですが、植物だけではなく昆虫も含めた動物たちの生育にも
おおきな影響を及ぼすものとなってくるのはまちがいなさそうです
雨戸を閉めようとしたらハチに襲われるはなしは ​こちら]。


晴れ  参考といたしまして、高温と少雨で元気になるのは
  は ​こちら​。 南方の生きものの北進 は ​こちら​。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染




台風前にやっておきたい風対策。

2018-08-07 17:39:32 | Weblog
台風前にやっておきたい風対策。K

台風13号の進行・接近ということで、風対策再録です。前回の​大雨
対策の回
​ と 併せて、よろしかったら。

 ↓

台風による強風や暴風による被害の目安です。予報などによる最大
瞬間風速が25メートルを超えると、樹木の倒壊や、屋根瓦の飛散、
さらにはシャッターの破損が始まります。

というわけで、農業に関する強風や暴風対策ですが、露地栽培では

  防風網や棚といった施設の補強
  飼料では、倒伏を防ぐ意味で収穫期の近いものは収穫する
  果樹では、とくに苗木や幼木の枝を支柱にしっかり固定する

といったことが大切となります。

また[太陽熱消毒まっただなかのものが多い]施設栽培では、

  被覆資材が破損しないよう、周辺の片付け・清掃をする
  ハウスバンドを止めている番線・杭を確認する
  ハウスの出入口の隙間に被覆資材をあてて密閉度をあげる
  大型ハウスや連棟ハウスでは、換気扇の点検をしておく

といった対策が考えられます。

そして台風の影響がそれほどないと考えられる地域でも、とりあ
えずはビニールハウスのバンドの緩みや被覆資材のめくれなどだ
けでも点検・整備しておきたい
ところですね。

と、対策は書きましたが、竜巻注意報が発令されたら話しは別

風対策の補強作業中ではあっても、ただちに作業を終了され、ま
ずは身の安全を確保されてくださいね。

いじょう、北上する台風の風対策に関するおはなしでした。


晴れ 「対策をやっても、あまりの強風雨にまったく効果がない
  こともあります。時間を割いて対策をやっても、「台風がコー
  スをはずれる
」ことも、もちろんあります。
  しかし最善を尽くすのは、作物をつくる農業者としての、ある
  意味“義務”。大被害を受けたとしても、最善を尽くしている
  なら、納得できる
あきらめもつく〕というものです。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染











苗鉢用の土・・・こんなかんじで作ります。

2018-08-07 15:24:47 | Weblog
苗鉢用の土・・・こんなかんじで作ります。


手軽で簡単・清潔な土壌改良例につづいて、ピートモスを使った苗土
の作り方実例のご紹介です。

ビニールハウス内で、トラクターのロータリー耕と マニュアスプリッダ
を使って作ります。


まずは 山土を マニュアスプリッダに載せます。

 
 元土.jpg


その土のうえに、まずは土づくり資材からということで、ピートモス。
そして ゼオライトをまきます。


 ピートを土の上にのせます。.jpg


そして 肥料分となる 苦土燐酸資材 と、ぼかし肥的な化成肥料を
散布。


 肥料を乗せます.jpg


あらかじめピートモスを土の上に広げておいた場所に・・・


 ピートを広げておきます.jpg


動かしたマニュアスプリッダから、土と資材を混ぜながら・・・


 混ぜながらピートの上に落とす.jpg


こんなかんじで、おとしていきます。


 混合完了.jpg


その土に、トラクターのロータリーをかけて、苗土の完成となります。


 見た目も よさそうでしょう? ロータリーかけて完成.jpg


使用する資材と その量ですが、

山土・1立方メートル〔1m×1m×1m〕に対して、使用する資材の
種類と量はつぎのとうり〔山土の状態で量の変更あり〕。


 ■ 調整ずみピートモス1袋のののの350リットル
 ■ ゼオライトのののののののののの10キロ
 ■ 苦土燐酸資材ののののののののの10キロ
 ■ ぼかし肥的な化成肥料ののののの4キロ


ということで、ピートモスを使った苗土の作り方実例のご紹介でした。


晴れ お花の苗を生産販売する農家さんは、ある意味 鉢土を生産
  販売しているようなもの
・・・ということで、土の品質の良
  さはもちろんですが、それ以上に病気をださないことゃ鉢土
  を作る経費を下げることも経営にとっての重要な課題
となっ
  てまいります。


 51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」 「本当は危ない有機野菜






雨戸を閉めると飛び込んでくるのは。

2018-08-03 17:31:41 | Weblog
​​​​雨戸を閉めると飛び込んでくるのは。


建物の開口部の窓の外側に設置される建具 である 雨戸。とくに台風
の襲来の多い地方では、台風のもたらす強風や豪雨の被害から家屋を守
る役目を担う
頼もしい存在であるのですが・・・


  

気温の高い地方では5月すぎから、その雨戸の点検が必要になります。

点検をしなければならない理由・・・それが ↓の写真[とくに右]。


   

サッシの窓と雨戸の戸袋の間にある 物体 、それが問題なのです。

戸袋の中から取り出したその物体の姿が、こちら。今回は、窓辺にお
いていたアリの巣コロリと、ちょうど 同じくらいの大きさですね。


    

この物体・・じつは ハチの巣。今年の春から営巣にかかったアシナ
ガバチの巣なのです。

点検し、その点検時に巣の存在に気づいて、その巣を駆除していたか
ら 今回の台風12号の来襲時には大事なかったのですが、もし気づい
いなかったとしたら、

 雨戸をしめようとして窓を開けたらハチが屋内に飛び込んできて
 運が悪ければ刺される

ということになったことでしょう。

・・・などといまでは落ち着いておりますが、じつはこれまでにこの
ような “雨戸の戸袋にハチの巣” といった状態を、幾たびか経験し
たがゆえの、これは経験知の賜物なのです。

ということで、全国的に気温の上昇が顕著になってきている日本。あ
る意味 日本の南国化 が、毎年のように続いていくものだとしたら、
南九州以北にある あなたのお宅 でも、夏前の戸袋の事前のチェッ
クが必要になってくるのかもしれません[とくに高齢者のおられる住
宅などで
はとくに]。。

      

ちなみに、こちらは前回の​露地植えのラベンダーのなかのハチの巣​の
映像となります。ことしは天気が良かったので、けっこうな 速さで
巣がぐんぐんおおきくなっていたんだなぁと実感。


晴れ  雨戸をしめようとした瞬間に、いきなりハチに襲われ
   屋内が豪雨で水浸しになったうえに・ハチに刺されで
   もしたら、これがほんとの 泣きっ面にハチ 。。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染